亜矢と聡美のタロット講座


聡美:
 「どうも〜! SMS第1小隊のスポーツ万能美少女、毎度おなじみ岸本聡美で〜す! さて、このコーナーですが、このサイトのお絵かき掲示板で大活躍なさっている邑崎九朗さんの描いてくれる、このサイトの小説登場キャラをモデルとしたタロットカードについて、そもそもタロットカードとはなにか、それぞれのカードにはどんな意味があるのか、なんてことまで含めて、タロットを知らない方にもわかりやすく解説しようと、こういうことです。さて、その解説役ですが、このサイトでこういうことを語らせたら並ぶものがいないであろう、ご存知この人です!!」

亜矢:
 「どうも・・・桐生です」

聡美:
 「もう、亜矢さん! せっかくあたしたちに任されたコーナーでこっちもテンション上げてるんだから、亜矢さんももっとノッてきてよ。あたしよりも亜矢さんの方が主役なんですからね」

亜矢:
 「私なりに・・・楽しんではいるんだけどね・・・。それはともかく・・・任せられたからには全力を尽くすよ。聡美君も・・・」

聡美:
 「はい! あたしもタロットについては完全に素人なので、一緒に勉強させてもらいますね!」

亜矢:
 「フフッ・・・よろしく頼むよ。それでは・・・はじめようか・・・」


タロットについての基礎知識

Q.タロットとは何か?

聡美:
 「それじゃ最初の質問。まずは、タロットっていうのはそもそもなんなのかっていうのを教えてほしいんだけど・・・」

亜矢:
 「そうだね・・・。まず・・・当たり前のことだけど、タロットというのは西洋の占いのひとつ。西洋の占いの流れは大きく二つに分けられんだ・・・」

聡美:
 「二つの流れ?」

亜矢:
 「ひとつは計算と科学によって発展を遂げたもの・・・。もうひとつは・・・占い師の直感や霊感から占いを行うもの・・・。前者の代表は・・・天文学に支えられた占星術だけど・・・タロットは後者の代表格と言っていいね・・・」

聡美:
 「つまり、勘で占ってるってこと?」

亜矢:
 「勘ばかりではないけどね・・・。あとで説明するけれど・・・カードに込められた意味から何かを占ううえで・・・占者の霊感やインスピレーションが重要であることはたしかだね。そういう占いだから、結果についての科学的立証は難しいのだけれど・・・データによって占う占星術などとくらべて・・・その分自由度が高く、仕事であるとか恋であるとか・・・個人的で具体的なことについての占いの方法としては・・・より向いていると言える」

聡美:
 「ふぅん・・・。だいたいわかったけど、星占いと比べられるぐらいだから、タロット占いにもそれなりの歴史があるってことでしょ?」

亜矢:
 「そうだね・・・。しかしその起源については、はっきりしたことはわかっていないんだ。主なものとしては、次のようなものがある」

・エジプト起源説
 フランスの考古学者アントワーヌ・クート・ドゥ・ジェブランが提唱した説。タロット占いを伝えてきたジプシー達のルーツがエジプトであることを根拠としている。歴史的観点からいえば何も根拠はないが、ジプシーたちがタロットを愛好してきた事実、ジプシーの語源がエジプシャン(エジプト人)であることを考えれば、その起源がエジプトだとしても不思議ではない。

・インド起源説
 古代インドを起源とする遊牧民族がイラン、小アジアを経てヨーロッパへ入り、差別と迫害を避けるため占い師としての職を選び、その過程で大成されていったという説。

・アラブ起源説
 イタリアの学者コペルツオが1480年ごろ提唱した説。アラブ人がしばしばアラブ圏からヨーロッパへと侵攻を行った際に持ち込まれたという説で、タロットの起源というよりは、カード遊びの起源といったほうがよい。

・中国起源説
 古代中国での収穫を祝う儀式に使われていた棒がやがて紙に姿を変え、カードになり、シルクロードを通じてヨーロッパに入ったという説。


亜矢:
 「・・・というように、いろいろあるけれどはっきりとしたことはわからない。現存する最古のカードは・・・1392年頃にフランス王シャルル6世に献上されたものだけど・・・当然、その起源はそれよりずっと古いはずだよ。しかし・・・その起源がわからないことも・・・かえってタロットの神秘性と人気を高めることになったんだ」

聡美:
 「なるほどねぇ」

亜矢:
 「とにかくタロットは・・・それからジプシーの中で発展を遂げてきた。中世には錬金術の研究対象になったこともあるし・・・近代ではナポレオンの王妃ジョセフィーヌも、専属のタロット占い師を抱えていたんだ。19世紀には神秘学の人気の高まりとともに・・・「薔薇十字団」や「黄金の夜明け団」のような神秘学研究の秘密結社に所属する学者などによって・・・その研究が進められた。いずれにしてもその人気はいまだに衰えることなく、現代まで続いている・・・というわけだよ」


Q.タロットカードについて

聡美:
 「タロット占いの歴史についてはだいたいわかったよ。今度はタロットカードそのものについて教えてくれない?」

亜矢:
 「そうだね・・・。まず知っておいてほしいのは・・・タロットカードには2種類あるということだね」

聡美:
 「2種類?」

亜矢:
 「タロットカードには、大アルカナ小アルカナという・・・2つの種類があるんだ。これはそれぞれカードの枚数が違っていて・・・大アルカナは22枚・・・小アルカナは56枚のカードで構成される」

