〜ドラえもん のび太と異世界の盗賊〜


第8話


密林を生きる者達




イメージBGM:通常戦闘
 石の顔の口へと近付いていったドラえもん達だったが、ある程度近付いたところで、彼らは立ち止まった。

 石の神の口から、煙が渦を巻いて出始めたからだ。さらに、石の顔の目玉がぎょろりと動いたかと思うと、トゲに覆われた目玉が石の眼窩から飛び出し、 7人の方へと漂ってきた。

 「キャーッ!」

 「め、め、目玉が飛び出たー!」

 「や、や、やっぱりあの骸骨、呪われてたんだよー!」

 しずか、のび太、スネ夫が悲鳴を上げる。

 「違う、こいつらはにらみ針だ。にらんだ相手に催眠術をかけて動けなくしてから、あのトゲで刺して麻痺させるんだ。奴らは死ぬと破裂して、体に詰まった毒液をばら撒くんだ」

 「それなら、離れたところから倒した方が良いね。のび太君、君の得意分野だよ」

 「よ、ようし。幽霊とかじゃないと分かったら、も、もう怖くはないや。ボクの射撃の腕を見せてやる!」

 「ふ、ふん。僕だってやるぞ!」

 ダッパの説明で少し安心したのび太とスネ夫は、震えながらも武器を敵に向ける。
(のび太、射撃判定…成功。にらみ針Aに命中)
 のび太はショックガンで右のにらみ針を狙う。のび太の腕で放たれた光線は、敵の目の瞳孔部分に1発で命中した。にらみ針はしばらくその場で痺れていたが、やがて破裂して、地面に小さく泡立つ液体をばら撒いた。

 「良しっ!」
(スネ夫、射撃判定2回…1回成功。にらみ針Bに命中)
 一方スネ夫は、空気ピストルの軽さを生かして、2連発して左のにらみ針を狙う。その結果、1発が敵の白目部分に命中した。だが敵は弾かれて怯んだものの、フラフラしながらまだ飛んでくる。

 「お、おい、何やってんだよスネ夫!」

 「ちょ、ちょっと黙っててよ! もう1回撃つから!」

 ジャイアンの野次に言い返しながら、スネ夫は再度にらみ針を狙う。
(スネ夫、射撃判定2回…1回成功。にらみ針Bに命中)
 今度も2連発した結果、1発が敵の白目部分に命中した。敵は弾かれてそのまま地上に落下し、やはり破裂して周囲に液体をばら撒いた。

 「ふう…」

 スネ夫は胸を撫で下ろした。

 「へえ、それが君達の世界の武器か。これまでに使った道具といい、君達の世界には随分と便利な物が揃っているんだな」

 感心するワックスリー。こうして敵を撃破し、安堵した7人は、そのまま神の口の中へと入っていった。


イメージBGM:通常ダンジョン
 石の顔の洞窟に入った7人。だが少し進んだだけで、新たな危険に遭遇する事となった。

 「…わっ! 何だこれ…ウッ!」

 7人の先頭を歩いていたジャイアンは、石の顔に似た形をした、巨大な仮面と顔を合わせてしまう。

 しかもその目が赤く光り、それを直視したジャイアンはその場で動きを止めてしまった。

 「ジャ、ジャイアン、どうしたの!?」

 「…ウー…ウオォォォ!!」

 スネ夫の声を聞いても動かなかったジャイアンだったが、突然後ろを振り向き、ドラえもんに掴みかかってきた。
(ドラえもん、回避判定…成功)
 「うわっ!」

 ドラえもんは辛うじてかわした。


イメージBGM:通常戦闘
 「な、何するんだよジャイアン!」

 「…ウー…」

 ジャイアンはのび太の叫びに答えず、一度引き下がる。彼の隣には、先ほどの巨大な仮面をつけた、原住民風の格好をした男の姿があった。

 「あっ、あれは首狩り族の呪い師だ! ジャイアン君は、あいつの術にかかったんだ!」

 ワックスリーが叫ぶ。

 「く、首狩り族って、人の首を切って持ってくっていう…?」

 「首狩り族の呪い師…ギガゾンビのようなものかしら?」

 スネ夫としずかが言う。

 「それよりどうするよ。ジャイアンが敵になっちゃったよ…って、いつもの事のような気もするけど」

 「のび太君、そんな事言ってる場合じゃないよ…こうなったら、ぼくとのび太君で呪い師をやっつけるから、スネ夫とダッパ君はジャイアンを頼むよ」

 「分かった。スネ夫、ジャイアンを足止めしてくれ。その隙にオイラが押さえる」

 ダッパはスーパー手袋をはめると、ドラえもん達の前に立つ。

 一方、呪い師はドラえもん達を指差して何かをつぶやく。するとジャイアンが突進してきた。
(スネ夫、射撃判定…成功。ジャイアンに命中)
 「バン!」

 「うぐっ!」

 「今だっ!」

 スネ夫の放った空気ピストルは、今回は1発で命中し、ジャイアンが怯んだ隙にダッパが掴みかかった。
(ダッパ、剛力判定…成功)
 ダッパはスーパー手袋の怪力を生かして、ジャイアンを押さえ込む事に成功した。

 ジャイアンを封じられて動揺する呪い師。その隙に、ドラえもんとのび太は武器を呪い師に向けた。
(ドラえもん、のび太、射撃判定…2人とも成功。呪い師に命中)

バシュッ! ドカンッ!


