「とりあえず、何かの部品という点では当たっているが、単なる部品では無いな・・・」

 顔を戻す博士。

 「部品では無い・・・という事は、これ単体でもある役目を持っている、そういう事ですか?」

 「勘がいいな。平たく言えばそういう事になる」

 「しかし・・・これだけで何をするんでしょうか・・・」

 首をかしげる健二。

 「それは僕が説明します」

 横からリュークが口を挟んだ。


仮面ライダーコブラ

第19話
復讐の女神 中編


 「ロボットのパーツ?これがか?」

 健二は驚きながら「何か」を見た。

 リュークによると、この珍妙な「何か」は、ある機械、詳しく言うと、ロボットのパーツの一つだと言うのだ。

 「ええ、とりあえず話を聞いてください」

 「あ、ああ・・・」

 「まず、お姉ちゃんのγゴーレム、僕のβファルコン、そしてあれ、これ等に何か共通している物は何か解りますか?」

 「何か」に目を移しながら言うリューク

 「共通点・・・?」

 健二はとりあえず考えて見た。が、

 「・・・解らないな・・・」

 首をかしげる健二

 共通点と言っても、心当たりが無かった。腕が長い大型のロボット、サーフボードに手と頭が付いた空を飛ぶロボット、敢えて共通点を挙げるとしたら、外見が奇抜な事くらいだろう。

 「パッと見解りませんよね。でも、あれを含めて、実はこれ等には共通点があるんです」

 「・・・」

 再び考える健二。

 そこで、ある事が頭をよぎった。

 「・・・もしかして、あれも君のお父さんが造った物か?」

 健二は視線を戻す

 「そうです」

 首を縦に振るリューク

 健二は以前、レミィから、ゴーレムが彼女の父親の発明品である事を聞かされていた。

 そして、リュークの話によると、ファルコンも彼の父親の発明品らしい。

 「これを見てください」

 リュークはポケットから古ぼけた紙を取り出し、広げた。

 「・・・これは・・・何かの設計図か?」

 その紙には、「何か」の完成形とおぼしきイラスト、英語での説明が描かれていた。

 「ええ、まだ設計段階の物ですが、あれの設計図です」

 「・・・んー」

 設計図を見て再び首をかしげる健二

 「・・・短刀直入なんだが、聞いていいか?」

 「なんですか?」

 「・・・君のお父さんは、何の目的でこの3体を造ったんだろうか・・・」

 「・・・それはですね・・・」

 ちょっと考え込むリューク。が、

 「それは私が説明しよう・・・」

 今度は博士が横から口を挟んだ。




 「まあ、そもそもの始まりは10年程前だな・・・」

 「お父さんが死ぬ前ですね」

 「そうだ。その頃、デカルト博士は日本に研究がてら来日していてな」

 「ええ、お姉ちゃんが「家のお父さんは仕事ばっかり」とか不満をこぼしてました」

 苦笑するリューク

 「まあ、それはおいといて・・・とりあえず、私も彼と落ち合った訳だが、そこで、ある物を渡された」

 「ある物?」

 「あれの基礎になった部品と、これだ・・・」

 博士は「何か」に目を移したが、すぐに視線を戻し、ポケットから一枚の紙を取り出した。

 「・・・これも何かの設計図・・・でしょうか・・・?」

 リュークの紙よりも古ぼけていたが、その紙にはロボットの様なイラストと、これまた英語で説明が書かれていた

 「・・・G-NEMESHIS・・・何ですかこれ?」

 またも健二は首をかしげた。

 「ん、まあ、簡単に言えば、あれの最終目的がそれだ・・・」

 博士はまた「何か」に目を移す。

 「最終目的・・・?」

 「つまりだ、まあ、驚かないでほしいが、あれは」

 言葉に詰まる博士。が、

 「ゴーレム、ファルコンと合体出来るんです」

 横からリュークが言う。

 「・・・合体・・・?」

 健二は再び首をかしげる。

 「何か」が役割を持っているのは今の話から解ったが、合体とは想像していなかった。ゴーレム、ファルコンとの合体など、全く持って予想外である。

 「・・・んー・・・」

 またしても健二は首をかしげながら設計図を見た。

 そこに描かれているロボットのイラストは少なくとも「何か」とは全く別物の人型だった。

 「・・・あれがこれの一部になるという事か・・・?」

 「平たく言うとそうなります」

 あっさり答えるリューク。

 「しかし・・・なんかピンと来ないんだよなあ・・・」

 再び首をかしげる健二。

 「まあ、無理も無い、私もリューク君から話を聞くまでこの設計図が何か解らなかったからな・・・」

 「そうなんですか?」

 「ああ、博士からは設計図だけ渡されたからな」

 苦笑する博士。

 「・・・君のお父さんは、これを造ろうとしていたのか?」

 リュークに尋ねる健二。

 「ええ、お父さんのスーツのポケットから、これが出て来ましたから、これを造ろうとしていた事には間違い無いと思います」

 「しかし、君のお父さんは・・・」

 「・・・ええ・・・」

 リュークはうつむいた。

 「お父さんは事故で死んだから、これを完成させる事は出来ませんでした・・・」

 「・・・」

 健二は言葉を失った。

 (彼は、父親の死因を知らないのか・・・)