聡美:
 「そうなんだ・・・。じゃあ、あたしたちがなんとなく知ってるタロットカードっていうのは、どっちなの?」

亜矢:
 「一般的にタロットカードと呼ばれているのは・・・大アルカナの方だよ。人物や事象が・・・抽象的に描かれたものだね。それぞれのカードには1〜22・・・または、0〜21のナンバーが振られている」

聡美:
 「それじゃ、小アルカナの方は?」

亜矢:
 「こちらはシンボルによって4種類に分けられ・・・それぞれの種類に1〜14までの14種類がある」

聡美:
 「なんだか、トランプみたいだね」

亜矢:
 「鋭いね、聡美君。小アルカナの構成はほとんどトランプと同じで・・・トランプの編成はそれに大アルカナの「愚者」を「ジョーカー」として加えたものなんだ。こういうわけだから・・・トランプの起源を小アルカナとする説もあるんだよ・・・」



Q.タロット占いの方法

聡美:
 「エヘヘ、ほめられちゃった。じゃあ亜矢さん、タロット占いの方法を教えて」

亜矢:
 「なにしろ歴史のある占いだから・・・その方法もたくさんあるのだけれどね・・・。ただ・・・道具は大アルカナと小アルカナを合わせた78枚のカードだけだし・・・手順さえ覚えれば誰でもできるものだよ。それじゃあ説明をするけれど・・・まずは占いに入る前の心構えとして・・・身を清めたり、そうでなくても心を静めたりしておく必要があるね」

聡美:
 「ふんふん」

亜矢:
 「そこから、占いに入る。まず、占いたいことを心に強く思いながら、カードの山をシャッフル・・・つまり、混ぜ合わせる。次にまとめたカードを3つの山にわけ、それをひと山にまとめるんだ。これをカットというのだけれど・・・これで占いの準備は完了・・・というわけだよ」

聡美:
 「それでそれで?」

亜矢:
 「それから、特定の手順でカードを分け・・・テーブルの上に裏返しに配置されたカードをそれぞれ表に開いていく・・・。そうして開いたカード一枚一枚の意味や、カード同士のつながりから状況を判断し、占いを行うんだ・・・。カードを展開することをスプレッド・・・カードから意味を読み取る、つまり、占うことをリーディングというんだ。これが占いの方法としては・・・オーソドックスなものかな・・・」

聡美:
 「やっぱり、ちゃんとした作法があるんだねぇ。ねぇ、ちょっと不謹慎かもしれないけど、もっとお手軽な方法ってないの?」

亜矢:
 「普通は今言ったように・・・大アルカナと小アルカナを合わせて占うのだけれど・・・大アルカナだけでも占う方法はあるよ。一番簡単なのは・・・ワンオラクルという方法だけど・・・やってみるかい?」

聡美:
 「うん!」

亜矢:
 「それじゃあ・・・占いたいことを念じながら・・・ここにある大アルカナのカードをかき混ぜて」

聡美:
 「りょーかい」
 グジャグジャ・・・
 「・・・終わったよ?」

亜矢:
 「あとは、1枚引くだけでいいんだ・・・」

聡美:
 「へぇ、わかりやすいね。それじゃあ・・・」

亜矢:
 「あぁ、そうだ・・・。引くときには・・・カードの向きも変えないようにね・・・」

聡美:
 「? わかった・・・えいっ!」ピッ!

亜矢:
 「それじゃあ・・・スプレッドするよ・・・」パッ

聡美:
 「げぇっ! 死神じゃない! 最悪〜!!」

亜矢:
 「いや・・・それは早合点だね」

聡美:
 「へ?」

亜矢:
 「よく見てご覧・・・。そのカード・・・聡美君から見て逆になっているだろう?」

聡美:
 「うん・・・。だけど、それがなにか?」

亜矢:
 「開いてみたときにカードが逆さに出ていることを、リバース(逆位置)といってね・・・。この場合はそのカード本来の意味とは正反対・・・あるいは、まったく別な解釈をするんだ。死神のカードは正位置ではたしかに「死」「凶兆」「別離」などを意味するけれど・・・リバースの場合、壊れた事象、壊れかけた事象の再生を意味するから・・・あながち悪い意味ではないね・・・」

聡美:
 「そうなんだ、よかったぁ・・・。あ、でも、ということは・・・本当ならいい意味のカードがリバースで出てきたら・・・」

亜矢:
 「当然、それも逆の意味になるね」

聡美:
 「うぅむ、奥が深い・・・。でも、これでだいたいわかったよ。ありがとう亜矢さん」

亜矢:
 「どういたしまして・・・。ところで聡美君・・・今のワンオラクルは・・・何を占ったんだい?」

聡美:
 「エヘヘ・・・それは女同士でもヒ・ミ・ツ」

亜矢:
 「・・・」


タロットカード

聡美:
 「それじゃいよいよ、邑崎九朗さんのタロットイラストを使ってのそれぞれのカードの解説だね。亜矢さん、お願いします」

亜矢:
 「うん・・・。さっきも言ったけれど、タロットカードの大アルカナの枚数は22枚・・・。それぞれのカードには、次のような名前と図柄・・・それに番号が振られている」

1:魔術師(THE MAGICIAN)
2:女教皇(THE HIGH PRIESTESS)
3:女帝(THE EMPRESS)
4:皇帝(THE EMPEROR)
5:教皇(THE HIEROPHANT)
6:恋人(THE LOVERS)
7:戦車(THE CHARIOT)
8:力(STRENGTH)
9:隠者(THE HERMIT)
10:運命の輪(WHEEL of FORTUNE)
11:正義(JUSTICE)
12:吊るされた男(THE HUNGED MAN)
13:死神(DEATH)
14:節制(TEMPERANCE)
15:悪魔(THE DEVIL)
16:塔(THE TOWER)
17:星(THE STAR)
18:月(THE MOON)
19:太陽(THE SUN)
20:審判(JUDGEMENT)
21:世界(THE WORLD)
22:愚者(THE FOOL)