 「ウォー!!」

 呪い師はショックガンと空気砲の同時射撃を喰らって吹っ飛び、岩壁に激突してそのまま気絶した。


イメージBGM:通常ダンジョン
 「やった! どんなもんだい!」

 「意外にあっけなかったね」

 呪い師を倒したのび太とドラえもんは、そのまま隣で押さえ込まれているジャイアンに向き直る。

 ダッパに押さえ込まれてジタバタしていたジャイアンだったが、突然ガクンと手足の力を抜いておとなしくなったかと思うと、すぐに意識を取り戻して顔を上げた。

 「うう…俺は…?」

 「タケシさん、大丈夫?」

 しずかがジャイアンの顔を覗き込む。呪い師が倒された事で、ジャイアンは正気を取り戻していた。

 7人は周辺を調べたが、石の口から出ていた煙の原因である焚き火が見つかったくらいで、大した物は見つからなかった。

 気絶している呪い師も調べたが、仮面以外には大した物は持っていない。

 「俺を操った罰として、この仮面をいただいていくぜ。お前の物は俺の物、俺の物も俺の物だ。これで俺にも、人を操る術が使えるかも知れねえな」

 「ははは。ジャイアン君、それはないよ。その仮面を使って人を操るには、その呪い師の魔法が必要だからね。でもそれを持っていけば、首狩り族に出会った時に役立つかも知れないね」

 「ちえっ、面白くねえ」

 ジャイアンはワックスリーの話を聞いて悪態をつきながらも、仮面を持っていくことにした。仮面はとりあえずドラえもんのポケットにしまう事になった。

 洞窟の奥には、じめじめした暗いトンネルが岩の内部に伸びていた。先へ進むにはそこに入るしかないようだ。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「こっちへ進むしかなさそうだね。ラジコン太陽!」

 ドラえもんはポケットから、ラジコン操作が可能な空飛ぶ小型の太陽・ラジコン太陽を取り出した。

 これを明かりにして7人はトンネルを進んでいく。そしてまた、新たな敵が出現した。


イメージBGM:通常戦闘
 「キイキイキイイイイ!」

 前方の天井の方から、複数の金切り声が響いた。7人が前方を見上げると…

 「キャッ、コウモリだわ!」

 声の主は、洞窟に住んでいたコウモリの群れだった。しかもコウモリ達は、7人を確認するや否や、7人の方に一斉に向かってきた。

 「ちっ、面倒な奴らが出てきたな」

 悪態をつくワックスリー。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「ようし…コウモリホイホイ銃!」

 ドラえもんはポケットから、傘の骨組みが5本セットされた、ライフルのような銃を取り出す。コウモリを引き寄せる、傘の骨組みを発射する銃・コウモリホイホイ銃である。


ボシュッ! ポンッ! ポポポンッ! ポンッ!


 ドラえもんが引き金を引くと、傘の骨組みが5本まとめて発射され、それらが空中で広がったかと思うと、周囲のコウモリ達を吸い寄せていき、5つのこうもり傘となって落ちていった。

 「ハハハ、面白い武器もあるもんだな」

 ワックスリーが笑う。

 「今のうちに…」

 ドラえもんに促されて、7人は先を急ぐ事にした。


イメージBGM:通常ダンジョン
 コウモリの群れを退けた7人がさらに進むと、緑色の大きなマッシュルームがたくさん生えた壁を見つけた。ワックスリーはキノコのうちの1つを手に取った。

 「これは、食べると元気になるキノコだな。疲れを取るには最適なんだ。味も悪くないしな。おれは色んなところを探検してきたが、行った先にこのキノコが生えていたおかげで、 助かった事が何度もあったぞ」

