〜ドラえもん のび太と異世界の盗賊〜
第15話
洞窟の中の戦争
♪イメージBGM:ボス戦闘
「そんな技が使えるなんて…」
「ど、ど、どうしよう、ドラえもん…」
動揺しつつ、迫ってくる合成人間の群れを見て後ずさりするドラえもんとのび太。
※(ドラえもん、運試し判定…吉)
その時ドラえもんは、先ほど出したはずの人工台風が無くなっている事に気付いた。巨大マネキンが倒れた際、人工台風も巻き込まれて消えてしまったのだ。
「台風が無くなってる…もしかしたら、今なら…バショー扇!」
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
ドラえもんはポケットからバショー扇を取り出すと、目の前の合成人間達に向けてひと振りした。
ゴオオオオオ…!!
再び人工台風が現れ、前方の合成人間達を巻き込んでいった。どうやら一度出した風が消えてからなら、再度使用できるらしい。
「今だ!」
※(のび太、射撃判定…成功。謎かけ盗賊に命中)
のび太は人工台風に気を取られている謎かけ盗賊を衝撃波ピストルで撃った。
ボンッ!
衝撃波はのび太の狙い通り、謎かけ盗賊を直撃した。
…はずであったが、衝撃波は謎かけ盗賊をすり抜けてしまう。その直後に謎かけ盗賊の姿は消えた。
「「消えた!?」」
「ハッハッハッ…」
2人が笑い声のする方を見ると、謎かけ盗賊が奥の柱の裏から姿を見せた。いつの間に拾ったのか、左手に振り子を持っている。どうやら先ほどのものは、魔芸で作り出した幻影だったらしい。
謎かけ盗賊は右手の指をパチンと鳴らした後、指揮台から、2人のいる側とは反対側へと降りて逃げていく。
「待てっ!!」
のび太は指揮台を迂回しながら後を追う。それにドラえもんも続く。その時だった。
ズボッ!
「うわっ!!」
「わっ!」
のび太が突然転んでしまった。後に続いたドラえもんもそれに巻き込まれた。
「な、何やってんの、のび太君!」
「あ、足がめり込んで…」
見ると、のび太の右足が、岩でできているはずの地面にめり込んでいた。まるでそこだけが、沼にでもなっているかのように。
そうしているうちに、残りの合成人間達の一部が2人に迫ってきた。
「きっとこれも、魔芸の一つなんだ。早く足を抜かないと…」
「分かってるよ。ううう…抜けろ…」
※(のび太、運試し判定…吉)
のび太は何とか、見えないぬかるみから足を引き抜いた。
「のび太君、一度この上に登ろう! あの上からの方が戦いやすい!」
ドラえもんの提案で、2人は急いで指揮台の上に登った…
一方、合成人間達と戦っていたジャイアン達も、のび太達の様子を遠くから見て、作戦が失敗した事を理解した。
「どうするの? のび太とドラえもん、失敗したみたいだよ」
「どうするって、今更戦いをやめられるかよ。今はとにかく、こいつらを倒すんだ」
「みんな、入口まで引きましょう! ここにいたら囲まれるわ!」
「そうだな。一旦引くぞ!」
ダッパの叫びと共に、4人は一度入口付近まで退却した。そこから再び射撃攻撃に移る。
※(ジャイアン、素手戦闘判定3回…3回とも成功。合成人間達に命中)
ドカッ! バキッ! ボコッ!
ジャイアンは再びマジックハンドで遠くからひたすら拳を繰り出す。
※(しずか、射撃判定2回…2回とも成功。合成人間達に命中)
バシュッ! ブウン!
しずかもショックガンを撃つ。だがエネルギーが切れてしまったので、今度は竜巻ストローを吹き始める。ストローから発生した小型竜巻が前進し、敵に命中する。
※(スネ夫、射撃判定2回…2回とも成功。合成人間に命中)
バシャッ! バシャッ!
スネ夫も瞬間接着銃を撃ち、敵の動きを止めていく。だがこちらも弾切れしてしまう。スネ夫は銃を捨て、腰に差していた名刀電光丸を装備する。
始めは100人以上いた合成人間達も、ドラえもん達の奮戦によって、今では四分の一近くまで減少していた…
※(ドラえもん、射撃判定3回…3回とも成功。合成人間達に命中)
同じ頃、指揮台に上がったドラえもんとのび太は、指揮台を上がろうとする合成人間達に対し、空気砲と衝撃波ピストルで応戦していた。
※(のび太、射撃判定4回…4回とも成功(うち1回は大成功)。合成人間達に命中)
だが次々とやってくる合成人間達を1人ずつ撃っていたのでは効率が悪い。のび太は敵が2人重なったところを狙って2人同時に攻撃する等の工夫もしたが、それでも限界がある。
「ドラえもん、これじゃキリが無いよ!」
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
「分かってるよ。ここは…カミナリ雲!」
ドラえもんはポケットから、紐を引くと小さな雷を発生させる黒い小さな雲・カミナリ雲を出す。
ドラえもんは早速、カミナリ雲を前方に放って紐を強く引いた。
ガラガラッ! ビシャッ! ゴロゴロッ!
