設定資料集（２）
　「Predawn」に登場する特殊強化装甲服「ジャケット」についての設定です。
（※　リンクをクリックすると邑崎九朗さん作のイメージ画を見られます）

ＨＶＪ−８５　８５式ＶＪ

装甲素材 スペースチタニウム、ＳＴＭ鋼等特殊金属複合素材
武装 マルチリボルバー、スタンスティック、アンカーショット
特殊装備 バックパック及び各種オプション
製造元 松芝製作所

　ＳＭＳ各小隊に配備されている状況対応型外骨格型強化装甲服。製造元、競合会社ともに認める「世界最高性能」ジャケットであるが、同時に世界で最も高価なジャケットでもある。通常のジャケットとは異なり、パワー配分調整システムやハードポイントシステム、多数の機材を収納するバックパックやそれを管制するNIBEQなど、あらゆる状況での活動が想定されるＳＭＳの任務をこなすために要求される全ての性能を備えている。パワーや防御力も一級品で、一対一なら軍用ジャケットにも勝利できるほど。製造されて２年がたつが、いまだに他の追随を許さない。他のジャケットとは異なり、装着する実動員専用として作られる。そのため、基本設計は同じであるが、一つとして同じ８５式は存在せず、本人以外の人間が装着することはできない。

　東京都ＳＭＳ第１小隊では、仁木と小島が８５式を着用。製作時、松芝製作所では仁木の８５式を「スノーホワイト」、小島の８５式を「ナイチンゲール」と呼称していた。



ＨＶＪ−８７　８７式ＶＪ

・邑崎九朗氏デザイン　スペリオルファイヤー
・まぐ氏デザイン　スペリオルファイヤー　旧決定稿

装甲素材 スペースチタニウム、ＳＴＭ鋼、チルソナイト等特殊金属複合素材
武装 マルチリボルバー、スタンスティック、アンカーショット
特殊装備 バックパック及び各種オプション
製造元 松芝製作所

　８５式に続く、新型ＶＪ。８７年度の各小隊１名ずつの実動員増員により、一つずつ各小隊に配備された。新型とはされているが、実質８５式のマイナーチェンジで、武装などに変わりはない。装甲素材や関節部ジョイントなどを改良し、８５式に比べトータルで見て約１５％の性能向上を遂げている。やはり各隊員のオーダーメイド。

　東京都ＳＭＳ第１小隊では、圭介が８７式を着用。製作時、松芝製作所では「スペリオルファイヤー」と呼称していた。



ＬＰＤ−０１　パーシヴァル

装甲素材 スペースチタニウム、ＳＴＭ鋼、チルソナイト等特殊金属複合素材
武装 専用９ｍｍ拳銃「マクシミリアンｍｋ�供廖▲辧璽肇�クリ、ライアットバルカン
特殊装備 バックパック及び各種オプション
製造元 ロンドン警視庁

　スコットランド・ヤード（ロンドン警視庁）が、２０８８年発足予定の新体制治安維持特殊部隊「アーサリアン」の戦力として開発した黒いＶＪ。ボディは純粋な独自開発であるが、管制システムはＳＭＳと同じフォーマットを使用している。ＶＪ開発計画「円卓」の１号機であり、後継機として発展型の「ガウェイン」「ランスロット」といったＶＪを経て、最終型の「アーサー」を開発することが計画されている。

　部隊の目的そのものがＳＭＳとは異なり凶悪犯罪の鎮圧を主としているため、専用拳銃マクシミリアンｍｋ�供▲辧璽肇�クリなどの攻撃的武装が多い。First Season第１１話でのインターポールの要請を受けての再来日の際には、さらに新開発された追加武装である１２．７ｍｍ２連機関銃「ライアットバルカン」を装備している。



ＫＩＪ−４５　ガードランナー

イラスト
・邑崎九朗氏　デザイン
・まぐ氏　デザイン　１　２

装甲素材 グラニウム
武装 ネオナンブ、スタンスティック
特殊装備 グラニウムシールド
製造元 クロームインダストリー・ジャパン

　世界有数の総合商社、クロームグループのグループ企業、クロームインダストリー・ジャパン製の警察用ジャケット。ポリスジャケットの通称で呼ばれる。採用では松芝製作所とのコンペで、その生産性とコストにより勝利を収めた。機動隊を中心に配備されている。

　装甲材質は薄くて丈夫な軽合金、グラニウム。武装は実弾とショックビームを発射する専用拳銃ネオナンブとスタンスティック。さらに、同じくグラニウム製の盾を装備。

　ＶＪに比べれば格段に性能は劣るが、集団運用では期待されるコストパフォーマンス以上の仕事をこなしてくれる。それでも強力な相手では太刀打ちできないので、ＳＭＳの出番となる。



ＫＩＪ−４５Ａ２　ガードランナー・カスタム

装甲素材 スペースチタニウム
武装 ネオナンブ、スタンスティック
特殊装備 グラニウムシールド
製造元 クロームインダストリー・ジャパン

　警視庁の対テロ特殊部隊、ＳＲＰ（特別機動隊）用にカスタマイズされたガードランナー。装甲素材がグラニウムからより強度に優れたスペースチタニウムに変更されたこと以外に、運動性能の向上もなされている。ただし、スペースチタニウムは比較的比重の重い金属なので、持ち運びをするシールドは通常型と同じグラニウム製である。



