No.16 無敵砲台


 またまた兵器のご登場。いくらでもでてきそうだな、この手の道具は。しかし、これはもはや道具というよりも一つの要塞かトーチカだ。かなり大きな建造物の上に、第一次世界大戦の際に使用された長距離砲のような巨大な大砲が搭載されている。この砲台をどこかにセットしておけば、持ち主の思うままにいつでも、誰にでも砲撃できる。しかも、砲撃を逃れることや防ぐことは絶対に不可能。「無敵」の名は伊達じゃない。防衛システムも万全で、持ち主以外が近づいてくるとレーダーがそれを感知し、自動的に無差別攻撃をかけてくる。発射システムはいたって単純で、持ち主が「発射」と叫ぶだけで、砲弾とは思えない正確さで標的に着弾する。劇中ではこの恐るべき要塞がスネ夫の手に渡り、スネ夫がこれを武器にネロのごとき横暴をふるったため、ジャイアンや犬などが犠牲になった。さて、スネ夫はこの砲台を裏山に設置していた。目立ってしょうがないと思うかも知れないが、高い場所に火砲を設置して低地の敵を攻撃するというのは戦術の定石である。スネ夫もなかなかやるものだ。着弾による爆発は裏山から見てもその爆炎がはっきりと確認できるほどであり、ここから推定するとその威力は劇中で描写されているように直撃をくらったものが黒コゲになるくらいではすまず、文字通りこっぱみじんになってしまうことは想像に難くない。未来ではこれがデパートで売られているらしいが、モラルを越えた商売もここまでくると非難する気もなくなる。「日用品から兵器まで」というのが未来デパートのキャッチコピーなのだろう。こんなものを使って行われる未来人のケンカなど想像もしたくない。結局最後には、この砲台はドラえもんとのび太に奪還され、デパートに送り返されて被害はおさまった。
 なお、本回では砲台の破壊をのび太とともに試みたドラえもんが、自分のカラーリングを青から迷彩色に変えているところに注目したい。ドラえもんがカラーリングを変えたのは、後にも先にもこれだけだろう。この時、砲台にアタックをしかけたドラえもんとのび太の手には手榴弾がしっかりと握られていた。この手榴弾について、劇中ではなんの説明もされていない。ドラえもんの手にかかれば国の一つや二つ簡単に征服できるということの証拠として、記憶にとどめておいてもらいたい。

No.17 のぞみ実現機


 どんなのぞみも自然なかたちでかなえてくれるというすごい機械。ただし、使い方がひどくむずかしい。使用法は次の通り。まず、スタートキーを押すと、機械が願い事を聞いてくる。次にその願いをどの程度の規模でかなえるかを聞いてくるので、それをメーターで調節するのだが、むずかしいのはこの調節の加減だ。あまりに大きな規模でかなえようとすると余計なことが起こるし、小さすぎると満足な結果が得られない。どれくらい難しいかは、のび太の願い事を例に説明しよう。願い事と、それがどのようなかたちでかないそうになったかを紹介していく。

(1)「ジャイアンをやっつけて」

  ジャイアンが車にはねられそうになる。

(2)家族そろって北海道へ行きたい

  パパが北海道支社に転勤することに。野比家北海道へ引っ越し・・・?

(3)明日のテストをうけたくない

  マグニチュード9の大地震が関東を直撃、何百万人もの犠牲者が・・・。

 いやはや、そろいもそろってやりすぎである。どれもこれもたしかに願いはかなうが、払う犠牲があまりにもでかすぎる。あまりにも代償がでかすぎるため、のび太は願い事がかないそうになるたびにもっと小さな規模に調節しなければならなかった。そうでもしなければ、ジャイアンは三途の川を渡り、野比家は北海道へ、そして野比家の去った東京を空前絶後の大地震が襲う、という、裏で流れるダークなドラえもん最終回の噂などとは比べものにならない悲惨な話になってしまう。やはり世の中、うまい話などないものだ。

