〜ドラえもん のび太と異世界の盗賊〜


第9話


運命の神殿




イメージBGM:星の街
 夜になり、美しい星空が見えるようになった頃、シャワーを浴びたのび太とダッパは、キャンピングカプセルの窓から夜空を見ていた。

 この世界にはシャワーが無いため、ダッパは初めてシャワーを浴びられた事がとても嬉しそうだ。

 ハーランはベッドのそばでごろ寝している。半分牛であるハーランにとっては、柔らかいベッドの上はかえって寝にくいのかも知れない。 ハーランものび太達と一緒にシャワーを浴びて、2人に体を洗ってもらったので、初めて会った時とは見違えるほど綺麗になっている。

 「この世界の星空も綺麗だね。ここから見ただけじゃ、ボク達の世界の星空と殆ど見分けがつかないけど、やっぱり全然違うのかな?」

 「そうだろうな。のび太達の世界には、きっとオイラ達の世界には無い星座とかあるんだろうな」

 のび太はダッパの顔を見て尋ねた。

 「…ねえダッパ、ボク達と一緒に来て、良かったと思う?」

 「そうだな。危険な目にはたくさん遭ってるけど、冒険をしてて、すごく楽しい気持ちもあるんだ。色んな困難を切り抜けて進んでいく…カラメールに、 これまでに何度も冒険者が来た事があったけど、自分も冒険者になってみて、何であの人達が、命の危険を冒してまで冒険をするのか、分かった気がするよ」

 「ボク達も冒険は何度もした事があったけど、成り行きで冒険をする羽目になった事も、何度もあったんだ。その時は必死なんだけど、 ただ辛いだけじゃなくて、冒険の中で得られたものも、いっぱいあったな…新しい友達とか…」

 「オイラ達、謎かけ盗賊をやっつけて、”いざないの瞳”を取り戻すために旅を始めたけど、その事とあの神殿に行く事って、何の関係があるのかな?」

 「それは分かんないけど、手がかりがそれしか無いんじゃ、そこへ行くしかないんだよね…ふぁ〜…眠くなっちゃった」

 「オイラも眠くなってきたな。街中を探し回ったり、船に乗ったり、ジャングルを歩き回ったりで、大変だったからな。そろそろ寝るか」

 「そうだね。この窓から見えたのが、ボク達が探してた神殿だよね。明日あそこに行く事になるんだね。明日も頑張ろう。お休み」

 「うん。お休み」

 二人は明りを消してベッドに入った。

 ベッドに入ったのび太は、何気なく服の中に手を入れた。

 「(…?…あっ、そういえばこれの事、すっかり忘れてたな…まっ、いっか…)グウ、グウ、グウ…」


 一方、ドラえもんのキャンピングカプセルでは…

 「このテントが、高いところを見られるテントで助かったよ。窓から、おれ達が探してた神殿を見られたんだからな。これで明日は迷わず神殿に行けるぞ」

 ワックスリーは嬉しそうだった。日が沈む前、キャンピングカプセルの窓から、岩山の上に建つ白い神殿が見えたのだ。

 「もうゴールはすぐそこだ。これで、あのトカゲどもにやられた仲間達も浮かばれるぜ」

 「ワックスリーさん、あなたの友達のためにも、明日は頑張りましょう」

 「ああ、ありがとう、ドラえもん君。ここまで来られたのも、全部君達のおかげだ」

 明日の冒険への決意を新たにして、2人はベッドに入った。

 「グーグーグー…」

 旅の疲れか、ベッドに入ってすぐに寝てしまったドラえもん。ドラえもんの隣にいたワックスリーは、懐からテニスボール大の金色の球を取り出し、しばらく眺めていた。


イメージBGM:地底フィールド
 次の日、キャンピングカプセルを回収したドラえもん達は、ワックスリーの案内で岩山を進んでいった。ゴールが近いとあって、ワックスリーは興奮の色を見せ始めていた。

 そして、ついに露出した岩の上に立つ、白大理石の神殿を発見した。そこは普通の方法では容易に近付けない場所にあった。神殿はとてもよじ登れそうにない岩の台座に乗るようにして建っている上、 目の前には断崖が口を開けている。閉ざされた神殿の扉の両側には、険悪な雰囲気のワシのような鳥の石像が鎮座している。

