SAMS メカニック事典

 Special Anti Monsters Squad、通称「SAMS」(サムス)の誇る超科学メカの数々を紹介します。

SAMS(サムス)とは?

 1960年代、戦後の傷痕から立ち直り、驚異的な復興を遂げつつあった日本。それと同時に進行する環境破壊に呼応するように地底から、海から、空から、そして宇宙から、次々と日本を中心とする世界各地に出現した超生命体「怪獣」。それと同時期に、やはりこの青く美しい星に魅せられ、地球侵略を試みた数々の宇宙人達。圧倒的な破壊力を持つこれらの敵に対応するには、人類は既存の軍事力や警察力では限界があった。増加の一途をたどる怪獣の出現や宇宙人の侵略に対して、地球防衛軍(TDF)、国際科学警察機構など、様々な治安維持組織が母体となり、科学特捜隊、ウルトラ警備隊、MATなど、その時代時代の対怪獣・対異星人特殊部隊が結成され、怪獣の破壊行動や宇宙人の侵略などの怪事件に対応していった。

 増加の一途をたどった怪獣の出現であったが、1970年代をピークにその数は頭打ちとなり、1980年代を迎えるのとほぼ同時期を最後に、それまでのような頻繁な出現は見られなくなり、同時に、宇宙人の脅威もほぼ去った。とはいえ、怪獣そのものの脅威が消えたわけではなく、それまでのような週に一度は出現するようなことはなくなったが、数ヶ月に一度は必ず出現。怪獣災害は、やはり大きな問題であった。

 時は流れ、2085年、地球防衛軍によって、現代でもやはり世界有数の怪獣多発地帯である日本にウルトラ警備隊の流れを汲む新たな対怪獣エキスパートチームが設立された。その名は、Special Anti Monsters Squad、対怪獣特殊部隊、通称「SAMS」(サムス)である。地球防衛軍の中でも厳しい査定の結果選ばれた選りすぐりの隊員で構成されるSAMSは、通常調査では解決し得ない怪事件に赴き、地球防衛軍の超兵器を運用する資格と能力を持っている。本部は東京湾上に浮かぶ巨大人工島、東京第24区、通称「海上区」の上に置かれ、「マリナーベース」のニックネームで呼ばれている。オグマ隊長以下6名の優秀な隊員で構成され、主に怪獣の出現を始めとする怪事件の調査・解決に日夜奔走しているのである。


SAMS メカニックデータ

SAMSナイト

機種:多目的戦闘機
全長:15.5m
最大速度:マッハ2.6
武装:ターボレーザー砲、ASM(空対地ミサイル)、AAM(空対空ミサイル)
最大乗員:1名
出力:ドライ・ライトエンジン

 SAMSの戦力の中核をなす、多目的VTOL戦闘機。マリナーベースには予備も含めて3機のサムスナイトが配備されている。SAMSビショップに比べて小型ではあるが、その分小回りが利くため、巨体を誇る怪獣に対してはその運動性を活かした戦いや空中戦を得意とする。マリナーベースの6F小型発進口から発進する。主なパイロットはケイスケ。機体横にはどの機体にも、チェスのナイト(騎士)の駒が描かれている。



SAMSビショップ

機種:多目的攻撃機
全長:25.3m
最大速度:マッハ4
武装:フォトングレネイド砲、ハイパワーレーザービーム、ASM
最大乗員:2名
出力:ドライ・ライトエンジン

 対地攻撃能力に優れた多目的攻撃機。SAMSナイトに比べ小回りでは劣るが、フォトングレネイド砲を始めとする格段に威力の高い武装を武器に対怪獣戦闘の主砲となる。また、機体重量に比べて推力に大きな余裕があり、必要に応じて様々なオプションを装備することも可能。コクピットは複座式で、通常はニキがガンナー、コジマがパイロットを務める。マリナーベースの7F大型発進口から発進する。機体横には、チェスのビショップ(司教)の駒が描かれている。



SAMSルーク

機種:大型輸送指令機
全長:48.5m
最大速度:マッハ2
武装:レーザーバルカン、多弾頭ASM、反重力ウォール
最大乗員:6名
出力・ドライ・ライトビクトルエンジン

 SAMSスクィードやSAMSディガーなどの小型メカの輸送機も兼ねた、SAMSの大型指令機。ルーク(城)という名前通りの巨人機で、作戦空域に悠然とホバリングしながら作戦指示や情報収集を行う。通常は戦闘には参加しないが、SAMSビショップやSAMSナイトで怪獣の侵攻を防ぎきれない場合は、最後の砦として戦闘に参加。機首から展開する反重力ウォールで機体と背後の街や施設を守りながら、レーザーバルカンやミサイルで攻撃する。通常は、機長のオグマ、パイロットのサトミ、分析担当オペレーターのアヤ、そして戦術担当オペレーターのヒカルの四名が乗り込んでいるが、さらに二名の搭乗も可能。マリナーベース屋上のプラットフォームから発進する。機体横にはチェスのルークの駒が描かれている。