大きな音と共に、カミナリ雲から3本の落雷が発生し、合成人間達に命中する。ドラえもんが紐を引く度に落雷が3本ずつ連続で発生し、次々と合成人間達を倒していく。
「こりゃ良いや!」
※(のび太、射撃判定6回…6回とも成功。合成人間達に命中)
のび太もひたすら射撃を繰り返し、敵を倒していく。
カミナリ雲は落雷を5回出したところで打ち止めとなってしまったが、その時には2人を狙ってくる合成人間は残り1人となっていた。
※(ドラえもん、射撃判定…成功。合成人間に命中)
ドラえもんはカミナリ雲をポケットにしまうと、空気砲で最後の1人を倒した…
その頃、ジャイアン達を狙っている合成人間達も残り少なくなっていた。
「あっ! ハーランが!!」
ダッパが叫ぶ。他の3人が見ると、ハーランが6人の合成人間に押さえ込まれていた。付近には、半壊したSL煙突が転がっている。
「ダッパ、ここは俺としずかちゃんで引き受ける。お前はスネ夫と一緒にハーランを助けてこい!」
「えっ、僕も?」
「あの数をダッパ1人で倒せって言うのかよ?」
「…分かったよ。僕の電光丸とダッパの無敵ホコがあれば、何とかなりそうだし」
「2人とも気を付けてね!」
スネ夫とダッパはハーランの救助に走っていった。ジャイアンとしずかは引き続き、目の前の合成人間達に攻撃を続ける。
※(ジャイアン、素手戦闘判定4回…4回とも成功。合成人間達に命中)
ジャイアンのマジックハンドが、次々と敵を倒していく。
※(しずか、射撃判定5回…4回成功。合成人間達に命中)
しずかの竜巻ストローから放たれる小型竜巻も敵を倒していく。スネ夫の瞬間接着銃で動けなくなっていた合成人間達も、2人の攻撃に巻き込まれて倒されていった。
そして2人の目の前にいる合成人間は、残り1人となった。しずかはさらに竜巻を放とうとする。
「フー…! ゴホッゴホッ…」
だが、竜巻ストローを連続で使って息を使いすぎたためか、しずかは思わず咳き込んでしまう。
「しずかちゃん、こいつは任せろ!」
※(ジャイアン、素手戦闘判定…成功。合成人間に命中)
ジャイアンはそう叫ぶと、最後の合成人間に、マジックハンドの一撃を決めて倒した…
※(スネ夫、ダッパVS合成人間6人 戦闘判定6回…スネ夫とダッパの攻撃が5回ずつ、合成人間達の攻撃がスネ夫とダッパに2回ずつ命中 そのうち、ダッパにクリティカルが1回命中)
ハーランの救助に向かったスネ夫とダッパも、合成人間6人を相手に接近戦で奮闘していた。スネ夫の電光丸も、ダッパの無敵ホコとタテ全自動式も、自動的に動いて、敵の攻撃を防御しつつ敵を攻撃できるため、
接近戦ではかなりの効果を発揮する。
だがやはり、この世界で使っているために弱体化しているのか、二人とも攻撃を防ぎ切れずにダメージを受けてしまう事もあった。さらに、敵の松明による殴り攻撃が無敵タテの取っ手に命中し、
取っ手が壊れて盾として使えなくなってしまった。
それでも2人は奮闘の末、何とか4人の合成人間を倒した。
「はぁ、はぁ。スネ夫、大丈夫か? まだ2人残ってるけど…」
「ぼ、僕は平気だい…イテテテテ…そう言うダッパこそ大丈夫なのかい?」
残る2人の合成人間に、電光丸と無敵ホコを向けるダッパとスネ夫。だがすぐに、彼らが合成人間達と戦う必要は無くなった。
※(しずか、射撃判定…成功。合成人間に命中)
しずかの放った小型竜巻が飛んできて、合成人間のうちの片方に命中、とどめを刺したのだ。
※(ジャイアン、素手戦闘判定…成功。合成人間に命中)
続いてジャイアンのマジックハンドも、もう片方の合成人間に命中、こちらもとどめとなった。これで合成人間達は全滅した。
「ハーラン、大丈夫か?」
「フモー…」
ハーランに駆け寄るダッパ。ハーランはダメージこそ受けていたものの、ふらつきながらも自力で立ち上がるだけの体力は残っていた。
「ようし、これでゼリーの化け物達は全部倒したぞ…」
ジャイアンがつぶやく。その時…
「…アーッハッハッハッハッハッ…」
どこからか笑い声が響く。6人が笑い声の方を向くと、水たまりの右側の縁に、小さく細長い物体を両手に数本持った、謎かけ盗賊の姿があった。
「あいつ、いつの間にあんなところに…」
スネ夫がつぶやく。
「やい謎かけ盗賊! お前の手下は全部やっつけたぞ! あとはお前1人だけだ! おとなしく振り子を渡せ!」
のび太が叫ぶ。だが謎かけ盗賊は動じない。
「実に面白いな、君達は。たった6人と1匹で、私の下僕達を全滅させるとは。だが残念だったな。私の手駒は、彼らだけではないのだよ」
謎かけ盗賊はそう言うと、両手に持っていた物体を全て水たまりに叩きつけた。その物体はガラスでできた円筒形の小さな容器…試験管だった。しかもその中には、粉末らしき物体が入っていた。
「あれはまさか!」
「粉末生物!?」
しずかとドラえもんが叫ぶ。その時、水たまりからものすごい泡が立ち始めた。
ザバアッ!