 彼は心が痛んだ。

 事故だと思っていた父親の死が、実は意図的な物だったと知ったら、彼はどう思うのか・・・。

 「しかし、リューク君・・・」

 苦しそうな表情をする健二

 「レミィさんは、君がこれを造ろうとしている事を知っているのか?」

 「・・・いや、お姉ちゃんには言ってません・・・全部僕の独断です・・・」

 うつむくリューク。

 「・・・そうか・・・」

 ため息をつく健二。

 「リューク君、あまり偉そうな事は言えないんだが・・・」

 再び健二は苦しそうな表情をする。

 「この事は、レミィさんに一度話しておいた方がいいんじゃないんだろうか?」

 「・・・健二さん・・・」

 「あまりとやかく言うべきでは無いという事は解っているんだが、兄弟に何も言わずにこそこそ物事を行うのはあまり感心できないな・・・」

 「・・・それは、解っています・・・でも・・・」

 リュークは顔をあげた。

 「今ここでお姉ちゃんにこの事を話したら、絶対に許してくれないと思います。それに、お姉ちゃんに知られたら、もうこれを造るチャンスは無いと思うんです・・・」

 「・・・」

 黙りこむ健二

 「・・・解った、この事は誰にも言わない」

 やれやれとばかりに溜息を付く健二。

 「・・・本当ですか?」

 「オレの事、信用出来ない?」

 「・・・いえ、ありがとうございます・・・」

 そう言うとリュークは軽く頭を下げた。

 「ただし、あまり物事にホイホイ首を突っ込み過ぎるんじゃないぞ?」

 「・・・ハイ・・・」

 頷くリューク。

 「・・・健二君、色々とすまんな・・・」

 横から博士が言う。

 「いえ、ご心配無く・・・」

 「・・・とりあえず、ここは人助けだと思ってもらえるか?」

 博士は健二の耳元でささやいた。

 「・・・ええ、わかってます・・・」

 健二は笑顔で頷いた。

 「・・・もうこんな時間か・・・」

 健二は壁にかけられた時計を見た。

 「ちょっと、真琴の見舞いに行かないといけないんで、そろそろ失礼します」

 「ん、そうか、気を付けてな」

 その場を立ち去ろうとする健二。すると、

 「あ、あの、健二さん・・・」

 リュークは健二を呼びとめた。

 「ん? どうかしたか」

 「いえ、その・・・」

 言葉を詰まらせるリューク。

 「あの・・・真琴さんに、お大事にと伝えてもらえますか・・・?」

 彼にとっては非常に勇気がいる一言だっただろう。えらくぎこちない口調でリュークは言った。

 「・・・ああ、ありがとうな。ちゃんと伝えておく」

 そんな彼の胸中を察したのか、健二は笑顔で言葉を返した





 「お帰り、お兄ちゃん」

 病室に入ってきた健二に声をかける真琴。

 「ただいま・・・って、なんか変な感じだな・・・」

 苦笑する健二。が、

 「・・・アンタ、ちょっと遅かったじゃない・・・」

 「いっ!?」

 突然背中から声をかけられ、驚く健二。

 振り向くと、レミィが鋭い目で睨んでいた。

 「大学に行っていたらしいけど・・・どこで道草食ってたのかしら?」

 「え・・・あ・・・別に・・・」

 レミィの強気発言に後ずさりする健二。

 「まあいいわ。でも、今度こんな事を繰り返して真琴ちゃんを泣かせたら、ただじゃおかないわよ?」

 笑いながら健二の肩に手を置くレミィ。

 「は、はい・・・」

 もう言葉を返す気も起こらない健二。

 「もう・・・お兄ちゃんったら・・・」

  情けない兄の姿を見て溜息を付く真琴。

 「真琴ちゃん、もしこの馬鹿兄貴にいじめられたら、遠慮無く言ってね、喜んで相談に乗ってあげるから」

 レミィは笑いながら真琴に言う。

 「本当ですか? 是非お願いしますぅ、ウチのお兄ちゃんったら、家事はしないし、料理もロクに出来ないし、部屋は汚いしで、ホント困っているんですう」

 口元に笑みを浮かべ、横目で健二に冷ややかな目線を送る真琴。

 「お、おい・・・真琴・・・・はあ・・・」

 兄の面目丸つぶれで、女性の恐ろしさを健二は痛感した。

 「って、こんな事言う為に来たんじゃ無かった・・・」

 すぐさま表情を戻す健二。

 「真琴、とりあえず、着替え持って来たぞ」