亜矢:
 「それではここからは・・・これらのカードを順に紹介していこう・・・」


T
魔術師
THE MAGICIAN
正位置:自信、独創性、柔軟性、積極性
逆位置:不安、凡庸、未熟、消極性
モデル:桐生亜矢(Predawn)

亜矢:
 「まずは1枚目・・・「魔術師」だね・・・」

聡美:
 「いきなり登場じゃない! さすが亜矢さん! 役柄的にもぴったりだし、これ以上は考えられないよね」

亜矢:
 「フッ・・・なんだか、こそばゆいね・・・」

聡美:
 「亜矢さん、このカードにはどんな意味があるの?」

亜矢:
 「正位置は自信、独創性、柔軟性、積極性などをイメージとしているね・・・。これから何かを始めるという意欲にあふれ・・・準備が整っていることを示している。仕事とか計画とか・・・なにか新しいことを始めるときに出ると幸先がいいね・・・。反対にリバースでは・・・未知への不安や最初のつまづき、凡庸さや未熟さ、それによる失敗、消極的な態度などを示すことになる・・・」


U
女教皇
THE HIGH PRIESTESS
正位置:知性、理解、清純、聡明、常識
逆位置:軽率な行為、官能的な享楽、浅い知識
モデル:大辻聖歌(仮面ライダーヴァリアント)

亜矢:
 「2枚目は「女教皇」だよ・・・」

聡美:
 「モデルは「仮面ライダーヴァリアント」の聖歌さんだね。う〜ん、とっても神々しい感じ。マリア様みたい。亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「カードからもイメージしやすいと思うけれど・・・知性や理解、清純さ、聡明さ、常識といった・・・整然で穢れのないものが正位置のイメージとしてあげられるね・・・。このカードは未来に関する啓示や物事の進み方について示していて・・・正位置ならば整然と物事が進んでゆくことや・・・わからなかったことがはっきりすることなどを示すんだ。逆にリバースならば、思慮に欠ける軽率な行為や官能的な享楽、表面だけの浅い知識、精神的不安定さや神経質さをイメージすることになる。聡美君も・・・何かをするときにはいつもこのカードの正位置を頭に思い浮かべたほうがいいね・・・」

聡美:
 「どういう意味ですかっ!」


V
女帝
THE EMPRESS
正位置:豊かさ、慈愛、結婚、母性、出産
逆位置:浪費、停滞、虚栄、怠惰、自分本位
モデル:二宮瑠美(仮面ライダーヴァリアント)

聡美:
 「う、うわぁ・・・」

亜矢:
 「こ、これはまた・・・すごい・・・

聡美:
 「亜矢さん、あたし思ったんだけど・・・これって「女帝」っていうより「女王様」じゃない?」

亜矢:
 「そうだね・・・。普通はきらびやかな装束を身に着けた・・・堂々たる女帝が描かれているのだが・・・」

聡美:
 「小島さんがここにいなくてよかった・・・。で、このカードの意味は?」

亜矢:
 「瑠美さんはまだ若いけれど・・・女帝は熟年の女性として描かれることが多いからね・・・。そこから母性・・・あるいは、豊かさの象徴としてとらえられるね。結婚、妊娠、出産といった女性の豊かさを示すイメージのほかにも・・・豊かな土地や収穫、美や芸術なども正位置のイメージだね。リバースの場合・・・逆にその「豊かさ」が過剰になった場合の弊害を指すようになる。浪費、停滞、虚栄、怠惰、自分本位、生産性の低下・・・といったところかな。肥満や流産、中絶というように・・・母性から連想される悪い部分も含まれるから・・・私たちは注意が必要だね」

聡美:
 「なるほど・・・。でもこんな格好、あたしにはとてもできないなぁ・・・。亜矢さんなら大丈夫だと思うけど、もし作者にこんな格好しろって言われたらどうする?」

亜矢:
 「呪い殺すね・・・

聡美:
 「じょ、冗談なんだから本気でブードゥー人形なんか取り出さないでよぉ!!」


W
皇帝
THE EMPEROR
正位置:意志力、支配、独立、父性
逆位置:無力、過信、他者への依存、無理な計画
モデル:楢崎達也&整備班(Predawn)

聡美:
 「「皇帝」ね・・・。まぁたしかに、うちで一番偉いのはおやっさんかもしれないけど・・・「女帝」と同じく、なにか間違ってるような感じがするなぁ」

亜矢:
 「まぁ・・・タロットにおいて本当に重要なのは・・・絵柄ではなくその意味だからね・・・。どんなかたちであれ、その意味さえちゃんと示していれば・・・絵柄については問題はないよ・・・」

聡美:
 「じゃあ亜矢さん、このカードの意味っていうのはなんなの?」

亜矢:
 「カードの名前からわかるとおり・・・「皇帝」は、「女帝」とは対の関係にあるカードだね。したがって・・・主に父性を象徴する。権威ある父、あるいは支配者ということから・・・強い意志の力や決定力、指導力、決断力、あるいは支配や独立といったものが、正位置のイメージだね。リバースの場合は逆に無力や、力から来る過信、独裁・・・あるいは支配や独立の対称として・・・他者への依存や無理な計画を指す・・・」