SAMSポーン
(イメージ:北国さん)

機種:小型STOL偵察機
全長:8m
最大速度:マッハ1
最大乗員:1名
出力:ドライ・ライトエンジン

 SAMSの航空戦力(ピース・シリーズ)の中では最も小型のSTOL偵察機。偵察活動の他、通常のパトロール業務にも使用される。武装はないが、高度な電子機器を装備し、偵察活動に威力を発揮する。SAMSナイトと同じく、マリナーベース6Fの小型発進口から発進する。機体横にはチェスのポーン(兵士)のマークが描かれている。



SAMSスクィード

機種:特殊潜航艇
全長:9.1m
最大速度:時速140km
武装:ホーミング魚雷
最大乗員:2名
出力:ドライ・ライト式水流ターボエンジン2基

 SAMS唯一の水中戦力である特殊潜航艇。優れたソナー類を装備し、海中での探索や救助作業にも力を発揮する。通常はコンテナに収められており、SAMSルークによってコンテナごと作戦水域まで輸送される。スクィードとはヤリイカのこと。



SAMSディガー

機種:地底戦車
全長:11m
最大速度:時速80km
武装:光子レーザー砲
最大乗員:2名
出力:ドライ・ライトエンジン

 地球防衛チーム伝統の地底戦車。怪獣の出現が昔に比べればはるかに少なくなった現在においてはわざわざ地底に潜む怪獣を攻撃しにいく必要などない、という不要論が起こる中でも、根強いポジションを占める。実際、1基のドリルで地底を高速で掘り進む能力は、怪獣退治よりも地下での救助作業の方に発揮されている。



ウィンディ

機種:高性能車両
全長:4.85m
最大速度:400km
武装:レーザー砲、小型ミサイル、催涙ガス、バリヤー、レーダー
出力:ドライ・ライトエンジン

 主にパトロールに使用される高性能車両。レーザー砲、小型ミサイル、催涙ガスといった充実した武装の他に、車体を覆うバリヤー、移動司令室の役割を果たす高性能通信機器など、すばらしい性能をもつ。また、車体下部から空気を噴き出し、水上をホバークラフトのように移動することも可能である。


パルサーガン

 SAMS隊員の標準携行火器。射撃モード選択によってレーザー、熱線、ショックビーム、火炎放射を使い分けることができるほか、アタッチメントの装着によって麻酔弾、信号弾、冷凍弾などを発射することができる。


グングニール

 対怪獣用大型レーザーライフル。地球防衛軍の携行用火器の中でも最高の威力を誇る。発射されるレーザーは高出力かつ貫通性に優れ、怪獣の厚い皮膚も貫きうる。通常は3つに分割されアタッシュケースに収納されており、訓練を受けたものならば10秒足らずで組み立てを行うことができる。


リストシーバー

 リストバンド型の携帯小型通信機。上蓋部の小型モニターに映像が表示される。通常の映像・音声通信はこれを用いて行われる。通信媒体にはタキオンを使用しており、電波妨害要素の影響を受けない。


Sナビ

 コンパクト型の小型情報端末。通信機能のほか各種センサーを内蔵し、データ収集や分析に威力を発揮する。


防衛軍所属兵器


宇宙ステーションV7

 地球防衛軍が誇る地球圏防衛用巨大宇宙ステーション「Vシリーズ」の七代目。地球の静止軌道上に浮かび、怪獣や宇宙人の侵攻を水際で防ぐ防波堤として、装備された超高性能宇宙レーダーや巨大電波望遠鏡を駆使し、地球に侵攻してくる怪獣や宇宙人の動向を探っている。船体中央部に装備された、防衛軍最大の威力を誇る兵器「ウルティマメーサー砲」を始め、武装も充実。また、ステーションナイトを装備した戦闘班も常時スタンバイされており、いつ怪獣や宇宙人が現れても対応できる体制を整えている。



ステーションナイト

機種:宇宙迎撃機
全長:15.5m
最大速度:マッハ2.4
武装:ターボレーザー砲、ASM、AAM
最大乗員:1名
出力:ドライ・ライトエンジン

 宇宙ステーションV7に配備されている宇宙迎撃機。その名の通り、SAMSナイトの宇宙仕様改修機である。だが、大気圏外での侵略者迎撃というより特化された任務のため、余計な機構をオミットし、任務にあわせた新たな改修が施されており、具体的にはエネルギータンク、弾薬ポッドの大型化による戦闘可能時間の延長、防弾性の強化などがそれである。また、SAMSナイトよりも量産化を意識した改修もなされており、SAMSナイトよりはコストが低い分、性能も押さえられている。緊急時のため、大気圏突入・大気圏内飛行能力も備えているが、大気圏内での戦闘能力は大幅にダウンしてしまう。V7戦闘班に配備されており、この機体で編成された部隊はオザキ隊長率いる「パーシヴァル隊」の他に、「ガウェイン隊」「ランスロット隊」などが存在する。


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