「ガオーーッ!」
「「「「キイイイイーッ!」」」」
「「……」」
やはり試験管の中身は粉末生物であり、水たまりの中から新たな怪物達が現れた。ライオンの体に老人の顔、コウモリの翼、サソリの尻尾を持った怪物が1体。カエルのような顔と緑色のブヨブヨした体をした人間型生物が4体。
そして、人間とアリを合体させたような怪物が2体。
「マンティコア、スリック、ゾロア、やれっ!」
「ガオーーッ!」
「「「「キイイイイーッ!」」」」
「「……」」
謎かけ盗賊の命令と共に怪物達は動き出した。
マンティコアと呼ばれたライオンの怪物は、背中の翼で飛行してドラえもんとのび太の方へと飛んでいく。
スリックと呼ばれたカエル人間のような怪物は、スネ夫とダッパの方へと走っていく。
ゾロアと呼ばれたアリ人間のような怪物は、ジャイアンとしずかの方へ高速で走っていく。
※(ドラえもん、のび太、射撃判定2回…2回とも成功。マンティコアに命中)
ボンッ! ドカンッ!
ドラえもんとのび太が、2人目掛けて飛んでくるマンティコアに、空気砲と衝撃波ピストルの同時射撃を食らわせた。空中で弾かれ、怯むマンティコア。
だがすぐに体勢を立て直して、再度急降下してきた。2人は再度、同時射撃を決めた。これで撃墜に成功したのか、マンティコアは指揮台のすぐ前へと落下していく。
※(ドラえもん、のび太VSマンティコア(3人同時攻撃可能) 戦闘判定2回…マンティコアの攻撃がドラえもんとのび太に2回ずつ命中)
マンティコアが倒れた事を確認しようと、指揮台の前の方へと進むドラえもんとのび太。だが彼らに、思わぬ反撃が待っていた。
バサッッ!
「「うわあっ!!」」
マンティコアが突然、指揮台の上にいる2人にジャンプで体当たりしてきたのだ。2人は思わぬ奇襲を避けきれず、軽く弾かれて倒れてしまう。
指揮台に着地したマンティコアは、まずはのび太に狙いを定めた。何とか起き上がり、銃を構えようとしたのび太に素早く接近し、前足で殴りかかる。
「いたっ!」
攻撃を喰らったのび太は再度倒れ、衝撃波ピストルを柱のそばに落としてしまった。
ドラえもんは何とか立ち上がり、マンティコアに空気砲を向けようとする。
ビュンッ!
「ぐっ!」
だがマンティコアはそれに気付き、尻尾を振ってドラえもんを殴りつけた。床に投げ出されるドラえもん。
※(ドラえもん、回避判定…成功)
マンティコアはさらに尻尾を叩きつけてドラえもんに追い討ちをかけようとするも、ドラえもんは何とかその前に立ち上がり、近くにあった柱の後ろに隠れて尻尾を防いだ。
※(のび太VSマンティコア 戦闘判定…引き分け)
その間に何とか衝撃波ピストルを拾ったのび太だったが、今度は予想外の手段で妨害される事になった。
ガオーーッ!
「うわっ!!」
マンティコアは突然、のび太に向かって大声で吠えた。突然の、しかもかなり大きな吠え声に驚いたのび太は思わず腰を抜かし、再びピストルを落としてしまう。
「あわわわわ…」
最初に撃たれたダメージが残っているのか、多少よろめきつつも、のび太を追い詰めようと近付いてくるマンティコア。思わず腰を抜かしたまま後ずさるのび太だったが、後ろにはもう床が無く、その向こうには溶岩流があった。もう逃げ場は無い。だがその時…
※(ドラえもん、射撃判定…成功。マンティコアに命中)
ドカンッ!!