聡美:
 「なるほどねぇ。おやっさんにはぴったりのカードだったわけだ」

亜矢:
 「そういえば聡美君・・・このあいだ、誰かがウィンディのバンパーをこすったと・・・楢崎さんがカンカンになっていたけれど・・・」

聡美:
 「え!? や、やだなぁ亜矢さん! 華麗なドライビングテクニックを誇るあたしがそんなヘマするわけないじゃない! ア、アハハ・・・」

亜矢:
 「・・・謝ったほうがいいよ。楢崎さんの父性が・・・過剰に発揮されないうちにね・・・」

聡美:
 「・・・ハイ」


X
教皇
THE HIEROPHANT
正位置:信仰心、慈悲、善良、規則の遵守
逆位置:無信仰、孤立、停滞、視野狭窄
モデル:尾崎匠(Predawn)

亜矢:
 「5枚目は「教皇」だね・・・。「法王」や「司教」とも呼ばれることもある・・・」

聡美:
 「ようするに、教会の偉い人ってこと?」

亜矢:
 「それは乱暴な表現だね・・・。司教と法王とでは・・・ずいぶん格が違うよ・・・。まぁ・・・さっきも言ったとおりタロットでは意味こそが大事だから・・・それほど目くじらを立てる必要もないか・・・」

聡美:
 「でも、なんでモデルが尾崎さんなの?」

亜矢:
 「尾崎さんの装着するVJ「パーシヴァル」の名は・・・有名な「円卓の騎士」の一人からとったんだ・・・。いくつかある円卓伝説の中では・・・パーシヴァルは円卓の騎士たちの大きな目的のひとつである「聖杯探求」を成し遂げた騎士として描かれている・・・」

聡美:
 「聖杯?」

亜矢:
 「キリストが処刑されたとき・・・その血を受けたといわれる杯のことだよ・・・。聖櫃やロンギヌスの槍とともに・・・最高レベルの聖遺物として知られている・・・。その聖杯を見つけることのできたパーシヴァルの名を持つVJを身につけているから・・・尾崎さんが選ばれたんじゃないかな」

聡美:
 「ふぅん・・・。なんだかわかるようなわからないような・・・。ところで、このカードの意味は?」

亜矢:
 「規則や習慣の遵守というのが・・・主なイメージだね。教皇というだけあって・・・信仰心や慈悲、善良さなども正位置のイメージにもちろん含まれる。いい意味での現状維持を意味するカード・・・といったところかな。リバースの場合・・・その現状維持から来る柔軟性の喪失や狭い視野、格式にこだわるところから来るつきあいづらさなどが・・・イメージとして挙げられるね・・・」

聡美:
 「イメージの方も、なんとなく尾崎さんにあってるね。ところでこのポーズって・・・やっぱり、あの踊る殺戮神父?」

亜矢:
 「・・・」


Y
恋人
THE LOVER
S
正位置:愛、情熱、誘惑、独占欲、選択
逆位置:無頓着、気まぐれ、選択ミス
モデル:新座圭介&服部ひかる(Predawn)

聡美:
 「6枚目は「恋人」かぁ。やっぱりこれは、新座君とひかるちゃんだろうね。まさに幸せのカードって感じだよ」

亜矢:
 「フッ・・・さて・・・それはどうかな・・・」

聡美:
 「な、なに亜矢さん、そのいわくありげな言い方?」

亜矢:
 「たしかに・・・「恋人」のカードは一見すればプラスのイメージしか沸かないけれど・・・そればかりではないんだよ。名前からもわかるとおり・・・タロットの中でももっとも愛や情熱を示すカードだね・・・。しかし・・・恋愛のカードだからといって、いいカードとは言い切れないんだ・・・。誘惑や独占欲のような、恋愛のもつ迷いや苦しみをも・・・このカードは意味しているんだ。同時に、選択を迫られているという解釈もある・・・。リバースの場合・・・そこから選択ミスや見通しの甘さなどが意味として出てくることになるね・・・。一筋縄では解釈できないのも・・・タロットの難しいところだよ・・・」

聡美:
 「うぅん・・・たしかに、どんなに好きでもいいことばっかり起こるとは限らないけど・・・。でもやっぱり、あたしは新座君とひかるちゃんには幸せになってほしいな」

亜矢:
 「それはもちろん・・・私も同じだよ・・・」


Z
戦車
THE CHARIOT
正位置:勝利、出世、克服、能動性
逆位置:敗北、失敗、トラブル、逃避
モデル:グランドザンダクロス(ドラえもん対マジンガーZ)

亜矢:
 「7枚目は「戦車」だね・・・。念のために言っておけば・・・現代の戦車ではなく・・・馬の引く戦車のことだよ・・・」

聡美:
 「モデルはグランドザンダクロスかぁ。やっぱりいいよねぇ、巨大ロボって。まさしく男のロマン!!」

亜矢:
 「君は女だろう・・・?」

聡美:
 「・・・夢を持つ人全てのロマン!!」

亜矢:
 「・・・ああ言えばこう言うのだね・・・」

聡美:
 「か、かっこよければそれでいいの! それより亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「・・・まぁいいよ。これも勇ましさや勢いを感じさせる図柄からわかるとおり・・・主なイメージは「勝利」だね。そこから来る出世、問題の克服、あるいは能動性といったものも・・・正位置のイメージだよ。状況としては・・・積極的に動くチャンスと解釈するのが一般的だね。リバースの解釈も簡単だよ・・・。そういうふうに突っ込んだ末の敗北、失敗、トラブル、逃避・・・」