 「本当か!? みんな、いっぱい食べようぜ」

 「ついでに何個か持っていこうよ」

 「ははは。それはやめた方が良いな。一度にたくさん食べても効果は変わらないし、このキノコは摘み取られてから5分で効果が切れちまうんだ」

 「…ちえっ…」

 「…なーんだ…」

 少しがっかりするジャイアンとスネ夫。だがキノコの効果は本物で、1本食べただけで7人の疲れは一気に飛んだ。

 キノコのおかげで元気になった7人はさらに洞窟を進み、やがて出口に着いた。


イメージBGM:地底フィールド
 洞窟に出た7人。ここで再度、ワックスリーから方向の指示を受けて、電車ごっこロープの準備を始めたドラえもんだったが…

 「…ダメだ、電車ごっこロープが痛んでるよ。やっぱり無理して7人で使ったのがまずかったのかな」

 「良かった、やっと疲れずに済む…」

 「良くないわよ、のび太さん。ここからどうやって進むのよ? まだ先は長いんでしょ?」

 ホッとするのび太に突っ込むしずか。

 「ドラえもん、何か他に、僕達がみんなで速く移動できるような道具は無いの? それも、電車ごっこみたいに疲れない奴はさ」

 「そんな事言われても…一応、探してみるけど…」

 スネ夫の要求を聞いて、ドラえもんはポケットに手を入れ、中を探り始めた。
(ドラえもん、ひみつ道具判定2回…2回とも成功)
 「乗り物ぐつとはいどう手綱があった!」

 ドラえもんが出したのは、2つの穴に足を突っ込んでボタンを押すと、様々な乗り物の機能を発揮して自由に移動できる大きな靴形の道具・乗り物ぐつが2つと、 動物に着けると、それが犬や猫であっても馬並みの力と速度を与え、乗用動物にできる手綱・はいどう手綱だった。

 「何だ、乗り物ぐつがあんのかよ! 早速使おうぜ!」

 ジャイアンが乗り物ぐつに飛びつく。

 「うーん…それが、乗り物ぐつは2つしかないんだ。フエルミラーは品切れだし…」

 「…ドラえもん、この手綱は?」

 ダッパがはいどう手綱に興味を示す。

 「ダッパ君、これははいどう手綱といって、犬や猫に着けると、馬並みのパワーが出て、馬のように背中に乗れる道具なんだ。でも犬や猫なんていないし…」

 「犬や猫か…そうだ! ドラえもん、これって牛には使えないの?」

 「牛? うーん、試した事は無いけど、使えない事は無いかもね。でも、牛なんて…あっ、そうか!」
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 ドラえもんはダッパの言葉の意味を理解し、ポケットからかるがる持ち運び用紙を出して、その中にいたミノタウロスのハーランを外に出した。

 「わっ! ミ、ミノタウロスが絵の中から飛び出した!」

 「ワックスリーさん、大丈夫ですよ。このミノタウロスはハーランと言って、ボク達の仲間なんです」

 「ミノタウロスが仲間!? 君達にはそんな事までできるのか…」

 「フモー!」

 いきなり絵の中からミノタウロスが現れ、しかものび太からそれが仲間だと聞かされて驚くワックスリー。ハーランは外の空気を吸えたのが嬉しそうだ。

 「でもドラえもん、ハーランを出してどうするんだ?」

 ジャイアンが尋ねる。

 「ジャイアン、ダッパ君がさっき、はいどう手綱は牛にも使えるのかって話をしただろ? だから、はいどう手綱をハーランに使うんだよ。牛のパワーで馬のスピードが出せれば、 乗り物に最適じゃないか」

 「おー、そうか! その手があったか!」

 「でもハーランちゃん、嫌がらないかしら?」

 しずかが心配そうに言う。しかしダッパとドラえもんが、ハーランに身振り手振りも含めて頼んだところ、ハーランは承知してくれたようだ。

 早速ハーランにはいどう手綱を着け、試乗してみるドラえもん達。

 「うーん、ハーランに乗れるのは3人が限界だね」

 「えーっ、乗り物ぐつは2つしか無いんだろ? じゃあ俺達のうち2人は置き去りかよ」

 がっかりするジャイアン。その隣でスネ夫が腕を組んで考える。

 「なるほど、ハーランは3人用か…それなら、僕とジャイアンとしずかちゃんが乗って、のび太は置き去…って、冗談だってば! みんな、そんな怖い顔しないでよ!」

 「全くもう…でも、他に何か手はないのかな? 例えば、ボク達のうち2人が乗り物ぐつを使って、残り2人はくつを使ってる人に運んでもらうとか…」

 「のび太さん、それじゃ、運んでる方が持たないわよ。よっぽど腕力がなきゃ…あっ、そうだわ! ダッパさん、スーパー手袋があったわよね!」

 のび太としずかの案は採用され、7人は早速移動を開始した。

 ドラえもん、ダッパ、ワックスリーの3人は、はいどう手綱を着けたハーランに乗馬…もとい乗牛して進む。
(ジャイアン、剛力判定…成功)
 残された4人のうち、しずかとジャイアンは乗り物ぐつの自動車モードで、のび太とスネ夫はスーパー手袋をはめたジャイアンに抱えられて進む事になった。