ＦＪ−８４　ファイヤーバスター

イラスト
・邑崎九朗氏　デザイン
・まぐ氏　デザイン

装甲素材 ＭＮ３２
武装 なし
特殊装備 ハイドロブラスター、消火弾、酸素ボンベ
製造元 松芝製作所

　正式名称、８４式ファイヤージャケット。松芝製作所製の消防活動用ジャケット。全国の大都市消防隊に多数が配備されている。炎上する建物の中に飛び込む消防士達のために作られたため、装着する消防士達の生命維持を最優先に設計された。ＶＪの装甲にも用いられる、耐熱性能ではどんな金属をも上回る特殊耐熱合金ＭＮ３２を装甲に使用。さらに優れた冷却システムを装備し、消防士達に生命の安全と火災内での長時間の活動を保証する。

　武装は当然ないが、水や各種消火剤を噴射するハイドロブラスターを装備し、これは改良されてＶＪのマルチブラスターとして使用されている。他にも消火弾や酸素ボンベなどを装備。消防隊時代の圭介は、これを着用して活動していた。



ＭＷＪ−８４Ｃ　ミーシャ改

装甲素材 強化スチール
武装 なし
特殊装備 ハーケンクロウ、ロングワイヤー
製造元 クロームインダストリー・ジャパン

　クローム社製の不整地作業用ジャケット「ミーシャ」を改造し、山岳救助用の能力を加えたジャケット。山岳地帯での事故に対応するため、クローム社が消防庁や各県警の警察救助隊の要請を受けて開発した。ベースとなったミーシャが地形適応能力に優れ、世界各地の作業現場で活動しているだけあり、改造の結果さらにその能力は向上、深い谷や深い森林などでも、軽快に移動することが可能となっている。また、パワーにも優れており、救助者を抱えて片手一本で崖をよじのぼったり、救助の障害となる巨石を簡単に撤去できるほどである。装備としては登坂用の爪であるハーケンクロウ、多用途に用いられるウインチつきのロングワイヤーをもつ。また、山や木など通信妨害要素の多い場所での活動を想定しているため、ＳＭＳのＶＪと同じくタキオン式の通信装置を搭載していることも大きな特徴。他にも救助者をいち早く見つけるために各種センサー機器が発達しているなど、総合的に見て非常に優秀なジャケットとなっている。



ＫＳＳ−８０　８０式スサノオ

装甲素材 スペースチタニウム
武装 １２．７ｍｍ対ジャケット機関銃、チルソナイトナイフ
特殊装備 ショットガン、ハンドバズーカ
製造元 クラタスペースサイエンス

　日本で初めてジャケット開発を行ったジャケット産業の老舗、クラタスペースサイエンスが陸上自衛隊の要請を受けて製作した日本初の軍用制式ジャケット。装甲材質にスペースチタニウムを使い、高い防御力を誇るうえに、固定武装の機関銃とナイフ以外にもオプションとしてショットガン、ハンドバズーカを使用可能と、軍用ジャケットとしてはかなりの高性能。しかし、運動性の面で本機を上回る性能をもつ軍用ジャケットが続々と開発されたため、次期主力ジャケットとしてキャバリエが内定されている。



ＨＶＪ−８８　キャバリエ

装甲素材 チルソナイト
武装 対ジャケット用１２ｍｍ拳銃、チルソナイトナイフ
特殊装備 バックパック及び各種オプション、スモークディスチャージャー
製造元 松芝製作所

　松芝が陸上自衛隊からの要請を受け、クラタ製の現行機８０式スサノオに代わる次世代軍用ジャケットとして開発したＶＪ。ＳＭＳ以外の組織へ初めて配備されるＶＪである。ＶＪのノウハウをふんだんに取り入れた高性能機であると同時に、自律管制システムＡＣＳの搭載により、これまでのＶＪとは異なり、外部からの管制作業を必要としない完全自立型のＶＪであるという点に最大の特徴があり、ＳＭＳのＶＪの新機種開発のための通過点としての意味もある。軍事用であるため、バックパックに搭載されているオプションのほとんどは重火器である。



ＡＴＪ−８８　ベーオウルフ

装甲素材 スペースチタニウム
武装 対ジャケット用１０ｍｍアサルトライフル
特殊装備 バックパック及び各種オプション
製造元 アメリカ陸軍、コリンズ・システムズ共同製作

　アメリカ陸軍がアメリカのシステムメーカー、コリンズ・システムズと共同開発した軍用新型ＶＪ。ＶＪ自体の製作を米軍の戦術兵器研究所が、管制システムの開発をコリンズが担当している。開発にあたっては、初芝から一部技術提供を受けている。陸自のキャバリエと同じく、外部からの管制作業を必要としない完全自立型のＶＪ。バックパックも装備している。性能的には、キャバリエと互角という見方が強い。