聡美:
 「ふぅん。だいぶわかりやすい意味のカードだね」

亜矢:
 「ふむ・・・聡美君はリバースの「女教皇」よりも・・・このカードのリバースに気をつけた方がいいかもしれないね・・・」

聡美:
 「だから、どういう意味ですかっ!!」


[

STRENGTH
正位置:勇気、英雄、決断、エネルギー
逆位置:弱さ、諦め、実力不足、集中力不足
モデル:ワイルド・メアー&バルバロッサ(Predawn)

聡美:
 「8枚目は「力」かぁ。たしかにピッタリかも。可愛い顔して、この子にはめちゃくちゃ苦戦させられたよね」

亜矢:
 「フッ・・・そういえば聡美君とも・・・タイプはよく似ていたね・・・」

聡美:
 「え!? そ、そっかな・・・。ところで亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「このカードは抽象的な「力」をイメージするものだから・・・意味の解釈やイメージが難しくてね・・・。図柄もいろいろあるんだ。勇気や決断など、積極性を表すのは戦車と同じだけど・・・こちらは勝利を得るための戦いに必要な耐久力や持続力に意味が近いね・・・。リバースの場合はいろいろな弱さや力の不足・・・あるいは、暴走した力により引き起こされる不幸などが・・・意味として挙げられるね」 


\
隠者
THE HERMIT
正位置:真実、思慮、自制、分別
逆位置:偽りの真実、愚かな知恵、頑固、内気
モデル:小隈秀一(Predawn)

聡美:
 「9枚目「隠者」だけど・・・誰?」

亜矢:
 「何を言っているんだい。隊長じゃないか・・・」

聡美:
 「へ? うっそー!? 仮にそうだとしたって、いくらなんでも渋すぎじゃないの!?」

亜矢:
 「聡美君・・・それは隊長にも・・・描いてくれた邑崎さんにも・・・失礼というものじゃないかな・・・」

聡美:
 「で、でもぉ・・・うん、たしかにそうかも。ごめんなさい。それで亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「このカードでは本来・・・ローブを纏って手にランタンを持った老人が描かれるのが図柄として一般的なんだ・・・。つまり、賢者や哲学者をイメージしたカードだから・・・当然その意味は、真理の探究・・・ということになるね。また、思慮や自制、分別、慎重といったイメージも正位置にはあるんだ。リバースの場合は・・・逆に偽りの真実や愚かな知恵、頑固さといったものが出てくるね・・・」

聡美:
 「ふぅん。思慮とか分別かぁ。そういえば隊長って、そういうところはけっこうちゃんとしてるもんね」

亜矢:
 「ちゃんとしてない人に・・・自分たちの指揮を任せたいのかい・・・?」

聡美:
 「ごもっとも・・・」


]
運命の輪
WHEEL of FORTUNE
正位置:幸運、運命、事態の好転
逆位置:不幸、悪化、すれ違い
モデル:バーゲスト(仮面ライダーヴァリアント)

聡美:
 「10枚目は「運命の輪」。モデルはバーゲスト君だね。しゃべったり火を吐いたり天然ボケだったり、いろいろ面白そうなバイクだって聞いてるよ。新座君も乗ってみたいって言ってたし」

亜矢:
 「残念だけど・・・それはやめておいたほうがいいね・・・。彼の動力源は血液だそうだから・・・血を吸われるよ・・・」

聡美:
 「そ、それはなんだかやだなぁ。ところで亜矢さん、運命の輪って、どういうカードなの?」

亜矢:
 「本来は巨大な車輪のようなものが描かれているのが一般的だね・・・。名前からもわかるとおり・・・良くも悪くも、運命が動き出すことをあらわしたカードだね。正位置なら幸運や事態の好転ととらえられるし・・・リバースなら不幸の訪れや、状況の悪化を示すことになる・・・。人の運命を見定める占いという行為の中では・・・かなり重要な役割を果たすカードだろうね・・・」


]T
正義
JUSTICE
正位置:正義、平等、公正、均衡
逆位置:不正、退廃、怠惰
モデル:ウルトラマンサムス(ウルトラマンサムス)

聡美:
 「11枚目かぁ。大アルカナは全部で22枚だから、これが折り返し点っていうことになるんだよね?」

亜矢:
 「その通りだね・・・」

聡美:
 「記念すべきカードだね。それが、あたしたちのもう一つの活躍が見られる「ウルトラマンサムス」のサムスっていうのも、なんだかピッタリな気がするなぁ。亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「これもかなり・・・抽象的なカードだね。そのまま「正義」を示すだけでなく・・・それによって守られる平等、公正、均衡といったものまで正位置では示される。リバースではその逆の不正だけでなく・・・退廃、怠惰、八方美人など、平等や平穏から起こる悪い状況を示すんだ」

聡美:
 「なるほどねぇ。あ〜あ、やっぱりあたしも、ウルトラマンになりたいなぁ・・・」

亜矢:
 「気分だけでも・・・味わってみるかい?」

聡美:
 「ほぇ?」

亜矢:
 「このあいだ巨大化できる薬を偶然開発したのだけれど・・・試してみないかい?」

聡美:
 「え、遠慮しときます!」


]U
吊るされた男
THE HUNGED MAN
正位置:試練、自己犠牲、停止、困難
逆位置:骨折り損、無駄、盲点
モデル:早瀬玲二(仮面ライダーヴァリアント)