 順調に進んでいた7人だったが、やがてジャイアンが空腹を訴え始めたので、とある開けた場所に差し掛かったところで休憩する事になった。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「グルメテーブルかけ!」

 ドラえもんはポケットから、命じた料理を何でも出してくれるテーブルかけ・グルメテーブルかけを出した。

 「ぼくはどら焼き!」

 「ボクはラーメン!」

 「私はスパゲッティ!」

 「僕はステーキ!」

 「俺はカツ丼!」

 早速料理を出して、食事を始める5人。この世界でも、ドラえもん達の世界の料理は出せるらしい。

 「これは見た事が無い食べ物だな…ラーメンというのか。うまいのか? じゃあ、おれもラーメンを…アチチ…けど、確かにうまいな…」

 「これ、変わった形だね…へえ、どら焼きっていうんだ。じゃあオイラもどら焼きを…うん、甘くておいしいな…」

 ワックスリーとダッパは、見た事も無いドラえもん達の世界の料理に興味津々だった。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 ハーランは周囲に生えている草を食べていたが、ドラえもんが桃太郎印のきび団子1つと、樽に入った魚を出すと、喜んでそれらを食べた。

 食事を終え、ドラえもん達6人とハーランが地面に座って休んでいる間、ワックスリーは広場の真ん中にある丘に生えた、1本の木の方にぶらぶらと近寄った。 その木は枝が1本もなく、寂しげに見える。

 ドラえもん達はしばらく座っているうちに、暑さと単調なジャングルのざわめきとで眠くなってきた。だがその時…


ウワアアアアァァァァァ!!!

イメージBGM:通常戦闘
 突如、悲鳴が上がった。飛び起きた6人が悲鳴のする方に目を向けると…

 「ワ、ワックスリーさんが!」

 のび太が叫ぶ。1本の木…いや、木のように見えた蔓がワックスリーに巻きついて、彼を拘束していた。すぐに蔓の根元近くに穴が開き、彼はその中に落とし込まれてしまう。その穴が閉まる時、絶望的な悲鳴が聞こえた。

 「助けてくれぇぇぇ……」

 「ワ、ワックスリーさんが食べられちゃった!?」

 わめき散らすのび太。

 「あ、あの木は大うつぼ葛だったのか!」

 ダッパが叫ぶ。

 「大うつぼ葛!?」

 「あの長い蔓で動物を捕らえて、土の中に隠した、大きな花弁の中に閉じ込める食肉植物だよ。花弁の中に閉じ込められると、中の消化液で溶かされちゃうんだ」

 「それじゃあ、ワックスリーさんは…」

 「早く助けないと、本当に食べられるぞ!」

 ダッパとドラえもんが話しているうちに、穴が開いて再び蔓が出現した。

 「あっ、また出てきたよ! 今度は僕達を狙ってるみたいだよ!」

 「冗談じゃねえや。早くやっつけて、ワックスリーさんを助けるぞ!」

 スネ夫とジャイアンが叫ぶ。ドラえもん達は戦闘態勢に入った。
(ドラえもん、のび太、スネ夫、射撃判定…3人とも成功。大うつぼ葛の蔓に命中)
 「喰らえっ!」

 「バン!」

 「ドカン!」

 ドラえもん達の方へと伸びてきた蔓だったが、のび太のショックガン、スネ夫の空気ピストル、ドラえもんの空気砲を立て続けに喰らって怯んだ。そこへハーランが近付いていく。
(ハーランVS大うつぼ葛の蔓 戦闘判定…ハーランの攻撃が命中)
 「フモモー!」

 ハーランはのび太達の攻撃で弱った蔓の根元付近を引っつかみ、そのまま力任せに引きちぎってしまった。ちぎれた蔓はしばらく地上でのた打っていたが、やがて動かなくなった。

 「やったわ!」

 「いや、花弁も倒さないとダメだ! あの丘に花弁が埋まってるんだ!」

 「よし、あの丘を攻撃しよう!」

 ダッパの指示を受けて、まずはドラえもんが近距離から丘に空気砲を放ち、次にハーランが丘に角を突き立て、最後にジャイアンが丘にショックスティックを突き立てて電撃を喰らわせた。


ズビビビビビッ!!