 手に持った紙袋を差し出す健二。

 「ありがと。お兄ちゃんも、たまには気を利かせてくれるわね」

 「たまにはは余計だ・・・」

 しかめっ面をする健二

 そんな健二を尻目に、そそくさと紙袋の中を物色する真琴。が、

 「・・・」

 たまたま取り出したシャツを見て、真琴は言葉を失った。

 「・・・なにこれ・・・」

 そのシャツの前面には英語で「Love is sister?」と書かれていた。日本語にすると、「妹(姉)を愛していますか」という所か。

 「何って、Tシャツじゃないか・・・」

 「それは解るわ、でも、なにこのデザイン、恥ずかしい・・・」

 真琴は呆れた顔でTシャツをまじまじと見た。

 「じゃあ、裸で出歩くつもりか?」

 「・・・馬鹿・・・」

 顔を赤らめてうつむく真琴。

 「アンタ、それはセクハラよ・・・」

 横目で健二を睨みつけるレミィ。

 「じょ、冗談ですよ・・・」

 その場をごまかす健二。

 「あ、それと、真琴、お前に伝言がある」

 急にわざとらしく咳払いをする健二。

 「伝言? 何?」

 首をかしげる真琴。

 「お大事に、と、リューク君からだ」

 「・・・リューク君から・・・?」

 怪訝そうな顔をする真琴。

 「何だ、不満か?」

 「え? いや、そんな事無いわ。ありがとうって言っておいてくれる?」

 慌てて表情を戻す真琴。

 (へえ、アイツが・・・)

 その光景を見て、レミィは口元に笑みを浮かべた。

 「レミィさん、どうかしましたか?」

 健二が不思議そうに尋ねる。

 「いや、何でも無いわ」





 大阪、ガルグド・メタルの研究施設。

 その中のモニター室の椅子に、Dr.ヒメヤは座っていた。

 彼は目の前のモニターに映された映像を凝視していた

 「以上がレーダーソルジャーが記録した戦闘の映像です」

 隣にいた黒服の男が言う。

 「・・・ふっ、とんだ期待外れだったな」

 ヒメヤは皮肉をたっぷり含んだ笑みをうかべた。

 バイオソルジャーの戦闘能力、「仮面ライダー」と呼ばれる謎の反乱分子、これらについて調べる為、ヒメヤは現場でレーダーソルジャーが録画した映像を見ていた。

 「期待外れとは、映像の精度か、映像の内容か、どちらでしょうか」

 「・・・強いて言うならば、映像の精度はお世辞にも誉められた物では無いが、やはり内容には裏切られたよ・・・」

 再び皮肉めいた笑みを浮かべるヒメヤ。

 「性能は劣るといえど、一応はバイオソルジャーという物の性能に期待していたが、この程度のレベルとは、とんだ茶番だったな・・・」

 「と、言いますと・・・」

 「まさかたかだか反乱分子2体の駆除の為にここまでの数を投入し、更に全て返り討ちに遭ってロクな成果を生み出せていない。話にならん」

 「しかし、Dr.ヒメヤ。倒されたのはバイオソルジャーだけでなく、メタルソルジャーも同じなのでは・・・」

 男の言う通り、倒されたのはバイオソルジャーだけでは無く、メタルソルジャーも数機が破壊されていた。

 「貴様、私の設計したメタルソルジャーがあんな低俗なバイオソルジャーに劣ると言うのか?」

 ヒメヤは男を睨み付けた。

 「いや、決してそういう意味では・・・」

 「ふっ、だが、あの「仮面ライダー」という反乱分子も、メタルソルジャーを破壊するに至った事に関しては誉めてやろう。が、この程度では終わらん・・・。スペシャルプログラムを用意してやった・・・」

 再三笑みを浮かべるヒメヤ。

 しかし、その顔は皮肉を含んだ顔ではなく、邪心が剥き出しになった邪悪そのものの顔だった。





 「社長、本当によろしいのでしょうか・・・」

 不満そうな顔でマッドに意見する秘書。

 「・・・何がかね?」

 「Dr.ヒメヤの事です。いくら有能な人間とはいえ、我が社の主力製品の一つであるメタルソルジャーの開発を得体の知れない組織から来た人間に任せて・・・」

 「不満か?」

 「はい・・・もう少し彼に対して監視の目を厳しくすべきでは無いのでしょうか・・・」

 「・・・君の意見は最もだ。しかし、心配には及ばない。いざという時のための策はちゃんと用意してある。君はそんな事は気にせず、自分の仕事に取り組んでくれ。これは業務命令だ」