ドラえもんの放った空気砲がマンティコアを直撃した。不意を突かれたマンティコアは大きく弾き飛ばされ、その向こう側にある溶岩流の上の岩壁に叩きつけられ、そのまま溶岩流へと落ちていった。
「ガオオーンッ!…」
マンティコアは溶岩の炎に包まれ、断末魔の悲鳴を上げたかと思うと、粉に戻って溶岩の中に混ざってしまった。
「た、助かった…」
「多分、最初にぼく達が撃った攻撃のダメージがまだ残ってたんだろうね。そうでなきゃ、いくら不意打ちでも、あんなに大きく弾き飛ばされないだろうから」
ドラえもんは説明しながら、胸を撫で下ろすのび太を助け起こした…
その頃、スネ夫とダッパは、剣や棍棒で武装したスリック4体を相手に奮戦していた。
※(スネ夫、ダッパVSスリック4体 戦闘判定8回…スネ夫の攻撃がスリック達に7回、ダッパの攻撃がスリック達に7回命中)
スリックは戦闘力的には合成人間達と大差無く、先ほどの合成人間6体よりも人数が2人少ない事もあってか、スネ夫とダッパは電光丸と無敵ホコを振り回しながら戦い続けた結果、敵の攻撃を受けずに倒す事ができた。
「ふぅ…どうだ、僕達の強さ、思い知ったか…」
「強いのは、電光丸と無敵ホコだけどな…」
倒されたスリック達も、やはり粉になって崩れていった…
※(しずか、射撃判定2回…1回成功。ゾロアAに命中)
同じ頃、ジャイアンとしずかは高速で向かってくるゾロアに射撃攻撃を繰り出していた。しずかは小型竜巻を2発放つ。1発目は敵の素早い動きにかわされるも、2発目は命中し、ダメージを与えた。
※(ジャイアン、素手戦闘判定2回…2回とも成功。ゾロアBに命中)
ジャイアンもマジックハンドによる打撃を繰り出す。こちらは2発とも命中して敵を怯ませた。だが2体とも、すぐに体勢を立て直し、あっという間にジャイアンとしずかに接近してしまった。
※(ジャイアン、しずかVSゾロアA、B 戦闘判定2回…ゾロアAの攻撃がジャイアンに2回、ゾロアBの攻撃がしずかに2回命中)
ゾロア達は、片方は木製の槍で、もう片方はムチで襲いかかってきた。ジャイアンは槍を持った方に、しずかはムチを持った方に立ち向かう。しかし、二人とも苦戦する。
「うわっ! 痛うっ!」
「キャッ! いたいっ!」
ジャイアンは敵の槍に対し、同じ槍であるショックスティックで応戦するも、ゾロアはなかなかの使い手であり、ジャイアンはゾロアの槍を振り回しながらの攻撃を受けて劣勢に立たされていた。
しずかも竜巻ストローを吹く前に、敵の素早いムチ攻撃が命中してしまい、やはり劣勢であった。
「…そうだわ!」
※(しずか、回避判定…成功)
接近戦は不利と考えたしずかは、射撃攻撃中は足元に置いていた、ドラえもんから借りたままだったヒラリマントを拾い上げると、それで敵のムチの攻撃から身を守る。
敵は立て続けにムチを繰り出すも、ヒラリマントのために全て逸らされる。
※(しずか、射撃判定…大成功。ゾロアBに命中)
そしてしずかは、ヒラリマントを右手に持って大きく右に振る事で敵の攻撃を右に大きくそらし、同時に左手に持った竜巻ストローを、それまでよりも強く、長く吹き付けた。
ブオウウウゥッ!!
竜巻ストローは、吹き方によって竜巻の大きさや速度を調整できる。過去に使った時は、荷物運び用として小さくて遅く前進する竜巻を、足場用として長くてその場に停滞する竜巻を作っていたのだが、
この戦いでは攻撃手段として使用するため、勢いをつけて強く短めに吹く事で、小さいが速く前進する竜巻を作っていた。
それが今回は、勢いはそのまま、さらに強く長く吹き付けたため、ストローから、それまでよりも大きな竜巻が発生した。それはそのまま前進してゾロアの正面に直撃する。
ムチ攻撃に夢中になっていて不意を突かれたゾロアは大きく弾き飛ばされ、そのまま粉に戻って飛び散った。
※(ジャイアンVSゾロアA 戦闘判定3回…ジャイアンの攻撃が1回、ゾロアAの攻撃が1回命中)
劣勢だったジャイアンは、相討ち覚悟で敵に飛び込み…敵の槍に殴られながらも、ゾロアに電撃を喰らわせる事に成功する。
「イテテテ…どうだ、この野郎!」
「……!」
ゾロアは無言ながらも、思わぬダメージを受けて怯んでいる。
※(しずか、射撃判定…成功。ゾロアAに命中)
そこへしずかの放った小型竜巻がゾロアに命中し、ゾロアは粉になって崩れた…
それぞれの新たな敵達を倒したものの、さすがに疲れがたまってきた6人。だが謎かけ盗賊は、6人が戦っている間に、また別の粉末生物達を水たまりに放り込んでいた。
ザバアッ!
「ガルルル…」
「「「ガオオオ…」」」
「………」
次に現れたのは、成長した狼ほどもある漆黒の大型犬が1匹、大きな黒い熊が3匹、全長3メートルはある巨大なサソリが1匹。
「次は死の犬に、ナンディ熊に、大サソリか…一体何体の怪物を持ってるんだ…」
ダッパがつぶやく。
「ガルルルル…」
ドラえもんとのび太が立っていた指揮台に、死の犬が登ってきた。
「ま、まだいるの…?」
ドラえもんとのび太は武器を構えるも、のび太は持っている銃を眺めて少し考えた後、一度銃をホルスターに戻してから、持っていたコエカタマリンを飲み始めた。
そうしている間に、死の犬は指揮台に登り切り、2人に襲いかかろうと身構えた。
※(ドラえもん、射撃判定…成功。死の犬に命中)
ドラえもんは先手を打って空気砲を放つ。のび太はコエカタマリンを服の中にしまっていて、銃を抜くのが遅れていた。
死の犬はドラえもんに飛びかかってきたが、その結果として自分から空気砲に当たる結果となり、弾き飛ばされた。だが次の瞬間、死の犬は思わぬ行動に出た。
※(ドラえもんVS死の犬 戦闘判定2回…死の犬の攻撃が1回命中)
「ガルルルルーーッ!!」
「うわーっ!!」
死の犬は弾かれた勢いを利用して付近にあった柱を蹴り、その反動でドラえもんに体当たりしてきた。思わぬ攻撃を喰らって弾き飛ばされるドラえもん。
「ドラえもん!」
のび太は急いで衝撃波ピストルを構え、引き金を引く。だが何も起きなかった。どうやら弾切れらしい。銃を捨てるのび太。
その間に死の犬は着地して、さらにドラえもんに追い討ちをかけようと飛びかかる。だがドラえもんは辛うじてかわした。
素早く体勢を立て直し、ドラえもんに再び飛びかかろうとする死の犬。その時だった。
※(のび太、射撃判定…成功。死の犬に命中)
「ワッ!!」
ガンッ!