ＣＣＪ−０３　ガーゴイル

装甲素材 スペースチタニウム
武装 ９ｍｍアームバルカン×２、小型ＡＳＭ×４
特殊装備 超揚力ウィング、ハイパーロケットエンジン
製造元 キャッシュ・コネクション

　キャッシュ・コネクション軍用ジャケット開発部が作り上げた３番目の試作ジャケット。最新の航空力学に基づき、最小の翼面積により最大の浮力を得られるように設計された超揚力ウィングを背中に装備し、ハイパーロケットエンジン一基の推力で大空を自在に飛び回ることのできる世界初の飛行ジャケット。高速で飛行しながら、空中から両腕のバルカンとウィングに装備された小型空対地ミサイルによって攻撃を仕掛ける。



ＣＣＪ−０４　デストロス

装甲素材 ジオミクロンＸ
武装 ７５ｍｍキャノン砲、９ｍｍ短機関銃、デストロッド
特殊装備 電磁反発式シールド
製造元 キャッシュ・コネクション

　キャッシュ・コネクション軍用ジャケット開発部が作り上げた４番目の試作ジャケット。重装甲、重火力がコンセプト。電磁波の反発力を応用し、あらゆる攻撃を回避するシールドにより、鉄壁の防御を誇る。右肩に装備された大型キャノン砲とシールド裏に収納されている短機関銃、それにデストロッドと呼ばれる刺又に似た武器が武装。その強力なパワーで空中に放り投げた敵に、キャノン砲を叩き込む「バーティカルフレアバースト」という必殺技をもつ。建造物破壊用の爆裂徹甲焼夷弾と、対人・対車両用の迫撃砲弾を使い分ける。



ＣＣＪ−０５　燕尾蝶

装甲素材 メタルドリステン
武装 ９ｍｍアームバルカン×２、小型ＡＳＭ×４
特殊装備 超揚力クロスウィング、ハイパーロケットエンジン
製造元 キャッシュ・コネクション

ガーゴイルの発展強化型ジャケット。武装は変更されていないが、飛行能力（推力、航続距離）の向上と装甲材質の強化が行われている。特に飛行能力の強化はめざましく、その名の通り蝶の羽のように改良されたＸ字状のウィングとエンジンの推力により、平均的な重量のジャケット二体を抱えて高速飛行することができるほどになっている。



ＣＣＪ−０６　刑天

装甲素材 プレキャスト合金
武装 ７５ｍｍキャノン砲×２、９ｍｍ短機関銃、デストジャベリン
特殊装備 電磁反発式シールド
製造元 キャッシュ・コネクション

　デストロスの発展強化型ジャケット。より火力と装甲値の向上が図られていて、動く要塞とも言うべき存在となっている。特に、一門から二門へと増加されたキャノン砲の火力は脅威。犠牲になった機動性を補うためにジェットホバー機構が備えられており、ホバー移動による高機動性を実現している。しかし反面、旋回性能が低いなど小回りはよくない。離脱時のことを考え、装甲やキャノン砲は切り離しが可能。



ＣＣＪ−Ｚ１　グレイブディガー

装甲素材 プレキャスト合金
武装 ２０ｍｍグレネードガン（「ジャンボ・ガン」）、レーザー誘導式チャクラム
特殊装備 バックパック及び各種オプション、超揚力クロスウィング、ハイパーロケットエンジン
製造元 キャッシュ・コネクション

合同演習中のキャバリエ、ベーオウルフから自律管制システムのディスクを奪い取ったキャッシュ・コネクションが完成させたＶＪ。ハードとしての機体はすでに完成していて、自律管制システムを搭載したことにより真の完成を迎えた。軍用ジャケット開発部技術主任、アルフ神楽の目指す究極のジャケットに「現状でもっとも近いジャケット」。その評価に恥じず、ＳＭＳのＶＪを含め現在世界にあるあらゆるジャケットを上回る性能を持つ。主な武装は戦車をも一撃で吹き飛ばす２０ｍｍグレネードガン「ジャンボ・ガン」やレーザー誘導式チャクラム。そのほかにもバックパック内にいくつもの武装を搭載する上、燕尾蝶から受け継いだ超揚力ウィングによる飛行性能も兼ね備える。悪魔のような強さをもつ、「墓掘り人夫」の名にふさわしいＶＪである。



ＣＣＪ−Ｚ２　バルバロッサ

装甲素材 プレキャスト合金
武装 ７５ｍｍキャノン砲×２、９ｍｍ短機関銃、アイアンクロー、モーニングスター
特殊装備 バックパック及び各種オプション、隠し腕
製造元 キャッシュ・コネクション

　デストロスから始まるキャッシュ製重武装系ジャケットの集大成と言えるＶＪ。グレイブディガー同様奪取したＡＣＳ搭載によって破格の高性能を持つ。デストロス、刑天から受け継いだ７５ｍｍキャノン砲や９ｍｍ短機関銃はやはり大きな力であるが、ギミックとして背部バックパック両脇に「隠し腕」と呼ばれるサブマニピュレーターを装備し、それをも武器を操る第３、第４の腕とする。重火器の他、アイアンクローやモーニングスターなど、破壊力の高い近接戦闘武器をも器用に扱う。
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