 「おお、ついに来たぞ! この時をずっと待ってたんだ!」

 ワックスリーはすっかり興奮している。ドラえもんは周囲を見回した。

 「謎かけ盗賊は…まだ来てないみたいだね。ぼく達が先に来たのか」

 「チャンスじゃねえか。あいつが来る前に何とかの振り子を手に入れようぜ! そうすりゃ、こっちからあいつを誘き出せるしな!」

 「ジャイアン、”運命の振り子”だよ」

 「でもこの神殿って、あんなところに建ってるのに、橋は無いのね」

 「そんなの問題にならないよ。ボク達にはタケコプターがあるんだから」

 そう言ってタケコプターを準備するのび太。するとダッパが、前方をじっと見ながら言った。

 「いや、橋ならあるぞ。ぼやけてるけど」

 「えっ! どこどこ?」

 驚いて周囲を見回すドラえもん達だが、橋は見当たらない。

 「おいダッパ、橋なんてねえじゃねえか」

 「いや、かすかにだけど、確かに見えるんだ。目の前に橋がある」

 「でも、ぼく達には見えないけど…」

 するとしずかが、ダッパのアイパッチを見て言った。

 「あっ、もしかしたら、ダッパさんは魔法のアイパッチを着けてるから見えるのかも知れないわ」

 「…どうやら本当に、見えない橋があるようだな。みんな見てみろ。空中に鳥が止まってるぞ」

 ワックスリーにそう言われた6人が神殿の前を見ると、確かに空中に鳥が止まっていた。

 「鳥が空中にいるって、別に変じゃないじゃないですか」

 「何言ってんだよのび太。よく見ろよ。あの鳥、空中で羽を閉じてるだろ」

 「本当だ。鳥が空中で止まってる!」

 スネ夫の言葉に納得するのび太。目の前に、透明な橋があるのは間違いない。

 「さてと、神殿に行く方法も分かった事だし、君達で行っておいで。おれはここで待ってるから」

 ワックスリーは急にそんな事を言い出すと、その場に座り込んだ。

 「ワックスリーさん、何言ってるんですか。あれほど神殿に行きたがってたのに。ボク達と一緒に行きましょうよ」

 「そうですよ。友達のためにも今日は頑張るんじゃなかったんですか? 子供だけ行かせて、大人のあなたは待ちぼうけですか?」

 ワックスリーの思わぬ発言に抗議するのび太とドラえもん。しかし、ワックスリーの態度は変わらなかった。

 「大人だからこそ、だよ。この神殿を調べてる間に、謎かけ盗賊が来るかも知れないだろ? そうなった時に知らせられるように、見張りが1人必要だと思うんだ。 もし本当に謎かけ盗賊が来たりしたら、子供が1人で残るのは危ないだろ?」

 「…なるほど。それならワックスリーさんに見張りを頼みましょう。でも、何も持たずに待ってるのは危険ですね。だから、ぼくの道具を貸してあげます」

 ドラえもんはそう言うと、ポケットの中に手を入れた。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「バリヤーポイント!」

 ドラえもんは、半径2メートル以内に見えない球状の壁を作り出す、球体にボタンを付けたような形状の道具・バリヤーポイントを出した。

 「これのボタンを押して服の中に入れれば、周りに見えない壁ができて、身を守れます」

 「この世界で言えば、壁を作る魔法のようなものか。これはありがたい」

 バリヤーポイントを受け取ったワックスリーを残して、6人は見えない橋を、震えながら渡る。もしもの時のために、頭にタケコプターをつけながら渡ったが、幸いにも、もしもの事は起こらなかった。

 ハーランは怖がって橋を渡ろうとしなかったため、かるがる持ち運び用紙に入れて、ドラえもんのポケットにしまった。

 橋を渡った6人は、風雨にさらされた大きな扉を開けて神殿の中に入った。


イメージBGM:通常ダンジョン
 そこは小さな四角い部屋になっていて、何百というロウソクが灯されている。扉のそばには、火のつけられていないロウソクが何百本も積んである。奥の壁に、 弾力のある黒っぽい皮でできた、大きな円形の物が付いている。この部屋にはそれ以外には何もなく、外から聞こえる風の音以外、物音もしない。

 「すごい数のロウソクね」

 「それにしても、ずいぶん狭い神殿だなぁ。ロウソク以外、何も無いし」

 のび太が周囲を見回しながら言う。スネ夫がそれに突っ込みを入れる。

 「そんな訳ないだろ。ここは多分、玄関のようなものなんだろ。まだ奥に部屋があるんだろ」

 「でもよ、奥に行く入口なんてどこにあるんだ?」

 「オイラが思うに、この黒くて丸いヤツが怪しいな」
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「ぼくもそう思うな。これは扉のようなものなのかもね。取っ手とか鍵穴は無いみたいだけど。ようし…通り抜けフープ!」