No.18 蓄電スーツ


 服の下に着込んで動いていると、体に電気がたまっていくという全身タイツのようなもの。首から上がタイツになっていないところぐらいが全身タイツと違うところか。体に電気がたまる原理は、毛糸や化学繊維でできている服を着ると静電気がたまるのと同じらしい。要するにこのスーツに使われている繊維はえらく静電気をためやすいものなのだろう。他の道具に比べればわかりやすい原理で、できない話ではないように思える。しかし、電気がたまるにも限度というものがある。実はこのスーツ、着るときには「アース」というものを身につけなければならない。アースというのは、余った電気を地面に逃すためのひものようなもので、決してマグマ大使をつくった方ではない。これをつけないと体にどんどん電気がたまり、ついにはたまりすぎた電気が逃げ道を求め、空中放電を始める。つまり、人間カミナリ雲になるというわけだ。劇中のび太はドラえもんの説明をろくに聞かず、アースをつけずにこれを着て出ていってしまい、この非常事態を引き起こすことになった。のび太につかみかかったジャイアンが最初の犠牲者で、彼は黒コゲになってしまった。そしてその直後、放電が始まった。空中放電を起こすための電場は1mにつき百万ボルト。こんなものをくらったらひとたまりもない。あわててのび太を追いかけてきたドラえもんがアースを取り付けようとするが、たちまちカミナリをくらって断念する。あぶなすぎて近寄れない。さながら電気人間、仮面ライダーストロンガーだが、ストロンガーと違って電気のコントロールができない。近寄るもの全てに高圧電流を浴びせるのだ。周囲の人間にとってあぶなすぎるが、実は一番あぶないのはのび太だったりする。全身に電気がたまると、地面との間に電圧差が生じる。そして電流というものは、最も近い物体に向かって流れる。結果、のび太の股間から地面に落雷が起こる! これを防ぐためには高さ数十センチ、渋谷の軽薄な女もびっくりのゴム製の高下駄をはかなければならないが、ただ動いていてもしょっちゅう転ぶのび太のこと。こんなものをはいたらたちまち転び、体が地面にたたきつけられる直前、体の前面と地面との間でスパークが起こり、黒コゲになる。ひどいものだ。結局ドラえもんは解決策としてあらゆる電化製品をのび太の体にくっつけ、電力を消費させる方法をとった。うまくすれば、このように人間発電所としても使えるのだが・・・。

 もとはといえばこの騒動は、のび太がアースをつけずに蓄電スーツを着たことに端を発している。しかし、こんなことになるおそれがあることをわかっていながら、なぜ製造元はスーツとアースを最初からひとつなぎにしておかないのだろうか? それに、百万ボルト以上もの電圧が必要だとも思えない。未来人はこのスーツを、ちょっとした電気で身の回りの電化製品を動かすのに使う、くらいの感じで着ているのだろうが、そんな目的にこんな高電圧は不必要だ。あらためて未来の新商品開発への姿勢が問われる話である。

No.19 木こりの泉


 「金の斧 銀の斧」(劇中では「正直な木こり」と呼ばれていた)という、誰でも知っている童話がある。ある日木こりが森で木を切っていると、勢い余って斧が手からすっぽ抜け、近くにあった泉の中に落ちてしまった。木こりが困り果てていると、泉の中から両手に金の斧と銀の斧を持った女神が現れ、「あなたが落としたのはこの金の斧ですか? それとも銀の斧ですか?」と木こりに尋ねた。木こりが正直にも「いえ、鉄の斧です」と答えると、女神はその正直さのごほうびとして3つの斧を全て木こりに与えた、という話だ。正直であることの大切さを教えてくれるいい話である。
 「木こりの泉」は、何から何までこの話の泉とそっくりだ。ビニールプールのようなこの泉の中に何か交換したいものを投げ込むと、同じ種類だがもっと品質のいいものを持った女神ロボットが現れる。例えば、ボロボロのグローブを投げこめば、女神はピカピカのグローブを持って現れるのである。すると女神は童話通りの質問をしてくるので、それに対して正直に答えればいい方のものをもらうことができる。ただ童話と違うのは、童話の木こりが泉に落とした自分の斧も返してもらったのと違って、この泉では投げ込んだものはどういう訳か返ってこない、というところである。まぁ、たいして気になることではない。どうせもらえるなら質問なんか抜きにしてとっととくれ、などとばちあたりなことを言ってはいけない。ちょっとでも手続きをふんだほうがもらったときにありがたみがあるし、子供には正直でいればいいことがあるというしつけにもなる。すばらしいじゃないか。