 連続攻撃を受けた丘はしばらく震えていたが、やがて動かなくなった。どうやら花弁を倒せたらしい。


イメージBGM:地底フィールド
 大うつぼ葛を倒したドラえもん達は、蔓の根元付近に立った。

 「ドラえもん、早くワックスリーさんを出してあげないと…」
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「分かってる。通り抜けフープ!」

 のび太に促されながら、ドラえもんはポケットから、壁等に貼り付けるとそれをくぐってその壁の向こう側へ抜けられる輪・通り抜けフープを出した。

 ドラえもんは地面に通り抜けフープを置いた。するとフープを通して、大うつぼ葛の花弁の中が見えた。

 花弁の中は内側にびっしりとトゲが生えた、液体の入った壺のようになっており、その中央でワックスリーが浮かんでいる。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 ドラえもんは続いてノビールハンドを出すと、それでワックスリーを引っぱり上げた。ワックスリーは瀕死の状態になっている。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 ドラえもんはさらにお医者さんカバンを出し、ワックスリーを治療した。

 「薬が残り少なくなってきたな。大事に使わないと…」

 ドラえもんはカバンの中を確認しながらつぶやいた。

 お医者さんカバンの薬で回復したワックスリーは、ドラえもん達に大いに感謝した。

 「いやあ、またしても君達に命を助けられてしまったね。本当にありがとう」

 「いえいえ。それにしても間に合って良かった」

 「いつか、この礼もしなくてはならないな」

 ワックスリーとドラえもんがそんな話をしていると、しずかがやや離れた場所で、耳の裏に手を当てて何かを聞いていた。

 「しずかちゃん、何してるの?」

 「しっ、のび太さん、何か聞こえない? 何だか、太鼓の音みたいだけど」

 「太鼓? どれどれ…」

 のび太も同様にして耳を澄ます。すると…

  ドンドンドンドンドン…

 「ん…そういえば聞こえるね。ドンドンドンって…確かに太鼓の音みたいだね」

 2人は他の5人にもその事を話した。5人も耳を澄まし、太鼓の音を確認した。

 「…なるほど、確かに聞こえるな。これは、首狩り族の太鼓の音かも知れないな」

 「く、首狩り族!?」

 ワックスリーの話を聞いて震え上がるのび太。

 「そう。奴らの呪い師に会っただろう? それに、電車ごっこで進んでる間にも見てるはずだぞ」

 「電車ごっこで?…ああ、あの時に見た連中か」

 ダッパは電車ごっこで進んでいる時に見かけた、インディアンのような姿をした一団を思い出した。

 「しかし困ったな。こっちの道は、神殿に続く道と同じなんだよな…」

 「えーっ、そんなあ。迂回して行こうよ…」

 首狩り族と聞いて怖気づくスネ夫。

 「おいおいスネ夫君、君達は強いんだから、首狩り族なんかと戦ったって、負けはしないだろう?」

 「でも、首狩り族がこんなところで何をしてるのかしら?」

 「うーん、それは気になるな。ちょっと行ってみるか。どうせこっちを行く事になるんだし。なに、こっそり近付けば大丈夫さ。いざとなったら君達の武器があるし、 あのミノタウロスだっているだろう?」

 「「「「「「……」」」」」」

 ワックスリーの人を当てにした態度に呆れつつも、ドラえもん達は太鼓の音がする方へと、ゆっくりと進み始めた。



 ドラえもん達が近付くにつれて太鼓の音は大きくなり、何かを詠唱する声も聞こえるようになる。

 ワックスリーが腕組みしながら唸る。

 「うーん、これは首狩り族達が、何かの儀式をしているのかも知れないな」

 「ブルブル…何かの儀式って、何の?…まさか…生贄?」

 スネ夫はすっかり怯えている。

 「それは見てみりゃ分かるさ…おっと、静かに。見えてきたぞ」

 ワックスリーの言葉に、ドラえもん達は警戒しながら前方の様子を覗く。

 そこでは、インディアンのような姿をした一団が、木から逆さまに吊り下げられた、身長1メートルほどの人間らしき2人の種族を取り囲んで、歌ったり踊ったりしていた。

 「あそこにぶら下がってるのは…密林小人か?」

 「おっ、ダッパ君、よく知ってるな。どうやら首狩り族と密林小人は敵対してるらしいな。おおかた、罠にかかったあの2人を材料にして、宴会でもするつもりなんだろう」

 「あの、密林小人って何ですか?」

 ワックスリーとダッパの話を聞いていたのび太が尋ねる。

 「おっと、のび太君達は知らないか。密林小人ってのは、密林の奥地に住む、身長1メートルくらいの種族さ。人間の親戚だろうな。電車ごっこで進んでる間にも見ただろ?」

 「?」

 「…ああ、あの時…」

 のび太は思い出せなかったが、ドラえもんは電車ごっこで進んでいる時に見かけた、背の低い人間らしき種族の一団を思い出した。

 「それよりも、早くあの人達を助けてあげましょうよ」

 「ようし。ざっと12人くらいいるか? あいつらのボスを倒した俺達の力を見せつけてやろうぜ」

 早速戦いに向かおうとするジャイアンを、ワックスリーが呼び止めた。

 「待てよジャイアン君。ただ戦うよりも、もっと良い方法があるぜ」

 「もっと良い方法?」

 「今、君が言ったじゃないか。奴らの呪い師を倒したって」

 「…そうか、あれを使うのか!」

 ジャイアンは分からなかったが、スネ夫はその言葉の意味に気付いたようだ。

 そして…


イメージBGM:通常戦闘
 密林小人を取り囲んで歌い、踊る首狩り族。その時であった。


ドカンッ!!