「ガルッ!?」
のび太の叫び声が響いたかと思うと、大きな「ワ」の字が飛んできて、死の犬に命中した。のび太が飲んだコエカタマリンの力で固まった声である。
のび太は銃の弾切れが起きている可能性を考えて、その場合の備えとしてコエカタマリンを飲んだのだ。
この世界で使用すると、のび太達の世界で使用するよりもやや大きな声でなければ固まらないようだが、それでも間に合せの武器としては十分通用するようだ。
※(ドラえもん、回避判定…成功)
思わぬ攻撃を受けて怯む死の犬。ドラえもんはその隙に、その場を離れて死の犬と距離を取る。
※(のび太、射撃判定2回…2回とも成功。死の犬に命中)
「ロッ!! ロッ!!」
ガンッ! ゴンッ!
「ガルッ!? ガルルッ!!」
引き続きコエカタマリンで攻撃するのび太。声の塊は2連続で死の犬を直撃する。死の犬はそのダメージで地面を転がりながらも、まだ体勢を立て直そうと起き上がる。
※(ドラえもん、射撃判定…成功。死の犬に命中)
「ドカン!」
そこへさらに、ドラえもんが空気砲を放つ。こちらも命中し、死の犬は指揮台の外へと弾き飛ばされながら粉になって崩れていった…
同じ頃、ジャイアンとしずかの方へはナンディ熊3体が走ってきた。巨体の割に走るのは速いようで、接近してくるまでにさほど時間はかからないだろう。
「タケシさん、あの熊は体力がありそうだわ。1匹ずつ集中攻撃しましょう」
「よし、任せろ!」
※(しずか、射撃判定2回…1回成功。ナンディ熊Aに命中)
しずかとジャイアンは、先頭のナンディ熊に集中攻撃を始めた。しずかは小型竜巻の1発目を外すものの、2発目に大型竜巻を放ったところ、正面に直撃してかなり怯ませた。
※(ジャイアン、素手戦闘判定2回…2回とも成功。ナンディ熊Aに命中)
そこへジャイアンがマジックハンドを連打して追い討ちをかける。
「ガオガオーッ!!」
大型竜巻のダメージが大きかったのか、ナンディ熊はその場に倒れ、粉になって崩れていった。
※(しずか、射撃判定…成功。ナンディ熊Bに命中)
しずかは再度大型竜巻を放って、2匹目のナンディ熊に命中させる。今度は正面ではなかったものの、そこそこの効果はあったようだ。
※(ジャイアン、素手戦闘判定…成功。ナンディ熊Bに命中)
ジャイアンも再度マジックハンドで追い討ちをかける。だがその間に、3匹目のナンディ熊の接近を許してしまった。
「ガオオーッ!!」
「キャッ!」
※(しずか、回避判定…成功)
3匹目はしずかに飛びかかってきた。しずかは咄嗟にヒラリマントを振ってナンディ熊の攻撃を逸らし、距離が離れたところで竜巻ストローを構える。
※(しずか、射撃判定…成功。ナンディ熊Cに命中)
「ガアアーッ!!」
しずかの放った大型竜巻がナンディ熊の正面に直撃し、ナンディ熊にかなりのダメージを与える。だがナンディ熊はふらつきながらも、なおもしずかに襲いかかる。
※(ジャイアンVSナンディ熊B 戦闘判定2回…ジャイアンの攻撃が1回命中 クリティカル)
もう1匹のナンディ熊もジャイアンに向かってきた。ナンディ熊は両手を振り回して爪による引っかき攻撃を仕掛けてくる。ジャイアンは戸惑いながらもショックスティックを構える。
そして、ナンディ熊がジャイアンに噛み付こうと突っ込んできたところで、ジャイアンはスティックを思いっきり突き出した。
ズビビビビビッ!!