 この道具はめずらしくも悪い面というものが全くない。しかしここで紹介されているのは、この道具が登場した「木こりの泉」という話のラスト、大事件がおこったからだ。

 しずかちゃんがこの泉を使って小さくなった服をおしゃれな服に交換してもらったのを見たジャイアンは、俺にも貸せと要求し、欲張りにも自分の持っている全てのおもちゃを持ってきて交換してもらおうとした。が、それを運ぶ最中、あまりの重さによろけて自分が泉に落ちてしまった。するとなんと、泉の中から体型はそのままだが顔だけいやにハンサムなジャイアンを連れた女神が現れ、「これですか?」と尋ねてきたのだ! 「いえ、もっと汚いの」と、思わず正直に答えてしまったことにのび太とドラえもんが気づいたときにはもう遅い。「正直のごほうびに、きれいなジャイアンをあげましょう」 こうしてのび太とドラえもんは、「きれいなジャイアン」を手に入れてしまった。「どうする?」と困惑する二人。そのかたわらでは、「助けてくれ〜」と泉の中から助けを求めるが、女神につかまれて逃げられない「汚いジャイアン」の姿が・・・。日頃の行いの悪い人間は、泉にものを投げ込む前に門前払い、ということか。このエピソードはドラファンの間では語りぐさになっている。要するにこの道具は、Dai−chanさんのいうとおり、この史上最大のオチの下地にすぎなかったのだ。私としては、「きれいなジャイアン」をもらっておいたほうがいいと思う。確かにアンバランスで気色悪いが、もし交換してもらえるものが全てにおいて投げ込まれたものより優れているとしたらこの「きれいなジャイアン」は、気は優しくて力持ち、というまさしくキレンジャータイプのいい奴に違いない。歌や料理だってうまいだろう。町内の平和を考えれば、何を迷うことがあろうか。さらば、汚いジャイアン。
 この道具を使ううえで一つだけ注意したいことは、最近関係がうまくいっておらず、お互いそろそろ別れようかと思っている恋人のいるところで使ってはいけない、というところだ。そんな状況で使ったら、彼女(彼氏)はあなたを泉に突き落とし、「もっとステキなあなた」と交換してもらうに違いない。こんなことになってはしゃくなので、こんな状況では使わないか、あるいは突き落とされる前に彼女(彼氏)を先に突き落とすかのどちらかをとっておくべきである。後者の方をとる人が断然多いと思うが・・・。