 ドラえもんはダッパに賛同すると、通り抜けフープを出し、黒い円形の部分に取り付けて、フープを通ろうとした。だが…

 「…あれ? 通れないな。この壁には通り抜けフープが効かないみたいだね」

 「じゃあボク達、どうやって先に進むの?」

 「うーん、僕もこの黒いやつが扉だと思うんだけど、どうやって開けるんだろう…」

 のび太とスネ夫が困った顔をする。するとしずかが、扉のそばに積まれたロウソクを指差した。

 「…ここに置いてあるロウソクに火をつけてみたらどうかしら?」

 「一理あるな。オイラがやってみよう」

 「おう、任せたぞ」

 ダッパはロウソクを1つ手に取り、火の付いたロウソクに近付けて、火を灯した。すると…

 黒い円形の前の空気が、ちらちらと光り始め、続いて色の付いた閃光が目の前でひらめき、6人は一瞬目がくらんだ。

 「「「「「「うわあぁっ!!」」」」」」

 突然の閃光に怯む6人の頭の中に、声量豊かな温かい声が響いた。

 「ごきげんよう、旅人達。このような時に生贄を捧げ、我らの仲間に加わろうとする用意のできた君達を迎えて、嬉しく思う。ぐずぐずする事無かれ。君達の運命はそこで待ち構えている」