その結果、スティックの先端がナンディ熊の口の中に入り、ナンディ熊は口の中から電撃を喰らう羽目になった。
「ガ…ガ…」
ナンディ熊はそのまま黒焦げになった後、粉に戻った。
※(しずか、回避判定…成功)
しずかは突進してくるナンディ熊をヒラリマントでいなすも、竜巻ストローを構えるタイミングを掴めずにいた。
※(ジャイアン、素手戦闘判定2回…2回とも成功。ナンディ熊Cに命中)
そこへジャイアンがマジックハンドの連打攻撃を繰り出した。最後のナンディ熊はこの攻撃で倒れ、粉に戻った…
一方スネ夫とダッパは、一度ジャイアン達と合流しようと、傷ついたハーランを連れて走っていたが、そこへ大サソリが迫ってきた。
※(スネ夫、ダッパVS大サソリ(2人同時攻撃可能) 戦闘判定3回…スネ夫とダッパの攻撃が2回、大サソリの攻撃が2人に1回ずつ命中)
逃げ切れないと判断し、戦うだけの力が残されていないハーランをその場に残し、それぞれの武器を手に立ち向かう2人。幸い、大サソリの甲殻は外見ほど硬くはないらしく、
電光丸や無敵ホコによる攻撃でもダメージを与える事は可能なようだ。全自動の武器による正確な攻撃は、大サソリに確実にダメージを与えていく。
「………!」
だが大サソリも負けずに両手のハサミで反撃し、2人を跳ね飛ばす。
「いてっ!」
「くっ!」
※(ダッパ、回避判定…成功)
大サソリは両手のハサミを広げ、左右から同時に振るってきた。その行動に危険を感じたダッパは、咄嗟に回避に専念する事で、ハサミに捕まるのを避けた。
※(スネ夫VS大サソリ 戦闘判定…大サソリの攻撃が命中)
だがスネ夫は突っ込んでいったところだったため、そのまま胴を大サソリの右手のハサミに捕らえられてしまった。大サソリはそのまま右手ごとスネ夫を引き寄せ、尻尾の毒針を構える。
「わわわわわっ!」
※(スネ夫VS大サソリ 戦闘判定2回…スネ夫の攻撃が1回命中)
大サソリの尻尾が振り下ろされた。だがスネ夫の両手の自由が利いたのが幸いだった。スネ夫は咄嗟に電光丸を頭上にかざす。電光丸は振り下ろされた尻尾を自動的に打ち払ってくれた。
スネ夫は返す刀でそのまま正面にある大サソリの頭部に電光丸を突き立てる。その場所はこれまでの戦いで甲殻にヒビが入っており、斬れない刀である電光丸でも貫通できる場所だった。
「!………」
大サソリはしばらく震えた後、粉に戻っていった。
「スネ夫、大丈夫か!?」
「う、うん。何とか…」
ハサミから解放されたスネ夫は何とか立ち上がる。そして2人と1匹は、ちょうどナンディ熊達を倒したところだったジャイアン達の方へと向かった…
その頃、ドラえもんとのび太がいる指揮台の上に、今度はやや大柄な人間型生物2体が這って登ってきた。どうやら謎かけ盗賊が、また新手の粉末生物をけしかけたらしい。
2体はそれぞれ斧と棍棒を背中にくくりつけており、怪物の名前なのか「ガーク、ガーク」と唸っている。
ドラえもんはガーク達が登り切る前に攻撃しようと、空気砲を構えた。
「ドカン!…?…また弾切れか!」
「…ドラえもん、このままどんどん怪物を出されたら、いくら何でも2人じゃ持たないよ…」
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
「…そうだね、のび太君。ここは一旦引いて、みんなと合流しよう。こけおどし手投げ弾!」
※(ドラえもん、投擲判定…成功)
ドラえもんは空気砲をポケットにしまうと、強烈な閃光と爆音で相手を威嚇するだけの非殺傷兵器・こけおどし手投げ弾を2つ取り出し、登ってきたガーク達に投げつけた。2つの手投げ弾はガーク達の手前に落ちて爆発した。
ドドドドーーンッ!
爆発に巻き込まれて怯むガーク達だったが、もちろん傷はおろか痛みさえ感じない。
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
こけおどし手投げ弾の爆発から解放されたガーク達が見た物は、指揮台の左の柱のそばに棒立ちになっているドラえもんの姿だった。のび太の姿は無い。
「「ガアアアァァッ!!」」
ガーク達は早速、ドラえもんに飛びかかり、片方のガークがドラえもんの頭に斧を振り下ろした。ドラえもんの体が真っ二つに叩き切られた。
「「ガァ?」」
だが、そのドラえもんの割れた断面は空っぽだった。首を傾げ、周囲を見回すガーク達。だがドラえもん達の姿は見つからない…
ハーランを連れたスネ夫とダッパはジャイアン達と合流した。そこへさらに、何も無かった場所から突然ドラえもんとのび太の姿が現れ、彼らも合流する。