 そう言うと、マッドは口元に意味深に笑みを浮かべた。





 翌日

 「zzz・・・」

 病院の椅子に座って寝息を付く健二。ちなみに椅子に背もたれは無い。

 「んん・・・ちきしょうこのキチガイめえ・・・」

 寝言を言いながら、健二は腕を大きく振り上げた。が、

 「んん・・・がっ!?」

 バランスを崩し、そのまま椅子から派手な音を立てて転げ落ちる。

 「いてて・・・なんだ、夢か・・・」

 そう言って健二は額を押さえた。

 「うにゅ・・・なにやってんの、お兄ちゃん・・・」

 目を擦りながら、ベッドから起きる真琴。

 「ああ、起きたか真琴」

 立ち上がる健二。

 「ふああ・・・じゃあモーニングコーヒーでも飲んでくるか・・・」

 「似合わない」

 すかさず突っ込む真琴。

 「お前もなんか飲むか?」

 そんな突っ込み知らんとばかりに受け流す健二。

 「お金無いくせに」

 また突っ込む真琴。

 「・・・お前、最近どんどん性格キツくなって来てないか?」

 「早くいってこいよ」

 「・・・」

 健二は聞こえないフリをして病室を出た。

 「あら、お出かけかしら?」

 病室を出てすぐに、健二はレミィと出くわした。

 「ええ、ちょっと・・・」

 「まさか、モーニングコーヒーでも飲もうとしてたの?」

 「・・・別に・・・」

 「でもまだアンタには苦いかもしれないわね」

 意味ありげな笑みを浮かべるレミィ。

 「・・・別にいいじゃないですか・・・」

 そっぽを向く健二。

 「ま、頑張りなさい。お兄ちゃん」

 「・・・」

 健二は構わないフリをして進んだ。





 同じ頃、大阪。

 街の一角にある倉庫群。

 「ここに例の物があるのか・・・」

 リムジンから降りたヒメヤは倉庫を見上げた。

 「はい。あれは中にあります」

 黒服の男が言う。

 「早速見せてもらおうか・・・」

 ヒメヤは倉庫に入ろうとした。が、

 「ちょっと待ってもらおうか・・・」

 誰かの声が聞こえたかと思うと、突然後ろから土煙が上がり、地面を削る様な荒い音が響いた。

 「・・・貴様か・・・」

 ヒメヤは振り向いた。

 そこには、アポカリプスが立っていた。

 「貴様、もう少し静かに着地出来んのか・・・」

 アポカリプスを睨みつけるヒメヤ。

 「いきなり大層なご挨拶だな。こんな手荒な呼び方をしておきながらよくそんな事が言えた物だ」

 「何・・・?」

 「私のブースターは本来高速戦や短距離の移動に使用する物だ。空を飛ぶ為の物では無い。ジャイロソルジャーの一体も用意出来ないのかね・・・」

 「・・・貴様、いい加減にしろ。機械の分際で私に指図するなど、身の程を知れ・・・」

 ヒメヤは懐から拳銃を取り出し、アポカリプスに向けた。

 「ふっ、それで私を撃った所で、跳ね返って君の頭部を貫くだけだぞ?」

 「ほざけ。いいか、我々がその気になれば貴様等をすぐにでもスクラップにする事も可能だ。そうなりたくなければ、我々の命令に従う事だ・・・」