 6人の視力が戻ると、黒い円形が間欠的に開いたり閉じたりしているのが見える。その向こうには、鈍い緑色の蛍光を発するトンネルが伸びていた。

 「開いたけど、何だか気持ち悪いトンネルだな…」

 ダッパがつぶやく。確かにそれはぶよぶよした肉のような壁をした、見ていて不快感を催すほどの、気持ち悪いトンネルだった。

 「ねぇ、さっき、生贄がどうこう言ってたよね? もしかして、僕達がこの中に入ったら、そのまま神様か悪魔の生贄にされちゃう、なんて事は…」

 「おいスネ夫、縁起でもない事言うんじゃねえよ…」

 「で、でも、このトンネルって、まるで動物の口みたいじゃない? 何だか壁から、胃液みたいなものが出てるし…」

 しずかの言う通り、トンネルの壁からは奇妙な液体が染み出ていた。

 「ボクとドラえもんは、しずかちゃんの胃の中に入った事ならあるけど…」

 「でもここ以外に、入口はなさそうだよね。だけど、もし本当に、でっかい生き物の胃の中だったりしたら危険だね。ようし…」

 ドラえもんはポケットに手を入れた。
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「テキオー灯!」

 ドラえもんは、光を浴びると24時間だけ、海底や宇宙空間といったあらゆる環境で活動が可能になる、銃のような形のライト・テキオー灯を出した。

 「これを使っておけば、もし生き物の胃の中に入ったとしても、溶かされずに済むよ。ぼくはロボットだから大丈夫だとは思うけど、念のため…」

 ドラえもんはそう言いながら、5人にテキオー灯の光を浴びせた後、自分も光を浴びた。

 こうして準備を整えた6人は、不快感を押し殺しながらトンネルに入っていく。トンネル内部は燐光を発していたので、ロウソクを持っていく必要は無かった。

 6人がある程度進んだところで、彼らの背後で入口が閉じた。

 「あっ、入口が閉まっちゃったよ!」

 スネ夫が叫ぶ。

 「オイラ達、もう引き返せないって事だな…」

 「ねえ、何だかこのトンネル、ボク達が通ったところだけ、狭くなってない?」

 のび太の言う通り、6人が先ほど通った入口に続く方向だけが、まるで絞られたかのように狭くなっていた。

 「このトンネルは、ぼく達が進む度に後ろから絞るように狭くなっていくみたいだね」

 「私達、先へ進むしかないって事ね…」

 「お、おう。怖がってないで行くぞ!」

 6人は動揺しながらも先へ進んでいく。トンネルはゆるい下り坂になっていた。壁はやはり、ネバネバした肉でできているらしい。



 しばらく進むと、6人は大きな部屋に吐き出された。

 「「「「「「うわあぁっ!!」」」」」」

 6人はそのまま落下するも、床に溜まったベトベトした物がクッションになった。

 6人は起き上がって周囲を見回す。この部屋もトンネル同様、燐光を放つ壁で照らされている。ドーム状をしているが、刻々とその形が変わる。壁はかすかに律動している。

 6人がここに入る際に使用した、天井の穴は閉じているが、時折これが口を開けて、ネバネバしたものを降らせてくる。

 足元には粘液が溜まっており、あちこちに粘液で覆われた物体が沈んでいるのが見える。

 この部屋からはいくつかの枝道が出ており、それぞれ奥の方から奇妙な音が聞こえてくる。

 「ねぇ、やっぱりここって、動物の胃の中なんじゃあ…」

 「そう考えるのが妥当だろうね。大丈夫だよ。テキオー灯を浴びてるんだから、溶かされる事は無いよ」

 のび太の言葉に、冷静に答えるドラえもん。だが体は震えていた。

 「も、もしかして、ここに沈んでいるのって…」

 スネ夫が恐る恐る、沈んでいるものをつまみ上げてみると…

 「キャーッ!!」

 「ギャーッ! やっぱりー!」

 「ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、また骸骨ー!」

 それは人間の肋骨だった。慌てて捨てるスネ夫。

 「骸骨の相手するの、これで何度目だ…」

 ダッパがうんざりした様子でつぶやく。

 その後6人は、何とか気を落ち着かせてから、これからの行き先について相談を始めた。

 「…と、とにかく、俺達がこれからどこへ行くか、考えないとな」

 「…そ、そうね。出口は全部で6つあるみたいだけど…」

 「…ど、どうする? は、早く振り子見つけて、さっさとこんなところ出たいし…ろ、6人で手分けして調べる?」

 「…バ、バカ言うなよのび太。な、何があるか分かんないんだぞ!」

 「…スネ夫の言う通りだな。オイラ達の手で、1つずつ調べていくしかないな」

 「…いや、入る前に調べる方法ならあるよ」

 ドラえもんはそう言うと、周囲に落ちている骸骨を集め始めた。

 「ちょ、ちょっとドラえもん、何やってるの?」

 「調べるための準備だよ」

 のび太の質問に、ドラえもんは素っ気なく答える。やがて6人の前に、骸骨を重ねた小さな台のようなものができた。

 「ドラちゃん、骸骨なんか集めてどうするの?」
(ドラえもん、ひみつ道具判定…成功)
 「これを置くための台を作ったんだよ…あっちこっちテレビ!」

 ドラえもんはポケットから、4つのモニターがついた大きな台と、4つの小さなロケットのような物体を出す。4つの空飛ぶカメラに空中を飛び回らせ、 モニターで4台のカメラの映像を同時に見る事ができる道具・あっちこっちテレビである。

 ドラえもんは先ほど作った、骸骨を重ねた台の上にモニターを置き、カメラに命じて、6つの出口のうちの4つに向かわせた。

 「なるほど、これなら4つの出口の先をまとめて調べられるわね」

 感心するしずか。

 「何だい、これは?…あっ、何か見えてきたぞ」

 「ダッパ、さっき飛ばしたカメラから見た物が、これに映るんだ」

 ダッパに説明するのび太。

 「どれどれ、俺にも見せろ」

 「ちょ、ちょっとジャイアン、押さないでよ。僕も見てるんだから」

 4つのモニターに映されている物に見入る6人。

 1つ目のカメラの映像は、最初はトンネルを進んでいるところだったが、やがてとある部屋に出た。そこは床一面に、七面鳥の肌を思わせる毛穴から伸びた紫色の毛で覆われており、 その毛が微風に吹かれてゆっくりと揺れていた。

 2つ目のカメラが映している映像は、これも最初はトンネルを進んでいるところだったが、強風が吹いているのか、他の3つに比べ、やけに速度が遅く、映像のブレも激しかった。

 そのうちにトンネルが終わり、ドーム状の大きな部屋に出た。遥か高いところに格子があり、そこから太陽の光が降り注いでいる。格子の周囲には一群の鍾乳石が垂れ下がり、 天井をトゲだらけにしている。部屋の床は上がったり下がったりを繰り返している。

 3つ目のカメラの映像は、これも最初はトンネルを進んでいるところだったが、そのトンネルはかなり狭く、くねくねと折れ曲がり、ゆるい下り坂となって続いていた。 やがて部屋に出たが、そこは今ドラえもん達がいる部屋以上に大量の粘液が溜まっており、しかもかなり濁っていた。

 4つ目のカメラの映像は、これも最初はトンネルを進んでいるところだったが、やがて雫が垂れている部屋に出た。ここは壁から発する蛍光が弱く、部屋の中の様子が分かりにくい。 床にいくつか骨が散らばっているのと、時折小さな光が明滅するのが見えるだけだった。本来はテキオー灯を使うと、暗い深海も明るく見えるはずなのだが、 この世界でのひみつ道具の弱体化により、その効果が弱まっているのかも知れない。

 「ふーん、ドラえもん達の世界では、こんな物もあるのか…」

 テレビに感心するダッパ。のび太達4人は4つの映像を見ながら感想を言う。

 「ここって、まるで絨毯が敷かれてるみたいね…」

 「ここは通風孔か何かなのかな…」

 「ここって何だか汚そうだね…ボクは行きたくないな…」

 「何だよここ、よく見えねえじゃねえか…」

 その時、4つのカメラに異変が起こった。

 1つ目のカメラの映像は、部屋を飛び回る映像だったが、急に床に生えていた紫の毛が数本伸び始めたかた思うと、急に映像が衝撃を受けたかのごとく激しく揺れた。

 そして、部屋の天井が映し出され、そこにたくさんのゼリー状の物体がへばりついているのが見えたかと思うと、そのうちの1つが落ちてきて映像を覆い尽くし、 やがて映像はプツンと切れてしまった。