 彼らの付近で大きな爆発音が響き、土煙が舞った。

 驚いた首狩り族達が、爆発の起きた方を向くと…そこには、彼らが崇拝する神の顔を模した、巨大な仮面をかぶった人物の姿があった。

 「ワー!」

 「ギャー!!」

 「ヒエー!!!」

 首狩り族達は仮面を見るや否や、悲鳴を上げてあっという間にジャングルに逃げ込んでしまった。

 首狩り族が一人もいなくなったところで、空気砲で爆発を起こし、仮面をかぶって首狩り族を脅かした人物…ドラえもんは、仮面を外してポケットにしまった。


イメージBGM:地底フィールド
 「うまくいったね、ドラえもん」

 そこへのび太がやって来た。他の面々も合流する。

 「しかし、あいつらも情けないな。あんな仮面一つで、みんな逃げちゃうなんて」

 さっきまで怖がっていた自分を棚に上げるスネ夫。

 「迷信深い連中なんてあんなもんだよ。さ、あの人達を助けてあげよう」

 ドラえもんはそう言うと、皆で密林小人達を助け出した。密林小人達はドラえもん達に感謝した。

 「ありがとうございます。あなた達が来てくれなければ、私達は危うくあの首狩り族どもに食べられるところでした」

 「我々は、ヨッカ卵を探しているうちに、あのロープの罠にかかってしまったのです」

 「ヨッカ卵?」

 首を傾げるドラえもん。するとワックスリーがドラえもんに説明する。

 「ヨッカ卵って言ったら、この辺り特有の極めて珍しい神秘的な鳥とされている、ヨッカ鳥が産み落としたとされる卵だな。ヨッカっていうのは、 密林小人の言葉で太陽を表しててな、この鳥は、涼しい場所に卵を産むために太陽から飛んでくると言われてるんだ。本当かどうかは、おれも知らないけどな」

 「オイラもハメット先生から聞いた事がある。ヨッカ卵は割れると、中から魔力を持った火の鳥が飛び出して、空の高みへ昇っていくって」

 ダッパが説明に付け足した。

 「これが、そのヨッカ卵です。我々が、木の根元で見つけた物ですが、あなた方に差し上げましょう」

 そう言って密林小人達が差し出したのは、オレンジ色をした、宝石のように輝く3つの卵だった。

 「へーっ、これがヨッカ卵…こんな綺麗な卵、見た事が無いわ…でも、良いんですか? こんな貴重な物を、私達にくださるなんて」

 卵の美しさに見とれつつ、密林小人達に尋ねるしずか。

 「感謝の印です。私達の命を助けていただいた事を考えれば、この卵など惜しくはありません」

 「ありがとうございます…この卵、暖かいな…」

 ドラえもんはヨッカ卵を受け取ると、ポケットにしまった。


 密林小人達と別れたドラえもん達は、ジャングルを歩いて先へ進んだ。ワックスリーの話では、ここからしばらく進むと平地があるらしいので、そこまで歩いてから、 そこからは再び乗り物ぐつとはいどう手綱を使う事にしたのである。

 「…しかし、人助けして良かったね。あんな良い物がもらえるなんてさ」

 のび太が満足気に言う。するとスネ夫がダッパに尋ねる。

 「ねえダッパ、あのヨッカ卵って、火の鳥が出るって言ってたけどさ、それじゃあ武器としても使えるのか?」

 「そうだな。それに卵自体も暖かいから、防寒具としても使えるって、ハメット先生が言ってたな」

 「貴重な物みたいだから、大事にしなくちゃね。いざという時に役に立つかも知れないし」

 ドラえもんはポケットの上に手を置いた。

 「…それにしてもよ、これだけ歩いてても、謎かけ盗賊の奴らに全然会わねえな。俺達、あいつらよりうんと先に行ってるみたいだな。 それとも、あいつらが俺達の強さに恐れをなしたか」