「うまくいったね、ドラえもん」
「うん。まさかあのコピーが役に立つとは思わなかったよ」
2人は身に着けていたマントを外し、ドラえもんのポケットにしまった。それは身に着けると透明人間になる道具・かくれマントだった。
2人はこけおどし手投げ弾でガークの目をくらました後、かくれマントを使って姿を消し、隠れ家へ来る際に誤って立体コピー紙で作ったドラえもんのコピーを、囮として残してその場を離れたのだ。
謎かけ盗賊が相手なら、かくれマントでは誤魔化せないと思われたが、頭の悪そうなガークが相手なら大丈夫と踏んだのは正解だった。
「みんな、大丈夫かい?」
ドラえもんが皆を気遣う。
「俺達は平気だぜ」
「僕達も何とか…」
「ハーランは結構やられてるけど、何とか連れ戻せたよ」
「フモー…」
「全く、謎かけ盗賊があんなに怪物を残してたとは思わなかったね」
「そうね、のび太さん…!? みんな、謎かけ盗賊は!?」
しずかの言葉にハッとした6人は、謎かけ盗賊が立っていたはずの水たまりの周囲を見たが、謎かけ盗賊の姿は無い。
「…アーッハッハッハッハッハッ…」
その時、また笑い声が響く。6人が声のする方を見ると、指揮台の真ん中に合成人間が1人、立っていた。その左右にはガークの姿もある。
次の瞬間、その合成人間の体が頭を除いて弾け飛び、中から謎かけ盗賊の体が現れた。
謎かけ盗賊はまだ頭に被っていた合成人間の頭の覆面を右手で剥ぎ取ると、手を離してその場に落とした。
「謎かけ盗賊! あの野郎、いつの間に…」
驚くジャイアン。その時ドラえもんは悟った。
「そうか! あいつはぼく達が怪物達と戦ってる間に、合成人間に化けて、ぼく達が倒した合成人間に紛れて一緒に倒れたフリして、隠れていたんだ!」
「ちっ、何てせこい奴だ!」
スネ夫が舌打ちする。謎かけ盗賊はガーク達に身振りで合図する。するとガーク達は指揮台を降りた。
謎かけ盗賊は不気味な笑みを浮かべたまま、大声で話し始める。
「いやぁ、実に素晴らしいショーだったよ、諸君。あの数の下僕達相手に、ここまで戦うとは素晴らしい。だがそれももうすぐ終わる。見よ!」
謎かけ盗賊は服の中から小さな物体を取り出し、頭上に掲げて手を離す。するとそれは、落ちずにそのまま宙に浮かび、ドクンドクンという音を立て始めた。
「運命の振り子…!」
ダッパがつぶやく。
「これでようやく儀式の続きができるというものだ」
「儀式の続き!?」
しずかが叫ぶ。
「実はな、君達がここに来た頃には、儀式はあと少しで終わるところまで来ていたのだよ。だが君達の妨害に遭って、儀式は中断されたばかりか、儀式を手伝ってくれる下僕達を全員倒されてしまった。
儀式の仕上げ自体は私1人でもできるのだが、1人でそれを行うには、この柱にある程度の魔力を蓄えなければならなかったのだよ。私の自慢のコレクション達は、魔力を蓄えるための時間稼ぎに大いに役立ってくれたのだ」
「コレクションって、あの粉の化け物達の事? 僕達は、儀式再開の時間稼ぎのために戦わされてたって事!?」
スネ夫が叫ぶ。
「そういう事だね。折角だから、この世界の善と悪の秩序が壊れる瞬間を、君達も見ていくと良い…」
「そうはさせないぞ。ワッ!!」
※(のび太、射撃判定…成功)
のび太はコエカタマリンを放つ。声の塊は謎かけ盗賊目掛けて飛んでいく。
ガツンッ
だが声の塊は、見えない何かにぶつかったかのように弾かれてしまった。
「しまった、バリヤーポイントだ!」
ドラえもんが叫ぶ。
「その通り。君が貸してくれた玩具は、私の計画に実に役立ってくれているね。ハッハッハッ…」
「クッ…ぼくがあの時、バリヤーポイントを貸したりさえしなければ…」
「ドラえもんのせいじゃないよ。悪いのはボク達を騙したあいつなんだから…」
悔やむドラえもんを慰めるのび太。
「ハッハッハッ…そうそう。私の最後の手駒を残しておいたよ。そこのガーク共々、遊んでやってくれたまえ…」
謎かけ盗賊はそう言い終えると、ドラえもん達に背を向けて、両手を上げて何かをつぶやき始めた。
その時、水たまりの中から突然、金色の球が飛び出して宙に浮かび、そこから試験管を握った太い腕が飛び出した。その腕は試験管を水たまりに叩きつけた。
ザバアッ!
そして水たまりの中から、背中にコウモリの翼を生やした、全長10メートル近くある巨大な蛇のような怪物が姿を現した。
「かっかかか、怪獣だぁー」
スネ夫が叫ぶ。
「あいつは地龍だ。謎かけ盗賊の奴、ドラゴンの他にこんな奴まで手下にしてたのか!」
驚くダッパ。すると地龍はドラえもん達の方を向き、大きく口を開けた。
ゴオオオオッ!