 2つ目のカメラの映像は、部屋の奥へと進んでいたが、カメラが何かによって上に飛ばされたかのごとく、急に映像がグルグル回るように激しくブレ始め、やがてプツンと切れてしまった。

 3つ目のカメラの映像は、これも部屋を飛び回る映像だったが、床の粘液の中から急に象の鼻のような物が現れたかと思うと、それが殴りかかってきて、それを最後にプツンと切れてしまった。

 4つ目のカメラの映像は、部屋を飛び回ってから天井の方を向こうとしている映像だったが、天井の方を向いた途端、空から巨大な黒い毛布のような物体が落ちてきたかと思うと、 やはりはプツンと切れてしまった。

 「ドラえもん、急に見えなくなったぞ! どうしたんだ?」

 ダッパが慌てて尋ねる。ドラえもんは苦い顔をしながら答える。

 「ダッパ君、カメラが壊されたんだよ。でもまさか、4つとも壊されるなんて…」

 「何だよ、せっかく部屋に行く手間が省けると思ったのによ!」

 「でもジャイアン、少なくとも僕達がこの4つの部屋に行く手間は省けたよ。カメラが壊されたって事はさ、この4つの部屋は危険だって事でしょ?」

 「そうね。4つとも、何か宝物が隠されているようにも見えなかったわね。」

 「じゃあ、まだ調べてない2つの出口のうち、どちらかが正しいって事?」

 「そういう事になるね、のび太君。できればカメラを呼び戻して、残り2つも調べたかったけど、4つも調べられただけでも、これを使った収穫はあったよ」

 ドラえもんはモニターをポケットにしまいながらそう言った。

 6人は相談の末、残り2つの出口のうち、ゴロゴロコツコツいう音が漂ってくる出口を試す事にした。



 短いトンネルを抜けると、半透明の大きな球体がいっぱい入った、洞窟のような部屋に出た。

 球体は10個以上はあり、押し合いへし合いしながら転げ回っており、部屋の床にはすり潰された物の残骸が積もっている。明らかに、転がり回るこれらの球体によって潰された物だ。

 「わっ! 何この球!?」

 「のび太、この球の中に何かいるみたいだ。オイラには見えるよ」

 「そ、それじゃあ、その中にいる奴が動き回って、この球を転がしてるんだよ、きっと」

 のび太、ダッパ、スネ夫がそんな話をしていると…


ゴロゴロゴロゴロ…!


 「球がこっちに転がってくるわ!」

 「このままじゃ、俺達もこの球に潰されちまうぞ!」

 「みんな、球を壊すんだ!」

 ドラえもんの叫びと共に、6人は武器を構えた。


イメージBGM:通常戦闘
 部屋にある球のうちいくつかが、6人目掛けて転がってきた。
(ドラえもん、射撃判定…成功。粉引き球Aに命中)

ドカンッ!


 ドラえもんの空気砲が球のうちの1つに命中した。球はその場で動きを止める。だが球は急にぱっくりと割れて、ギザギザの縁を持った2つの半球に分かれ、 中から走り出た大ムカデがドラえもんの方へと向かってきた。

 「キャーッ!!」

 「ば、ば、化け物ムカデだ〜!」

 「球の中からムカデが出た〜!」

 しずか、のび太、スネ夫の叫び声が例のごとく響く。

 「そうか、球ムカデだ! ハメット先生から聞いた事がある。大ムカデの中には、球状の繭を作る奴がいるって!」

 「つまり、この球は球とムカデの両方を倒さなきゃいけないって事だね!」

 「面倒くせえな!」

 ダッパの説明に答えるドラえもんとジャイアン。そうこうしているうちに、球ムカデはドラえもんに接近してきた。
(ドラえもんVS球ムカデA 戦闘判定2回…ドラえもんの攻撃が2回命中)
 ドラえもんは咄嗟に、近距離から球ムカデに空気砲を放つ。吹っ飛ぶ球ムカデ。ドラえもんは敵が体勢を立て直す前に、もう1発空気砲を喰らわせた。 球ムカデはしばらくのたうちまわった後、動かなくなった…

(しずか、射撃判定3回…3回とも成功。粉引き球B、C、Dに命中)
 同じ頃、しずかはスモールライトで、襲ってくる球を1つずつ縮小していた。

 この戦闘では、スモールライトが特に威力を発揮していた。スモールライトで球ごと縮小してしまえば、後はそれを後から来る他の球や球ムカデが潰してしまうため、 球と中の球ムカデを同時に片付けられるのだ。それに球は大きく、スモールライトは有効範囲が広いので、ほぼ確実に命中する。