聡美:
 「ここから先はいよいよ後半戦だね。で、一発目は・・・「吊るされた男」? なにそれ?」

亜矢:
 「たしかにタロットカード全体を見回しても・・・この「吊るされた男」というモチーフは、非常に意味のとりづらいものになっているね・・・」

聡美:
 「吊るされた男っていうと・・・もしかして、絞首刑にされた人とかのカードなの? やだなぁ・・・」

亜矢:
 「そうではないよ・・・。このカードは・・・片足を縛られて宙吊りにされている男の姿が正位置なんだ・・・。一説には・・・北欧神話の主神オーディンが魔法の文字であるルーン文字を得るときに行った修行が・・・その図柄のモチーフとなっているともいうけれど・・・正確なところはわからないね。そういうわけで・・・タロットの中でも解釈の難しいカードのひとつだね。聡美君の言ったように刑死者や殉教者に見立てられることからもわかるとおり・・・停止や困難、それに自己犠牲といった悪いイメージで解釈されることもあるけれど・・・逆に、その犠牲が報われてよい結果が出ることや、試練に打ち勝って幸せを手に入れることだという解釈もある・・・。リバースの場合は・・・利益がないのに苦労するという最悪なものだね・・・。正位置の意味で解釈するならば・・・改造された自己の体を犠牲に悪に挑んでいる早瀬君・・・仮面ライダーというのは、たしかにふさわしいモデルかもしれない・・・」

聡美:
 「うん、そうだね。仮面ライダーっていうのは、そういうところもかっこいいんだよねぇ」

亜矢:
 「フッ・・・聡美君。興味があるのなら・・・試しに改造されてみるかい・・・?」

聡美:
 「だから遠慮しますってば!! ハッ!? もしかして亜矢さん、「エニグマ」に勧誘されたことあるんじゃ・・・」

亜矢:
 「私は悪魔は大嫌いだからね・・・。丁重にお断りしたよ・・・」

聡美:
 (悪魔嫌いじゃなかったらどうしてたんだろう・・・(汗))


]V
死神
DEAT
H
正位置:死、凶兆、別離、破壊からの再生
逆位置:再生、回復、再出発、創造
モデル:ワイリー・コヨーテ&グレイブディガー(Predawn)

聡美:
 「ああ、またこのカードだ。さっきはリバースだったけど。でも、このカードの絵柄にこの人はピッタリだよね」

亜矢:
 「私の見た限りでは・・・死神は死神でも・・・むやみやたらに人を殺すような死神でもなかったけどね・・・」

聡美:
 「それじゃあ亜矢さん、解説して。さっきも解説してくれたけど、もっと詳しくお願い」

亜矢:
 「いいよ・・・。正位置は死、凶兆、別離・・・。名前どおりに、総じて不吉なものだね・・・。しかし・・・これには死後の再生という意味まで含まれる。逆に言えば、先ほど聡美君にも言ったように・・・再生や回復、創造、心機一転したうえでの再出発という意味が、リバースの場合は出てくるんだ・・・」

聡美:
 「災い転じて福となす、ってところね」


]W
節制
TEMPERANCE
正位置:倹約、秩序、忍耐、管理
逆位置:浪費、唐突、重大ミス、制御不能
モデル:仁木葉子(Predawn)

聡美:
 「14番目のカードは・・・節制? なんだか、意味が取りづらいカードだけど・・・」

亜矢:
 「このカードのテーマは・・・倹約や秩序、忍耐などによって、ものごとをある一定の状態にコントロールすることだね・・・。したがって・・・リバースの場合は予期せぬ事態や重大なミス、事態を制御できなくなることなどとなる・・・」

聡美:
 「なるほどねぇ。そういう意味なら、たしかに副隊長はピッタリかも。うちの小隊、副隊長がしっかりしてるからもってるようなものだしね」

亜矢:
 「君や小島君がもうちょっと落ち着いていれば・・・副隊長の苦労も減るんだけどね・・・。たまには考えてあげたらどうだい・・・?」

聡美:
 「な、なるべく頑張ります。・・・あれ? このカード、よく見ると・・・ムグッ!?」

亜矢:
 「シッ・・・それ以上は・・・言わない方がいいよ。真っ二つにされたくなければね・・・」

聡美:
 「(コクコク)」


]X
悪魔
THE DEVIL
正位置:屈服、誘惑、堕落、病気
逆位置:目覚め、脱出、苦境の打破、回復
モデル:メルカトル(仮面ライダーヴァリアント)

聡美:
 「15枚目かぁ。いよいよタロットカードも出揃ってきたっていう感じだけど・・・亜矢さん、やっぱり機嫌悪そうだね。やっぱり、悪魔だから?」

亜矢:
 「・・・そうだね」

聡美:
 「まぁ、嫌いなのはしょうがないとしても、解説はしてくれないと。お願い」

亜矢:
 「うん・・・。死神と同じく・・・縁起はよくないとされるカードだね。正位置では屈服、誘惑、堕落、病気・・・悪魔という図柄から想像しやすいものだね。リバースの場合、正位置とほとんど変わらないという解釈がされることもあるけれど・・・目覚めや逆境の終わり、病気からの回復という意味も含まれるから・・・それがせめてもの救いかな・・・」

聡美:
 「なるほど。ところで亜矢さん、前から気になってたんだけど・・・どうして亜矢さんって、そんなに悪魔が嫌いなわけ?」

亜矢:
 「(ものすごく怖い顔で)聞けばきっと後悔することになるだろうけど・・・それでもいいのかい?」

聡美:
 「え、遠慮しときます!(き、気になる・・・)」


]Y

THE TOWER
正位置:破局、災難、驕り、病気
逆位置:解放、改革、革命
モデル:ドクトル・D(ドラえもん対7人のドラえもん)