その口から、白く輝く息が吐き出される。
※(ドラえもん、のび太、回避判定…2人とも失敗)
「「うわあぁぁぁーっ!」」
その息は、6人の先頭の方にいたドラえもんとのび太を直撃した。吹っ飛ばされる2人。
「のび太さん、ドラちゃん!」
「大丈夫か、二人とも?」
「「ううううう…ハーックション!!」」
くしゃみをしながらも、駆け寄ったダッパに助けられて何とか立ち上がる2人。2人の体は、白い霜に覆われていた。
地龍はゆっくりと這いながら前進してきた。
「あの野郎…」
マジックハンドでの攻撃態勢に入るジャイアン。するとスネ夫が止めに入った。
「待ってよジャイアン。あんなのとまともに戦ったら、潰されるか、またあの息を喰らうだけだよ」
「じゃあどうしろって言うんだよ?」
「うーん…そうだ、誰かがヒラリマントを持って前に出て、囮になるってのはどう? その間に他のみんなが飛び道具で攻撃すれば…いや、桃太郎印のきび団子を食べさせて、味方にしちゃうって手もあるな…」
「なるほど! よく思いついたな…でもよ、誰が囮をやるんだ?」
「私がヒラリマントを持ってるから、私が…」
「そりゃないだろ! スネ夫、お前が言い出したんだから、お前がやれ!」
「えーっ…分かったよ、女の子にこんな危険な囮を2度もやらせるのは、僕もどうかと思うしさ…ブルブル…」
スネ夫は渋々ながらも、しずかからヒラリマントを受け取って囮になる事にした。震えながらも、ヒラリマントを構えながら地龍の前へと進んでいくスネ夫。
※(スネ夫、回避判定…成功)
「ウオォォォー!」
地龍はスネ夫に対し、息ではなく頭突き攻撃を仕掛けてきた。だがヒラリマントによって頭突きは逸らされる。
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
「今のうちに…あった」
ドラえもんは桃太郎印のきび団子を取り出し、地龍に2つほど投げつけた。
※(ドラえもん、投擲判定…成功)
きび団子は地龍の目の前に飛んできた。だが地龍は見向きもしない。
「きび団子が効かないわ!」
「粉末生物には効かないのか、謎かけ盗賊が対策を取っていたのか…仕方ない、みんな、攻撃だ!」
ドラえもんが叫ぶ。
「スモールライトが使えれば楽だったんだけど…」
「のび太君、今更そんな事言っても仕方ないよ」
「そうだぜ。あんなただでかいだけの蛇がなんだ。俺達はマフーガもフェニキアもリバイアサンも倒してきたじゃねえか!」
そんな会話をしつつ、のび太達は地龍への攻撃を開始した。
※(スネ夫、回避判定…成功)
地龍はまだスネ夫に気を取られており、またスネ夫に頭突き攻撃を仕掛けるも、やはりヒラリマントによって逸らされる。
※(ジャイアン、素手戦闘判定2回…2回とも成功。地龍に命中)
そこへジャイアンがマジックハンドの打撃を繰り出し、地龍の顔面を殴りつける。
※(のび太、しずか、射撃判定2回…2人とも2回とも成功。地龍に命中)
続いてしずかの竜巻ストローによる大型竜巻と、のび太のコエカタマリンが連続で命中し、地龍を怯ませた。
だが地龍はまだ倒れず、しかも地龍の注意がのび太達の方に向いてしまう。大きく口を開けて息を吸い込む地龍。
「またあの冷気が来るわ!」
※(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
「ようし、ここは…」
ドラえもんはポケットからバショー扇を出すと、のび太達の前に出た。
「スネ夫、戻って来い!」
「うん、分かっ…うわぁ!!」
ジャイアンの声に答えようとしたスネ夫だったが、そこへ2体のガークが襲いかかってきた。
※(スネ夫、回避判定2回…2回とも成功)
スネ夫はガーク達の攻撃もヒラリマントでかわしたが、かわすのが精一杯でジャイアン達と合流する余裕が無く、とにかく地龍の冷気の範囲から横へと逃げる事にした。
そうしているうちに、地龍は冷気を帯びた息を吐き出した。
「今だ!」
ゴオオオオオ…!!
ドラえもんはバショー扇を振り、人工台風を放つ。発生した人工台風は地龍の吐いた冷気を巻き込みながら前進していき、そのまま地龍を直撃した。
「ウオォォォー!」
地龍は悲鳴を上げながら、冷気を帯びた台風に抵抗する。やがて台風は地龍の抵抗によって消滅したが、地龍も力尽きてその場に崩れ落ち、粉に戻っていった。
「ふう…思ったよりも早く倒せたね…」
「うん。でかいから攻撃を当てやすかったし、冷気を巻き込んだ台風が効いたようだね。バショー扇がまだ使えて助かったよ…」
飛び散っていく地龍の粉を眺めながら、そんな会話を交わすのび太とドラえもん。
洞窟の中の戦争は、いよいよ終盤戦に突入する…
原作「謎かけ盗賊」との設定の相違
・謎かけ盗賊が粉末生物を携帯していて、それを使用してくるという設定は、原作には特に書かれていない。また、謎かけ盗賊がこのプレイで使用している粉末生物達は、
本来は主人公達が試験管の部屋を調べた際に入手可能な怪物達である。
・スリックの「キイイイイーッ!」という鳴き声や、ガークの「ガーク、ガーク」という唸り声は、このプレイのオリジナル設定。タイタン世界の設定では、
スリックもガークも、通常の言葉をしゃべる。
・「”運命の振り子”を破壊する儀式の仕上げを1人で行うには、柱にある程度の魔力を蓄えなければならない」というのは、このプレイのオリジナル設定。
原作では「”運命の振り子”を破壊される前に、主人公達の手で儀式を妨害しなければならず、そのためには洞窟内で合成人間の群れを相手に何らかの騒ぎを起こして、
混乱状態を維持しなくてはならない」という説明はあるものの、儀式に最低限必要な条件が何なのかという具体的な説明は無い。ただし、柱が魔力を持っているという設定は原作通りである。