 「良いわ! これなら…」

 しずかはこれで、3つ目の球を縮小した…

(スネ夫、射撃判定3回…3回とも成功。粉引き球Eに命中)
 その頃、スネ夫は球1つに空気ピストルを2連射して、2発とも命中させる。だがまだ動きは止まらず、さらにもう1発命中させたところ、球は動きを止めた。 やはり球が割れて球ムカデが現れ、これもスネ夫に素早く接近してくる。
(スネ夫VS球ムカデC 戦闘判定…球ムカデEの攻撃が命中)
 震えながら空気ピストルを構えるスネ夫だったが、球ムカデの突進の方が早かった。

 「ギャー!」

 スネ夫は咄嗟に横に跳んだものの、敵に弾かれてしまう…

(のび太、射撃判定2回…2回とも成功。粉引き球Fに命中)
 一方、のび太は球1つにショックガンを2発命中させてダメージを与えた。球はその場で動きを止めた後、割れて球ムカデが現れ、のび太に素早く接近してきた。
(のび太VS球ムカデF 戦闘判定…球ムカデFの攻撃が命中 クリティカル)
 慌ててショックガンを構えるのび太だったが、ここで思わぬ事態に見舞われた。

 「わっ! 目がっ!」

 あろう事か、戦闘によって舞った床の粉の一部がのび太の目に入り、のび太は怯んでしまう。


ガツンッ!!


 のび太が怯んだところに、球ムカデの体当たりが炸裂した。のび太は大きく弾き飛ばされ…壁に激突して、そのまま気絶してしまった…

(ジャイアンVS粉引き球G 戦闘判定…ジャイアンの攻撃が命中)
 そしてジャイアンは、接近してきた球にショックスティックを突き立てて電撃を喰らわせた。


ズビビビビビッ!!


 黒焦げの球が割れて球ムカデが現れる。
(ジャイアンVS球ムカデG 戦闘判定…ジャイアンの攻撃が命中)
 「こんにゃろ!」

 ジャイアンはショックスティックを構えて球ムカデに飛びかかる。球を攻撃した時の電撃が中にも多少伝わっていたのか、球ムカデは動きが鈍っており、そのまま電撃の餌食となって倒れた…

(ダッパVS球ムカデF 戦闘判定…ダッパの攻撃が命中)
 その頃、のび太を弾き飛ばした球ムカデは、そのまま気絶したのび太の方へ向かおうとしていた。だが急に前進できなくなる。

 「のび太!」

 スーパー手袋をはめたダッパが、球ムカデを後ろから掴んで引っ張っていたのだ。

 ダッパはのび太の身を案じつつも、そのまま球ムカデを持ち上げ、頭上でムカデの頭を手繰り寄せてから、脳天から床に叩きつけた。


ドッシーンッ!!


 球ムカデはその場に倒れ、動かなくなった…

(ドラえもん、射撃判定…成功。粉引き球Hに命中)
 一方、ドラえもんはまた球に空気砲を命中させた。また新たな球ムカデが現れる。

 高速でドラえもんに接近する球ムカデだったが、そこへ横からダッパが乱入し、横から球ムカデを掴んで足止めする。さらにジャイアンもやって来た。

 「ドラえもん、こいつは俺達がやるから、他の球を!」

 「分かった。気を付けて!」

 ジャイアンの言葉に従い、ドラえもんはその場を離れて他の球を狙う。
(ダッパ、ジャイアンVS球ムカデH 戦闘判定…球ムカデHの攻撃がダッパに、ジャイアンの攻撃が球ムカデHに命中)
 球ムカデを掴んでいたダッパだったが、暴れ回る球ムカデの体がダッパの体に命中し、ダッパは弾かれてしまった。

 「ううっ!!」

 「野郎!」

 それを見たジャイアン、球ムカデに飛びかかってスティックで電撃を食らわせる。球ムカデの動きが止まる…

(スネ夫VS球ムカデC 戦闘判定2回…スネ夫の攻撃が2回命中)
 同じ頃、スネ夫は何とか体勢を立て直し、追い討ちをかけようとする球ムカデに対し、空気ピストルを4発喰らわせる事に成功した。球ムカデはしばらくのたうち回り、やがて動かなくなった。

 「やった…ようし、次は…」

 倒したと判断したスネ夫は、次の球に空気ピストルを向ける…

(しずか、射撃判定3回…2回成功。粉引き球I、Jに命中)
 その頃、しずかはスモールライトでまた球を1つ縮小した。

 「あっ!」

 さらに次の球にライトを向けようとして、手が滑ってライトを落とすというミスを犯すも、何とか拾い上げて、球が自分に届く前に縮小する事に成功する…

(ドラえもん、射撃判定…成功。粉引き球Kに命中)
 「ドカン!」

 ドラえもんは空気砲でまた別の球にダメージを与えた。そこからまた新たな球ムカデが現れる。

 そこへジャイアンが駆けつけた。ドラえもんはジャイアンにムカデを任せ、また別の球を狙う。球は残り4つにまで減っていた…

(ダッパVS球ムカデH 戦闘判定…球ムカデHの攻撃が命中)
 ダッパもジャイアンの後を追おうとした。だが背後で物音がしたため、立ち止まって振り向く。すると、先ほど動きを止めていた球ムカデが動き出していた。

 「まだ動けるのか!」

 突進攻撃に備えて身構えるダッパだったが、球ムカデは突進ではなく尻尾を振って攻撃してきた。


バシッ!