 上機嫌でジャイアンが言う。

 「…ジャイアン君、どうやらそうでもないみたいだぜ。おれ達よりも先を行ってる奴らもいたようだ」

 「? ワックスリーさん、それってどういう…!?」


イメージBGM:通常戦闘
 しずかの質問を待たずして、ドラえもん達の前方の茂みがガサガサと音を立てたかと思うと、前方に6人のトカゲ兵が飛び出してきた。

 トカゲ兵達は皆、胸に矢尻が二つに分かれた矢を象った紋章が描かれた、黒い革鎧を着込んでいる。謎かけ盗賊の手下達に間違いない。

 「お前達だな、謎かけ盗賊様が言っていたこわっぱどもは!」

 「そこの男は、例の探検隊のリーダーだな。生かして返すわけにはいかんな」

 剣や鞭等で武装し、ドラえもん達ににじり寄ってくるトカゲ兵達。武器を構えるドラえもん達。ハーランも頭を低くして身構える。その時…

 「見つけたぞ!」

 「貴様らか、俺達の縄張りで勝手な事をしてる奴らは!」

 トカゲ兵達の背後から、さらに怒鳴り声が響いた。トカゲ兵達が振り向くと、そこにはもう6人のトカゲ兵の姿があった。

 ただし、彼らの着ている革鎧には紋章が描かれていない。また、始めに現れたトカゲ兵達は黄色がかった緑色の鱗に覆われていて、外見に一貫性が無いのに対し、新たに出現したトカゲ兵達は、鱗の色が濃い緑色であり、 身長や体格の差こそ多少あれど、外見的な特徴は6人とも殆ど変わらない。

 「あれは…純粋種のトカゲ兵だ!」

 ダッパが叫ぶ。

 「純粋種?」

 「謎かけ盗賊の手下のトカゲ兵達は、どれも突然変異した奴ばかりだった。向こうにいるトカゲ兵達が、この世界の普通のトカゲ兵なんだ」

 ダッパがドラえもんに説明している間に、純粋種のトカゲ兵達が、剣や斧を手に、怒声を上げながら突進してきた。身構えるドラえもん達。しかし…

 「お前ら、我々の邪魔をする気か!」

 「黙れ! 俺達の縄張りから出てけ!」

 純粋種のトカゲ兵達は、ドラえもん達の事など眼中に無いかのように、変異種のトカゲ兵達に襲いかかり、トカゲ兵同士の戦いを始めてしまった。

 「へへっ、どうやらこの辺に住んでるトカゲ兵達は、謎かけ盗賊のトカゲ兵達とは仲が悪いみたいだな。ここはあいつら同士で戦ってもらって、おれ達は行こうぜ」

 ワックスリーの提案に反対する者などおらず、ドラえもん達はトカゲ兵達が戦っている間に、急いでその場を離れた。 トカゲ兵達は皆、戦いに夢中になっており、ドラえもん達を邪魔しようとする者は誰もいなかった。


イメージBGM:地底フィールド
 トカゲ兵達の戦場から離れたドラえもん達はさらに先に進む。そのうちに木々がまばらになり、目の前に泥深い平地が現れた。

 泥は乾いて固くなり、ひび割れていて、楽にその上を歩けそうに見える。

 ジャングルの端に生えた木々の陰に立ったドラえもん達は、付近の木の枝に、1メートルほどの長さの、しっかりとして硬そうな葉っぱがたくさん紐で結わえ付けられているのを見つけた。

 「何だこれ?」

 ジャイアンが首を傾げる。ドラえもんがその物体を覗き込む。

 「ヤシの葉を重ね合わせて、縫い合わせて作った物みたいだね」

 「これは…うーん…」
(スネ夫、世界の知識判定…成功)
 葉っぱで作られた物体を手にとって考えていたスネ夫だったが、やがて彼の顔が明るくなった。

 「分かった! これは一種のカンジキだよ! 沼地や雪の上を歩く時に、足が沈まないようにこれを履いて歩くんだよ!」

 「なるほど。よく気付いたな。こりゃきっと、首狩り族か密林小人あたりがここに置いて使ってるんだろうな」

 ワックスリーが感心しながら言う。

 「でもワックスリーさん、何でこんなところに置いてるんでしょうか? ここは乾いてて、歩きやすそうですよ」

 「見た目で判断しちゃいけないぜ、しずかちゃん。上っ面だけ固くて、中はドロドロかも知れないぜ」

 ワックスリーの話を聞いたダッパは、スーパー手袋をはめると、付近にあった、やや小さめの岩を1つ持ち上げる。首狩り族のところに行く際、戦闘になる可能性があったため、 ジャイアンからスーパー手袋を返してもらっていたのである。
(ダッパ、剛力判定…成功)
 ダッパは持ち上げた岩を、前方の乾いた地面に投げつけた。すると、岩は地面を突き破って穴を開け、そのまま沈んでしまった。地面にできた裂け目からは、泥のような物が見える。