 ヒメヤはいかにも傲慢そうな口調で言う。

 しかし、言葉を全て言い終えない内に、彼の手に握られていた拳銃が宙を舞った。

 性格には、拳銃の銃口が宙を舞った、と言うべきか。

 「・・・貴様・・・」

 アポカリプスの手には、エクスカリバーが握られていた。

 「何もそれは君達だけの特権では無い・・・」

 馬鹿にする様な笑いを浮かべるアポカリプス。

 「・・・ふん、好きなだけほざいているがいい。このポンコツめが」

 ヒメヤはアポカリプスに背を向けて倉庫に向った。

 「ポンコツは貴様の方だ。Dr.ヒメヤ・・・」

 アポカリプスはヒメヤに敵意を込めた視線を送った。





 倉庫内にあったのは、巨大なカプセルの様な形をした、電柱程の大きさの「何か」と、赤いバイクだった。

 「整備は後どれ程で完了する・・・」

 ヒメヤはバイクを整備していた整備士に尋ねた。

 「ええ、あと30分程で完了する予定です」

 片手にスパナを持ちながら、整備士は答えた。

 「これが君の言う新兵器という奴か・・・」

 倉庫に入ったアポカリプスは、「何か」を見上げた。

 「フッ・・・全く、大層なハリボテを造った物だ・・・」

 「ふん、ハリボテかどうかは、自分の目で確認する事だな・・・」

 ヒメヤはアポカリプスを再び睨み付けた。そこへ、

 「Dr.ヒメヤ、バグソルジャー及び、モトソルジャー、整備完了しました」

 整備士が報告した。

 「貴様にはあれを使ってもらう」

 そう言うとヒメヤはモトソルジャーと呼ばれたバイクを見た。

 「・・・モトソルジャー、新たなるメタルソルジャーか・・・。ならば少しは期待して良さそうだな・・・」

 笑うアポカリプス。

 「つべこべ言わずにさっさと行くのだ・・・」

 「ふっ、言われなくてもだ・・・」

 アポカリプスはすぐさまモトソルジャーに跨った。

 「では、行くぞ!!」

 アポカリプスはハンドルを握った。

 そしてモトソルジャーは土煙を上げ、倉庫から消えた。

 「至急、バグソルジャーの出撃準備に取りかかれ、輸送はジャイロソルジャーで行う」

 整備士に命令を下すヒメヤ。

 「反乱分子よ、目に物を見せてやる・・・クックックッ・・・」

 ヒメヤは残忍な笑みを浮かべた。





 一方、バイクショップ銀咲、

 「zzzzz・・・」

 博士は床に倒れ伏し、リュークは壁によりかかり、熟睡していた。が、

 「ターイムロボター!」

 突然妙な奇声が響く。

 床をロボットの様な物が走り回りながら奇声を上げていた。

 「ん・・・もう朝か・・・」

 それに釣られて目を覚ます博士。

 「こら、止まれ」

 博士が走り回るロボットの頭を叩くと、ロボットはそのまま動かなくなった。

 これは博士が数年前にフリーマーケットで100円だった玩具を改造した物だった。

 買った状態では塗装が剥げてボロボロで、電池を入れても動かなかったのだが、博士が修理した事により、とりあえず元々備わっていた機能は取り戻し、今はバイクショップ銀咲の置物兼目覚まし時計になっている。