聡美:
 「16枚目は「塔」だけど・・・なんかこのカード、いつにも増して引きたくないなぁ・・・」

亜矢:
 「同感だね・・・」

聡美:
 「ところで、なんでこのカードが「塔」なの? 塔なんてどこにも描かれていないけど」

亜矢:
 「うん・・・。普通、「塔」のカードには・・・雷に打たれて崩れる塔の絵が描かれていることが多い・・・。その塔というのは・・・聡美君も知っていると思うけれど、旧約聖書に登場するバベルの塔のことなんだ・・・」

聡美:
 「あ、それ知ってる。たしか、人間達が空の上まで届く塔を作って神様の住んでるところに行こうとしたから、神様が怒って雷で塔を壊しちゃった、って話だよね?」

亜矢:
 「まぁ、そうだね・・・。とにかく、そんなものをモチーフにしているわけだから、このカードの意味は破局や災難・・・あるいは、塔を建てて神に近づこうとした人間の驕りをも示している。リバースの場合、解放や改革、革命といった事態の好転を意味するという解釈もあるけれど・・・どちらにせよよい暗示にはならないという解釈もあるね・・・」

聡美:
 「やっぱり、ありがたいカードじゃないってことか。触らぬ神に祟りなし、ってわけね」


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THE STAR
正位置:希望、生命、順調、健康
逆位置:鈍い、認められない、目標がない
モデル:バードマンクリムゾン(時空警察ドランサー 帰郷)

聡美:
 「17枚目は「星」かぁ。とくれば、モデルはやっぱりサムスかこの人しかいないよね。やっぱかっこいいよねぇ、宇宙刑事って」

亜矢:
 「厳密には彼は宇宙刑事ではないはずだが・・・」

聡美:
 「細かいことは言いっこなし。ところで亜矢さん、このカードはどんな意味があるの? 星って聞くと、なんとなくいいイメージがあるけど・・・」

亜矢:
 「そうだね・・・。たしかに、星はしばしば希望の象徴として例えられるけれど・・・それはタロットにおいても同じだね。将来への展望や明るい未来を示すことになる。リバースの場合は反対に、星の見えない状態・・・つまり、認められなかったり目標がなかったり・・・あまりぱっとしない状況を示すことになる・・・。まぁ、リバースでも最悪というほどのものではないね・・・」


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THE MOON
正位置:不安、嘘、恐怖、迷い
逆位置:待つことによる好転、展望が開ける
モデル:ドランサー(時空警察ドランサー)

聡美:
 「星とくれば次は月ってことかしら。やっぱり月がよく似合うなぁ、ドランサー。星も月もどっちも明るいから、このカードも当然いいカードなんでしょう?」

亜矢:
 「フフ・・・ところが、そう簡単に意味がとれるとは限らないのが、タロットの面白いところでね・・・。実はこのカード・・・正位置ではあまりいい意味を表さないんだ」

聡美:
 「え!? なんで!?」

亜矢:
 「図柄としては美しい月が描かれることが多いけれど・・・これはあくまで、夜の象徴。したがって・・・不安や嘘、恐怖、迷いといった、夜の闇の中に包まれた人間の抱く心情のようなものが正位置のイメージだね・・・。このカードでは満月だけど、一般的には図柄としてこれから増えるのか減るのかわからない欠けた月が描かれるのも・・・そういう理由だよ。リバースの場合・・・やがてよくなる、待つことで好転する、展望が開けるなど・・・やがて来る朝を待つというようなイメージの意味が多いね。死神と同じく・・・リバースの方がよい意味になるわけだよ」

聡美:
 「なるほどなるほど。やっぱり奥が深いんだぁ。そういうことならあたしもドランサーと一緒にちょっと一眠りして朝を待つとしますか」

亜矢:
 「残念だけどそれは却下だね・・・。もう少しなんだから、もうひと頑張りしてもらわないと・・・」

聡美:
 「ちぇー」


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太陽
THE SUN
正位置:成功、幸運、繁栄、財力
逆位置:中断、活力減退、かげりがさす
モデル:岸本聡美(Predawn)

聡美:
 「皆さんお待ちかねぇ! ついに! ついにあたしのカードの登場だよ!!」

亜矢:
 「さすがに張り切っているね、聡美君・・・」

聡美:
 「とーぜん! カードのモチーフも「太陽」! まるであたしのためにあるようなモチーフじゃない。それでどうなの亜矢さん? あたしのカードなんだから、当然いいカードなんでしょうね?」

亜矢:
 「君のカードというわけではないけどね・・・。ともかく・・・それに関しては心配は無用だね。このカードは先ほどの月とは対極をなすようなもので・・・空に輝く太陽のイメージどおり・・・成功や幸運、繁栄、財力といった意味の・・・文句なしに吉兆を表すカードだよ。当然リバースの場合は、うまくいっていたものが中断したり・・・活力が衰えたりする意味になるけどね・・・。性質がわかりやすいというところについては・・・たしかに、君にも似ているけどね」

聡美:
 「一言多いよ亜矢さん。でもやっぱり、そういう意味のカードか。やっぱり、あたしの日頃の行いがいいからだね!」

亜矢:
 「・・・君のそのポジティブ思考も、たしかに太陽らしいけどね・・・。それはともかくとして、邑崎さんはこのカードを描くにあたって君に短パンをはかせるかブルマーをはかせるかで迷ったそうだが・・・」