 「ワックスリーさんの言う通りだ。この地面は固くなんかないし、その下は沼地だ。もしかしたら底なし沼かも知れない」

 「それじゃあこのカンジキは、ここを突き破らずに歩くために置いてあったのね」

 納得するしずか。

 「そ、それじゃあ、もしこのまま歩いて行ったりしたら…」

 「そのまま沼にドボンだな」

 のび太の質問にあっさりと答えるワックスリー。のび太は顔を青くする。その時、地面の裂け目の泥がブクブクと泡立った。

 そして、そこから奇妙なガスが発生し、2体のどことなく人間めいた形をした、謎の存在が形をとり始め、やがて完成した。

 「キャーッ!」

 「うわあっ! 出た〜っ!」

 「おっ、お化け〜!」

 しずか、のび太、スネ夫の悲鳴が響く。

 「こいつらは沼霊だな。大地の精霊の一種で、縄張り意識が強いって、ハメット先生から聞いた事がある」

 説明するダッパ。すると沼霊の片方が、その場でうめき声を上げて何かを繰り返し告げ始めた。

 「…れら…えに…り…むな…われら…えには…りこむな…われらの…いえに…はいり…こむな…」

 「…我らの家に入り込むな、って言ってるみたいだね」

 ドラえもんが言う。それを聞いて、ジャイアンが地面を指差す。

 「こいつらの家って、この沼の事か?」

 「そうみたいだな。あんた達、安心しな。おれ達は、あんたらの家に入る気はねえからよ!」

 ワックスリーが叫ぶと、沼霊達の姿がだんだんと歪み始め、やがて消滅した。

 「…引っ込んだな。よし、ドラえもん君。ここは飛んでいこうぜ」

 「そうですね。タケコプターで飛んでいけば、沼霊を怒らせる事もありませんし。でも、その前に…」

 ドラえもんはハーランをかるがる持ち運び用紙に戻し、ポケットにしまった。

 それが済むと、7人は谷を越える時同様、ダッパとワックスリーを抱えながら、空を飛んで沼地を越えた。


イメージBGM:星の街
 沼地を越えた7人は、その先にある岩場を少しずつ進んでいったが、日が暮れ始めたので、今日はそこで一晩過ごし、続きは明日の朝にする事になった。

 「ここなら謎かけ盗賊のトカゲ兵達も、簡単には来られないだろうし、安心だな。ここへ来るなら、あいつらはあの沼地を越えなきゃならないしな。 でも、テントか何かは持ってるのか?」
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「ご心配なく。キャンピングカプセル!」

 ワックスリーの質問に答えつつ、ドラえもんはポケットから、地面に突き刺すと巨大化して宿泊施設となる、手のひらサイズの球体に尖った杭が付いたような道具・キャンピングカプセルを5つ出した。

 「…これは、携帯用のテントか何かなのかい?」

 「そんなところですね」

 ドラえもんはそう答えると、5つのカプセルのうちの1つを地面に突き刺す。するとカプセルはあっという間に巨大化した。

 のび太達4人も、それぞれカプセルを地面に突き刺し、巨大化させる。

 ドラえもんは、目を丸くしてキャンピングカプセルを見上げているダッパとワックスリーに、カプセルについて説明した。

 「…ドラえもん君のいる世界では、テント1つでもこんなにすごいんだな…」

 「…こんなにすごいテントが、こんなにたくさんあるなんて…でもこれ、どうやって中に入るんだ?」

 ダッパの質問に対し、ドラえもんはカプセルの支柱のボタンを押してみせる。すると上の球体部分から、ブランコのような簡易エレベーターが現れ、降りてきた。

 キャンピングカプセルは5つしかなかったので、ダッパはのび太のカプセルに、ワックスリーはドラえもんのカプセルに一緒に泊まる事になった。
(ドラえもん、ひみつ道具判定2回…2回とも成功)
 また、ハーランと一緒にいたいというダッパの要望により、ハーランはのび太のカプセルで一緒に泊まる事になり、ドラえもんはハーランの入ったかるがる持ち運び用紙と、 魚の入った樽、桃太郎印のきび団子1個をダッパに渡した。

 そして7人は、それぞれ自分の泊まるカプセルの簡易エレベーターに乗り、カプセルの中へ入っていった…


 原作「謎かけ盗賊」との設定の相違

 ・原作では、首狩り族の一団がいる場所は、大うつぼ葛の場所からはもっと離れている。

 ・ジャングルで遭遇するトカゲ兵と変異トカゲ兵は、原作ではサイコロを振って出た目の数だけ出現するが、今回のプレイでは6人に固定されている。 ちなみに純粋種のトカゲ兵との遭遇と、7話では電車ごっこロープ使用中に見かけた程度にとどまった大猿、黒豹、首狩り族、密林小人との遭遇は、 ジャングルを進む際にランダムで遭遇するイベントのうちの5つである。また変異トカゲ兵との遭遇は、先ほどの遭遇イベントとは別に、ランダムで遭遇する可能性のあるイベントである。 トカゲ兵との遭遇と変異トカゲ兵との遭遇が重なった場合、トカゲ兵同士の戦いが始まるのは原作通りである。


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