No.20 年月圧縮ガン


 長い年月がかかる現象を手っ取り早く完成させる道具。この銃の引き金を引くと年月圧縮光線が発射され、当たった物体に対して何百年間もかかる現象をわずかな時間内に進行させるのだ。例えば劇中では、ジャイアンが折ってしまった鍾乳石の先端に光線を照射し、たちまちもとに戻した。本来ならば気の遠くなるような年月をかけて伸びる鍾乳石をあっというまに、である。このように使い方さえまずくなければ、けっこう有効な使い方ができる。しかし劇中では、とんでもない使い方をしていた。これを使って、ハワイへ行こうというのだ。なぜそれがとんでもないのか。長くなるが、説明していこう。  まず、この道具を使ってどのようにハワイに行くのかを説明しよう。正確に言えば、「ハワイに行く」のではなく「ハワイが来る」のである。地球の表面はプレートといって、いくつかの硬いカラに包まれている。ハワイ諸島はこのうち、「太平洋プレート」の上に乗っていて、これがプレートの下にあるマントルの対流によって西に向かって年に数センチずつ動いている。そこでそれにかかる長い年月をこの道具を使って圧縮すれば、ハワイは日本にグングン近づいて・・・というわけらしい。この理論自体は無理ではない。このプレートの移動は年に数センチという超スローペース。当然普段我々は自分達の足下が動いているなど全く意識しないのだから、いまや進化論や相対性理論と同じく現代科学の常識となっているこの「大陸移動説」も、最初にウェゲナーという学者が提唱したときは全く相手にされなかった。それはさておき、どうしてこれがまずいのか。問題は、ハワイの移動速度だ。劇中のび太とドラえもんは日本の海岸からハワイに光線を当てて、その後貸しボートをこいで近づいてくるハワイに向かっていた。この事実から考えれば、貸しボートでいける距離までハワイを近づけていたのだろう。しかし、劇中光線を照射してからボートでハワイに上陸するまでの時間はどうみつもってもせいぜい数十分。地図で調べると、ハワイは日本から約6700km離れている。このわずかな時間に、これほど離れた場所にあるハワイが日本のすぐそばまでやってきたというのだ。そのスピードはどの程度のものなのだろう。
 約6700km。この距離はジェット旅客機でも日本からは7時間以上かかってしまう。「音速字ェット機」でも述べたように、マッハ1は時速約1193.4km。このスピードで移動したとしても、6時間以上かかってしまう。この距離を数十分で移動するためには、当然音速をはるかに上回るスピードで移動せねばならない。年月圧縮光線を浴びたオアフ島が30分で日本の近海までやってきたとして、その速度を計算してみよう。マッハ1の6倍、マッハ6で移動したとしても1時間かかる。これを2分の1の時間で済ませるためにはさらにその2倍、なんとマッハ12で移動する必要がある。マッハ12!! そんなスピードで大気圏内を移動する物体など通常は考えられない。衛星軌道上を周回するスペースシャトルの速度がマッハ24であるから、そのちょうど半分だ。だが、ハワイは空を飛んでくるわけではない。ひょっこりひょうたん島のように、水をかきわけながら進むのだ。水の中では音の伝わりかたが空気中よりも3倍速くなるから、実質上オアフ島の移動速度はマッハ36と考えていいだろう。非常識なんてレベルではない。こんなスピードでオアフ島が太平洋を横断して日本までやってくると、どんなことが起こるのか? まず問題となるのは、ハワイがプレートごと移動するのか、それともプレートとのつけねからボッキリと折れて、ひょっこりひょうたん島のような浮島状態となって移動するかだ。これによって最終的な被害は大きく変わるが、まずはどちらの場合でも起こる被害を検証する。ハワイ超音速移動計画で最初に被害を受けるのは、いうまでもなくハワイの上にある建物や、観光客も含めた生物である。足下が突然マッハ12で移動を始めることを想像してほしい。そこにいたものは人間だろうがホテルだろうがヤシの木だろうが、マッハ2で飛ぶコンコルドの上に立つときに受ける風圧の6倍もの強さの風圧をうけ、一瞬のうちに吹き飛ばされる。年月圧縮光線を浴びたハワイが徐々にマッハ12まで加速するのか、それとも一瞬でマッハ12になるのかはわからないが、三途の川を渡るのがいくらか遅くなるだけで、結果は同じだ。