聡美:
 「・・・このサイトも、なんだか変なことが議論に上るようになってきたなぁ・・・」


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審判
JUDGEMENT
正位置:覚醒、復活、発展、精神力
逆位置:悪い知らせ、挫折、再起不能
モデル:ジャン・クリストフ・ガルブレイズ(仮面ライダーヴァリアント)

聡美:
 「さぁて、いよいよ大詰めだね。20枚目、「審判」! モデルはやっぱりこの人、仮面ライダーセラフことジャン君かぁ。よくもまぁこう、しっくりくるキャラがいるもんだよね、このサイトにも」

亜矢:
 「まぁね・・・。イメージのつかみにくい「節制」にも・・・副隊長というぴったりの人がいたし・・・」

聡美:
 「うん。ところで亜矢さん、このカードの意味は?」

亜矢:
 「ラッパを吹く天使が描かれることが多いところから・・・「ヨハネの黙示録」にある「最後の審判」を意味するカードだとされている。つまり、復活や再生、新たなる目覚めやその後の発展などを意味する・・・。新しい出発、愛の深まり、決心といったように・・・幅広い解釈がなされるのが特徴だね・・・。リバースの場合は・・・過去の失敗などからその再出発を思うように切れない・・・というような意味があるね・・・」


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世界
THE WORLD
正位置:完成、平和、統合、高揚
逆位置:未完成、低迷、疲労、挫折
モデル:ドラえもん(ドラえもん)

聡美:
 「タロットもいよいよあと1枚かぁ。ついに来るところまで来たって感じだね。んでもって、モデルはドラえもんかぁ」

亜矢:
 「そうだね・・・。私達の住む世界も含めて・・・このサイトの作品の多くも、彼の世界に立脚しているといっていいからね・・・」

聡美:
 「ま、だからあたし達の世界もススキが原みたいに騒がしいんだけど。それじゃあ亜矢さん、解説お願い」

亜矢:
 「最初に言ったとおり・・・大アルカナには22枚のカードがあるわけだけれど・・・この次の「愚者」のカードが「魔術師」の前、つまり大アルカナの一番最初となる場合は、このカードが最後のカードとなる。それだけに・・・完成、平和、統合、高揚といった・・・ハッピーエンドを思わせる意味が正位置のイメージだね・・・。あらゆるものに審判が下されたあとに訪れる・・・神の世界・・・といったところかな。リバースの場合、途中での挫折など・・・未完成の意味合いが強くなってしまうけれどね」


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愚者
THE FOOL
正位置:未熟、冒険心、夢想家、未知
逆位置:愚行、気まぐれ、根拠のない自信
モデル:野比のび太(ドラえもん)

聡美:
 「ついにこのときがやってきたね! タロットカード大アルカナ、これにて堂々コンプリート! メガロポリスは日本晴れ!!」

亜矢:
 「フッ・・・。私もここまで来ることができて・・・うれしいよ」

聡美:
 「それで、最後のカードは・・・「愚者」ねぇ。しかもモチーフはのび太君っていうのが・・・かわいそうだけど、これまた納得」

亜矢:
 「まぁ・・・仕方のないことかもしれないけれどね・・・」

聡美:
 「ところで亜矢さん、このカード、ナンバーが入ってないけどなにか意味があるの?」

亜矢:
 「うん・・・。「世界」のカードでも言ったけれど・・・このカードは大アルカナの最初になることもあれば・・・最後になることもあるカードなんだよ。つまりは・・・0番目のカードでもあり、22番目のカードでもある・・・。まぁ・・・0という数字を入れなかったのは・・・邑崎九朗さんの思いやりでもあるのだけれどね。0という数字は彼にとって身近であると同時に・・・もっとも嫌いな数字でもあるから」

聡美:
 「なるほどねぇ。それで、意味の方は?」

亜矢:
 「始まりであると同時に、終わりでもある・・・。また、他人からは馬鹿なことをしていると思われても、本人にとっては幸せだったりすることがあるように・・・正位置でも逆位置でも吉兆どちらの意味も含む・・・とらえどころのないカードだね。ゲームによって最強の手札になったり邪魔者になったりするトランプのジョーカーのもととなったというのも・・・うなずけるよ。正位置の意味については、未熟、冒険心、夢想家、未知・・・リバースでは愚行、気まぐれ、根拠のない自信・・・といったところだね」

聡美:
 「・・・なんだか、意味までのび太君らしい感じがするような・・・」


聡美:
 「というわけで、タロットカード大アルカナ22枚、全部の解説が終わったわけだね。ご苦労様、亜矢さん」

亜矢:
 「ありがとう。聡美君も・・・ご苦労様。詳しく語ろうとすれば・・・もっといろいろあるのだけれどね・・・。今回のところは・・・こんなところにしておこうか。それに・・・本当にご苦労様という言葉を贈るべきは・・・邑崎九朗さんだよ。素敵なタロットを描いてくださり・・・ありがとうございます」

聡美:
 「うん、そうだね。本当にありがとう、邑崎さん!!」

亜矢:
 「私も、このタロットを使って・・・このサイトに来てくれる人たちのために、占いをしてみようかな・・・。まぁ、それについてはこれから考えてみるよ・・・」

聡美:
 「ほんと!? それはいいかもしれないね。まぁ今後の展開はこれからとして、とにかく最後の言葉を。えぇと、皆さん、今までお付き合いいただいてありがとうございました」

亜矢:
 「これを機に、少しでも占いやタロットに関心を抱いてくれれば・・・私としてはこれほどうれしいことはありません。邑崎さんも・・・作者冥利に尽きるというものでしょう。それでは・・・」


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