 「痛うっ!!」

 想定外の攻撃を受けて弾き飛ばされるダッパ…

(ジャイアンVS球ムカデK 戦闘判定2回…ジャイアンの攻撃が1回、球ムカデKの攻撃が1回命中)
 「!? しまっ…いてーっ!!」

 新たな球ムカデを引き受けたジャイアンだったが、ダッパの悲鳴に気を取られ、敵の尻尾攻撃を喰らってしまう。

 倒れたジャイアンに、さらに追い討ちをかけようと接近してくる球ムカデ。

 「てめえ!」

 だがジャイアンは、咄嗟にショックスティックを突き出して、敵を電撃の餌食にした…

(ダッパVS球ムカデH 戦闘判定2回…ダッパの攻撃が1回命中)
 一方、弾き飛ばされたダッパは、何とか立ち上がった。だがそこへ、球ムカデが突進してくる。

 「…テヤーッ!!」

 逃げる余裕は無いと判断したダッパは、突進してくる球ムカデの顔目掛けて、右ストレートパンチを繰り出した。


ドカッ!


 次の瞬間、ダッパの目に映ったのは、ダッパのカウンター攻撃を顔面に喰らって吹っ飛ぶ球ムカデの姿だった。球ムカデはそのまま地面に叩きつけられ、今度こそ動かなくなった。

 「ふぅ…」

 何とか敵を倒し、その場にへたりこむダッパ…


 「…?…うーん…」

 その頃、気絶していたのび太はようやく意識を取り戻し、顔を振りながら立ち上がろうとしていた。だが、まだ現状を把握できていない…

(ドラえもん、射撃判定…成功。粉引き球Lに命中)
 ドラえもんはまた別の球に空気砲を命中させ、そこからまた球ムカデが現れる。
(ドラえもんVS球ムカデL 戦闘判定2回…球ムカデLの攻撃が2回命中)
 突進してくる球ムカデに空気砲を向けるドラえもん。だが球ムカデは、予想外の行動に出た。

 突進に急にブレーキをかけ、続いて尻尾を振って地面の粉を周囲に散らせたのだ。

 急に目くらましを受けて戸惑うドラえもん。その隙に球ムカデはドラえもんに接近し、頭でドラえもんを突き上げた。

 「うわぁっ!!」

 そのまま上空に突き上げられたドラえもん。その落下地点で、球ムカデは更に頭突きを喰らわせてきた。

 「ギャーッ!!」

 ドラえもんはその直撃は避けたものの、横に弾かれてそのまま地面に投げ出される…

(スネ夫、射撃判定3回…3回とも成功。粉引き球Mに命中)
 「わっ!…バン! バン! バン!」

 同じ頃、スネ夫は次の球の接近を許してしまうも、何とか最初と同様に空気ピストルを3発命中させた。新たな球ムカデが現れる。
(ジャイアンVS球ムカデM 戦闘判定…ジャイアンの攻撃が命中)
 スネ夫に襲いかかる球ムカデ。だがそこへ、近くにいたジャイアンが乱入し、横からショックスティックを突き立てて電撃を喰らわせた。その場に崩れ落ちる球ムカデ…

(しずか、射撃判定…成功。粉引き球Nに命中)
 しずかはまた次の球にスモールライトを命中させ、縮小した。これで球は残り1つとなった。

 最後の球が、先ほど縮小された球を潰しながら、しずかに向かってきた。しずかはこれで最後とばかりに、それにスモールライトを向け、スイッチを押す。

  カチッ…

 「…!?」

 だが、スモールライトから光が出ない。しずかは慌ててさらにスイッチを押すも、やはり出なかった…

(ジャイアンVS球ムカデL 戦闘判定…ジャイアンの攻撃が命中)
 一方、地面に投げ出されていたドラえもんが立ち上がろうとすると、そこへ球ムカデが迫ってきた。空気砲を構える余裕は無い。

 だがそこへジャイアンが乱入、スネ夫の時同様、横からショックスティックを突き立てて電撃を喰らわせる。この球ムカデも倒れた。

 「ドラえもん、大丈夫か!?」

 ドラえもんは何とか立ち上がる…


 スモールライトが使えずに動揺するしずか。そうしている間に、球は高速でしずかに向かってきた。

 「キャーッ!!」

 「あっ、しずかちゃんが!」
(スネ夫、射撃判定2回…2回とも成功。粉引き球Oに命中)
 それを見たスネ夫は、咄嗟に空気ピストルを2連射する。


バンッ! バンッ!