 「ふああ・・・今何時だ・・・?」

 あくびをしながら腕時計に目を移す博士。

 「おおいリューク君、朝だぞう」

 リュークを起こそうとする博士。

 「うーん・・・もう朝ですか・・・」

 目を擦りながら起き上がるリューク。

 「ええと、今何時ですか?」

 物凄く眠たそうに尋ねるリューク。

 「何か」を完成させる為に、二人は前日の午前3時までぶっ通しで作業していた。

 とりあえず、昨日まででは胴体しか無かった「何か」だが、今は右腕が出来上がっている。

 しかし、両方とも装甲は殆ど付いておらず、ハタから見ればただの不気味なハリボテである。

 「ん・・・ちょっと待て・・・」

 博士はロボットを掴んだ。

 「・・・今は9時25分だ・・・」

 「ふああ・・・9時ですか・・・」

 あくびをするリューク。が、

 「・・・く、9時ですって!?」

 数秒の沈黙の後、慌てふためくリューク。

 「ああ、ところで、学校は大丈夫なのか?」

 目を擦りながら尋ねる博士。

 「そ、そうですよ!あーあ・・・どうしよう・・・」

 絶望的な顔をするリューク。そこへ、

 「おうい、お前等、もう9時半になるぞ、早く起きろ」

 ドアを開けて時間を知らせる銀咲。

 「わ、わかってますよお・・・」

 大慌てで階段を上がるリューク。

 「飯はどうする」

 「いや、急いでるんで、いいです!」

 乱暴に制服の上着を掴むリューク。

 「じゃあ、行って来ます!!」

 大急ぎで走り去って行くリューク。

 「お前も案外ヒドい奴だな」

 「なんの事だ?」

 「起こしてやれば良かったに。大遅刻になるまでほったらかしというのはちとヒドイんじゃないのか?」

 「爆睡している所を、無理に起こすのは野暮だろ」

 「・・・お前って奴は・・・」

 銀咲の反応に、博士は頭を掻いた。





 「全く・・・なんてこった・・・」

 悲観的な顔で走るリューク。

 どんなに頑張って走っても、この様子だと1時限目は到底間に合わないだろう。

 「あーもう、何も考えるなリューク!」

 自分に言い聞かせながらリュークは走った。が、

 「・・・何だろう、あれ・・・」

 ふと空を見上げると、妙な光景が目に入った。

 ヘリ、というには小型だが、そんな感じの物体が2つ、長方形のカプセルの様な物を吊るしながら飛行しているのだ。

 「何かのヘリかな・・・」

 首をかしげるリューク。

 その時、突然ヘリの様な物が、吊るしていたカプセルの様な物を落とした。

 「な、何だ?」

 立ち止まり、その光景を呆然と眺めるリューク。

 しかし、次の瞬間、そのカプセルは二つに割れた。

 「・・・もしかして、あれは・・・」

 その光景を見たリュークは胸騒ぎを覚えた。





 同じ時、数メートル離れた、とある公園。

 「ええ、解ってますから、そこを何とか・・・いや、ホント、もう少し時間を・・・あっ・・・」

 いかにも冴えないサラリーマンという顔の男が、呆然と電波の途絶えた携帯を見ていた。

 「ちっ、頭でっかちの中年め・・・」

 男は携帯をポケットにしまった。

 明日まで10件契約を取って来いと言われ、必死に走り回ったが6件が限界であり、彼は上司にもう少し待ってくれるよう頼んだのだが、散々罵倒されまくった挙句に電話を切られた。

 「はあ、もっと契約が楽に取れる方法って無いのかな・・・」

 途方にくれた男は空を見上げた。が、

 「・・・ん?」

 彼は思わず目を疑った。

 ヘリに手足が付いた様な物が、巨大なカプセルを吊るして迫ってきているのだ。

 「な、なんだこりゃ・・・?」

 何か解らず呆然とその光景を見る男。

 次の瞬間、カプセルが落とされた。

 そして、そのカプセルが真っ二つに割れ、中から何かが姿を現した。

 「・・・」

 男は完全に言葉を失った。

 地上に落ちたそれは、電柱位の大きさに、虫の様な8本の足に、巨大なカマの様な形をした腕を持った、虫の様なロボットだった。

 「な、なんだこりゃ・・・何かのお祭りか? ハハハ・・・」

 完全に気が動転している。

 「・・・」

 そしてロボットはそのまま、男に背を向けて歩き出した。

 「ハ、ハハハハハ・・・・化け物だーーーー!!」

 男は物凄いスピードでその場から逃亡した。





 「何だろう、この胸騒ぎは・・・」

 リュークはカプセルが落ちた場所に向かって走っていた。

 別に野次馬根性で走っている訳では無い。本当にカプセルを見て胸騒ぎがしたから走っているのだ。

 「あのヘリ、もしかして・・・」

 リュークが胸騒ぎを覚えたのはカプセルだけでは無く、それを運んでいたヘリの様な物だった。

 あの機体は以前3機がかりで襲撃して来た事があった。

 その時は健二の活躍で撃退出来たが、それから1週間経ったか経たないかの内に再びあの機体は現れた。


 3日程前には真琴が化け物によって怪我を負ったばかりだ。

 事件が起こるスピードが不気味な位に早い。

 もしかすると、また何か起こるのでは無いか、そんな気がしたのだ。

 「どうか、取り越し苦労でありますように・・・」

 そう思いながら、彼は真相を知ろうと走っている。が、

 「うわああぁぁっ!!」

 突然誰かの絶叫が響いた。

 「な、何だ!?」

 再びその場で立ち止まるリューク。

 「今の絶叫、まさか・・・」

 リュークは必死に頭の中を整理しようとしていた。が、

 突然、背筋を凍らせる様な、金属質の音が響いた。

 間違い無い.