 かくして、スネ夫を含む当時ハワイにいたものを全て振り落とし、原始の姿を取り戻したハワイが日本めがけて突き進むことになる。次に起こるのは、衝撃波だ。物体が大気中を超音速で移動すると衝撃波が発生する。そしてその衝撃波の先端角は半径1の円を描き、その中心からマッハ数の長さに応じた長さの線分を引き、線分の先端から円に2本の接線を引き、分度器で角度を測ることで求められる。そして衝撃波を生み出す物体自身も、その先端角からはみだせば衝撃波によって破壊されてしまうのだ。実際に求めてみると、マッハ12の時の先端角はなんと10度。オアフ島の形はなんとなくいびつな平行四辺形に見える。当然はみだすわけで、移動中に自らの発した衝撃波で鉛筆の先端のように鋭く削られることになる。ひょっとしたらこれによって完全に破壊され、ハワイが消滅してしまうかもしれないが、この後起こる被害を考えればその方が断然ましだ。ハワイの移動線上にある島や船舶も、この衝撃波によってぶち砕かれる。この衝撃波は軽い空気ではなく重い海水の衝撃波なので、破壊力は増している。そして30分後、ハワイは日本近海まで到達し、そこで停止する。日本列島の乗っているユーラシアプレートと太平洋プレートが日本の沖合でぶつかり、互いに押し合いながらも太平洋プレートがユーラシアプレートの下へともぐりこんでいっているからだ。

 ここで問題になるのは、ハワイがどのように止まるかだ。どちらにしてもハワイによって押し出された海水が津波となって日本に押し寄せるが、急に止まるのとだんだんスピードを落として止まるのとでは当然勢いが違う。前者の場合は高さ数千メートルという前代未聞の巨大津波が日本はおろか日本海を越え、朝鮮や中国をも洗い流すことになる。当然この大惨事を引き起こした愚かな二人はいの一番に津波によって粉砕される。

 ハワイが浮島状態になってやって来たとしたら被害はこのくらいで済む(?)が、プレートごと移動してきたとしたらさらに甚大な被害が生じる。ハワイ諸島だけでなく太平洋プレート上の他の島々が同じように超音速移動することによって生じる被害はもちろんだが、本当に問題なのは信じられないほどのスピードで太平洋プレートがユーラシアプレートの下に潜り込むことだ。実は太平洋プレートは潜り込もうとする際に、ユーラシアプレートを引きずり込もうとしている。ユーラシアプレートはそれに引き込まれまいと我慢しているが、じりじりと引き込まれていく。そしてそれが限界に達すると、一気にポンと跳ね上がることになり、その時大地震が発生するのだ。年に数センチなどという超スローペースでもしばしばこういうことがおこるのだから、マッハ12などというスピードで潜り込んだら、その激烈なスピードにユーラシアプレートがあっさりと限界を迎えてしまうどころか、ボッキリと折れてしまうだろう。こうなると、その上にある土地は土台を失った家と同じ運命をたどる。結果、日本はマントルに沈むことになる。しかし、被害はこれだけにとどまらない。このすさまじいスピードでおこった大陸移動によって、世界中で大災害が発生する。この世の終わりだ。こうなっては、一人の少年がハワイに行きたいと願ったことが原因でこんなことになったなどと想像する人のいるはずがない。
 これだけでも大変なのに、劇中ラストでのび太はさらにとんでもないことをしようとしていた。月は地球からだんだんと離れていっていると聞いたので、月に時間逆行光線を浴びせて地球に近づけさせようとしたのだ。ひどい悪行である。月の地球からの平均距離は38.44万km。これだけ離れていても、地球に重大な影響を及ぼしている。潮の満ち引きがそうだ。海水が月の引力の影響を受けて満ちたり引いたりしているのである。もし月がさらに地球に近づいたら、その影響はますます大きくなり、やがて満ち潮の時には都市平野部は完全に水没、ということになるだろう。さらに距離が縮まれば、もうこの道具の力を借りずとも月と地球はお互いの引力に引かれあい、最終的には激突する。文字通り、地球の終わりだ。ドラえもんが止めに入ったからよかったものの、なんということだ。

 結論。子供のおもちゃにするには、この道具は危なすぎる。プレートはへし折るわ、月は地球にぶつかるわ、いくらでも破滅の危機を招く。この道具の引き金は、文字通り世界に死を宣告することのできる銃の引き金である。地球破壊爆弾の次に危ない道具として間違いあるまい。

目次に戻る inserted by FC2 system