 2発とも命中はしたものの、球の速度を鈍らせる程度で、前進を止めるには至らない。球がしずかに迫る。

 その時だった。
(のび太、射撃判定…成功。粉引き球Oに命中)

バシュッ!


 しずかの背後から、一筋の光線が飛んできて、球に命中した。球はその一撃を受けて、動きを止めた。

 「!?…のび太さん!」

 驚いて後ろを振り向いたしずかが見たのは、壁に寄りかかりながらショックガンを構えたのび太の姿だった。

 「しずかちゃん、早く離れて!…イテテテ…」

 のび太の叫びに、しずかは急いで球から離れる。やがて球から最後の球ムカデが現れた。
(ドラえもん、射撃判定…成功。球ムカデOに命中)
 だがその球ムカデが、次の行動を起こす事は無かった。

 「ドカン!」

 その球ムカデの頭部に、ドラえもんの空気砲が命中したからだ。

 不意に空気砲の直撃を受けた球ムカデは、そのまま弾き飛ばされ、そして倒れた。

 こうして、15体の球ムカデは全滅した。


イメージBGM:ダンジョン
 ドラえもんとジャイアンはダッパに駆け寄った。

 「大丈夫か、ダッパ?」

 「痛たたた…オイラは大丈夫だけど…ちょっと油断したみたいだな…」

 ダッパはフラつきながらも立ち上がった。

 一方、しずかとスネ夫は、まだ壁によっかかっているのび太に駆け寄った。

 「しずかちゃん、大丈夫だった?」

 「私は大丈夫だけど、のび太さんこそ大丈夫なの?」

 「これくらい、平気平気…ボク達、前に頭が2つある、もっとでっかいムカデを退治した事あったじゃないか…イテテテテ…」

 「何だよのび太、真っ先に気絶しておいて、何が大丈夫だよ。最後に良い所持って行って、まだかっこつける気かよ」

 スネ夫は嫌味を言いつつも、のび太に肩を貸し、3人はドラえもん達に合流する。

 「さ、みんな、お医者さんカバンで傷を治さなきゃね」

 お医者さんカバンを出そうとするドラえもんだったが、ダッパがそれを止めた。

 「ドラえもん、ちょっと待ってくれ。お医者さんカバンの薬は残り少ないんだろう? もう少し残しておこうよ」

 「それはそうだけど、そのままでここを調べ続けるのは辛いだろう? 特にのび太君とダッパ君は結構傷ついてるし」

 「確か、力の巻物が2つあっただろ? それを試そう」

 「あっ、そうか。確かに2つともぼくのポケットに入ってるけど…」

 「オイラも謎かけ盗賊の作った巻物で助かるのは癪だけど、今はそんな事言ってる場合じゃないからな」

 「分かったよ。ちょっと待ってて」

 ドラえもんは力の巻物を2つ出すと、それをのび太とダッパに渡した。

 のび太とダッパがその巻物を読み上げると、巻物から光が発せられて2人を照らし、その光が消えた時には、のび太とダッパは、傷も痛みも完全に癒えていた。

 スネ夫とジャイアンは大したダメージを受けていないからと、しずかも攻撃を受けていないので不要と、カバンの使用を断った。

 6人は部屋を調べたが、部屋にあるのは地面に堆積している、球に潰された物体の粉と、先ほど彼らが倒した球ムカデ、それにムカデの割れた繭だけだった。

 6人は落胆して、大部屋へと引き返した…


 原作「謎かけ盗賊」との設定の相違

 ・原作では、神殿に着くまでに日が暮れるという描写はない。

 ・原作では、大部屋の足元に沈んでいる物を調べると、悪の怪物を倒すために作られた魔法の剣・ティマクロンが見つかるが、今回のプレイでは登場しない。 この剣には、戦闘時に剣の名前を叫ぶと、戦闘中のみ素早く動けるという効果があるが、人間は傷つけられないという弱点がある。

 ・原作のダッパには、クモ等の地面を這い回る虫が苦手で、それを見ると武器を放り出すほど怖がるという設定があったが、このプレイでは、その設定は反映されていない。

 ・クリティカルは、原作では発動すると相手の体力を一撃で-1(致命傷だが早めに回復薬や回復魔法を施せば助けられる。-2になると死亡確定)にまで減らし、相手も同時に発動した場合は 両者ともダメージを受けない代わりに、両者とも武器が壊れるというルールだが、このプレイでは必ずしもそうというわけではなく、敵や状況次第では大ダメージを与えるだけだったり、 ダメージを与えない代わりに武器を破壊するという事もある。今回、のび太が球ムカデから喰らったクリティカルの例では、のび太は大ダメージを受けて気絶している。


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