 リュークは確信した。確実に、周辺に「何か」がいる。

 そして、徐々に迫ってくる、金属質の鈍い音。

 「くっ」

 リュークは音が聞こえた方向に振り向いた。

 「・・・な・・・!?」

 彼は言葉を失った。

 そこにいた「何か」は、彼が想像していた物よりも巨大で、且つ虫の様な独特のフォルムを持っていた。

 「ギギギギギ・・・」

 鈍い機械音を発する「何か」

 「こいつが・・・」

 リュークは拳を強く握り締めたが、その手は震えていた。

 これが、ヒメヤの放った新たなる刺客、バグソルジャーだった。





 「な、何だありゃ!?」

 「化け物か!?」

 近隣の人々は、バグソルジャーの姿を見て驚いた。

 「何かの化け物か・・・!?」

 一人の老人がバグソルジャーを凝視した。

 「ギギギギギ・・・」

 老人に気付いたのか、バグソルジャーは家を覗きこんだ。

 「くっ、何物だ・・・」

 バグソルジャーの姿に圧倒されながらも、老人は視線を反らそうとしない。そこへ、

 「おじいちゃん、外が何だか騒がしいよ」

 突然ドアを開けて、老人の孫の少年が入ってきた。が、

 「・・・浩太、こっちに来ちゃ駄目だ・・・」

 老人は視線を反らさないまま、少年を制止した。

 「? おじいちゃん、窓の外に何かあるよ・・・」

 その制止を聞かずに少年は老人へ歩み寄る。

 「ギギギギギ・・・」

 そしてバグソルジャーは、右の鎌を大きく振り上げた。

 「ねえ、おじいちゃ」

 「来ちゃ駄目だ! 浩太!」

 少年は老人に話しかけようとした。

 しかし、その声は直後に訪れた轟音にかき消された。

 そしてそのまま、彼の言葉は二度と老人へと届く事は無かった。





 「・・・ひどい・・・」

 その光景を目の当たりにしたリュークは言葉を失った。

 すぐ側の家に老人がいるのを見たリュークは、「逃げろ」と言おうとした。しかし、その直後にバグソルジャーの鎌が老人ごと家をえぐった。

 「こんな簡単に、アイツは人を殺すのか・・・!?」

 リュークの腕は震えていた。

 目の前のバグソルジャーに対する恐怖では無く、この上ない怒りの感情による物だ。

 「う・・・うああぁぁっ!!」

 そのままリュークは闇雲に突っ込んだ。

 「ギギギギギ・・・」

 バグソルジャーは突っ込んでくるリュークを見下した。

 「ギシャァァッ!!」

 そして彼に先程と同じ様に右の鎌を振り下ろす。

 「くっ、ファルコン!!」

 リュークは歯を食いしばり、叫んだ。





 「・・・ギギ?」

 バグソルジャーの一撃は地面を大きくえぐり、確実にリュークを仕留めたと思われた。

 しかし、えぐられたその場には、一片の肉片も転がっていなかった。

 「ふう、危なかった・・・」

 見ると、リュークは宙に浮いていた。

 そして、彼の足もとの空間から、βファルコンが姿を現した。

 バイクショップ銀咲から出る時、彼が密かに忍ばせておいたのだ。

 「ギギギ・・・」

 それを見て驚くバグソルジャー。

 「ファルコン、パイルバンカー射出だ!」

 リュークが指示を出す。

 そして、ファルコンの右腕がバグソルジャー目掛けて射出された。

 「ギギギ?」

 再び驚くバグソルジャー。

 射出された右腕は、バグソルジャーの首元に引っかかった。

 「よし! そのまま右に旋回だ!」

 リュークが指示を出し、ファルコンは右に高速で旋回した。

 「ギギギ・・・」

 バグソルジャーは追おうとするが、ファルコンの動きは素早く、捉える事が出来ない。

 「どうだ、化け物!」

 ファルコンがバグソルジャーの周りを3回回った時、バグソルジャーはファルコンの右腕のワイヤーに両腕を縛られていた。

 「ギギギ・・・!?」

 そのワイヤーから逃れようとするバグソルジャー。しかし、ワイヤーは見た目以上の強度を持っており、簡単に千切れなかった。

 「見ろ! 化け物が動けなくなっているぞ!!」

 「よ、よし! 逃げろ!!」

 動けないバグソルジャーを見て、周りの人は大急ぎでその場から逃げた。

 「今がチャンスだ! ファルコン、あの家へ向かってくれ!」

 そういうとリュークは、先程のバグソルジャーの攻撃でえぐられて全壊になった家を指差した。







 「お、おじいちゃん・・・?」

 その場に力なく座り込んだ少年は、目の前を呆然と眺めた。

 本当に突然だった。

 目の前の祖父に話しかけようとしていたのに、突然の轟音と土煙によって、彼は一瞬目を覆った。

 しかし、再び目を開けて見ると、目の前の光景は大きく変わっていた。

 部屋の半分と、祖父の姿が無くなっている。

 そして、その代わりに虫の様な顔が自分を睨んでいる。

 彼は何がどうなったのか、自分でも全く理解出来なかった。

 「お、おじいちゃん、どこにいるの・・・?」

 少年は立ち上がろうとしたが、力が入らない。

 顔に涙を滲ませ、必死に辺りを見回したが、祖父の姿はどこにも無い。

 そして、さっきまで祖父が立っていたであろう場所には、絵の具の様な赤い鮮血が飛び散っている。

 「ど、どこなの、おじいちゃん・・・?」

 少年は完全にパニックを起こしており、辺りを必死に見回していた。そこへ、

 「君、大丈夫か!?」

 ファルコンから降りたリュークは、少年の元へ駆け寄った。

 「しっかりするんだ!おい!」

 リュークは少年を揺さぶった。

 しかし、少年は震えており、リュークの言葉も耳に入っていなかった。

 「くっ、とにかくここから離れないと・・・」

 リュークはバグソルジャーを見た。

 いくらワイヤーが丈夫だからと言っても、耐えられる時間には限界がある。千切れるまで持って残りだろう数分

 「ファルコン、急いでこの場から脱出するんだ!」

 リュークは少年をおぶり、ファルコンの上に乗った。が、

 「ギギャァァス!!」

 バグソルジャーが唸り声を上げる。

 その直後、バグソルジャーは自らを縛っていたワイヤーを引き千切った。

 「くっ、ファルコン、脱出だ!」

 リュークが叫ぶのと同時に、バグソルジャーが鎌を振り上げた。

 次の瞬間、再び鎌は家を大きくえぐった。

 そして、家は音を立てて崩れて行く。

 「ファルコン、一端地上に降りるんだ!」

 再び指示を出すリューク。が、

 「ギギャァ!!」

 再び唸り声を上げるバグソルジャー。

 そして、背中のハッチが開いた。

 「何をするつもりだ?」

 その様子を見たリュークは首をかしげた。

 が、直後に開いたハッチからミサイルが発射された。

 「な、何だ!?」

 驚くリューク。

 「くっ、ファルコン、旋回!」

 接近するミサイルを回避しようとするファルコン。が、

 「!? しまった!!」

 二発のミサイルの内一つが完全に回避する事が出来ず、ファルコンの左腕をかすった。

 その反動で、ファルコンは大きく姿勢を崩した。

 「くっ! ファルコン!!」

 リュークの叫びも空しく、そのままファルコンは地面に墜落した。

 「いてててて・・・」

 そのまま地面に放り出される、リュークと少年。

 「君、大丈夫か!?」

 少年の元へ駆け寄るリューク。

 「だ・・・誰・・・?」

 少年は尚も震えていた。

 「心配しなくてもいい。僕は君の敵じゃない」

 少年の肩を押さえるリューク。が、

 「ギギギギギ・・・」

 再びリュークに迫るバグソルジャー。

 「くっ、なんて事だ・・・」

 焦るリューク。

 「ギギャア!!」

 散々邪魔をされた復讐でもするかの如く、バグソルジャーは右の鎌を振り上げた。が、

 「伏せろ!!」

 突然誰かの怒鳴り声が響いたかと思うと、誰かが突然リュークを覆い、彼は数メートル先まで押し出された。

 「・・・え?」

 呆然とするリューク。

 「どうやら間に合った様だな・・・」

 そしてその場には健二が立っていた。

 「健二さん?」

 「よう! けがは無いか?」

 何事も無かったかの様に挨拶する健二。

 「は、はい・・・、でも、どうして・・・」

 再び首をかしげるリューク。

 「なあに、何か外が騒がしいから、まさかと思って来てみたら、今度はこんなデカ物のおでましと来たもんだ」

 健二はバグソルジャーをまじまじと眺めた。

 「で、そのお子さんはどうしたんだ?」

 視線をリュークのすぐそばにいる少年に移す健二。

 どうやら相当疲れたらしく、気を失っている。

 「ええ、実は・・・」

 リュークは経緯を説明した。

 「ふむ・・・成る程な・・・」

 話を聞き終えた健二は納得した顔で腕を組んだ。

 「とりあえずリューク君、君はちょっと下がっていてくれ」

 「え? は、はい・・・」

 「じゃ、頼んだ」

 そう言うと健二は振り向いてバグソルジャーを見る。

 「ギギギギギ・・・」

 再三邪魔をされたバグソルジャーが健二に迫る。

 「さてと・・・」

 健二はバッグから機械を取り出した。

 「良い子を泣かせる悪者は、お兄さんが相手をしてやろうか・・・」

 そして健二は機械を装着した。

 「行くぞ・・・変身!!」





 瞬時にゲル状のライダースーツが健二を覆い、ライダーコブラへと変化した。

 「ギギャア!!」

 コブラ目掛けて鎌を振り下ろすバグソルジャー。

 「残念!」

 攻撃をかわしたコブラは、ブラストバイパーの側へと転がった。

 そしてコンバットソードを取り外す。

 「行くぜ!」

 そのまま地面に突き刺さった鎌の上を走る健二。

 「ギギギ!?」

 目の前に出現したコブラを前に驚くバグソルジャー

 「でええぇい!!」

 そのまま斬りかかるコブラ。が、

 「うわっ!?」

 突然コブラが大きく姿勢を崩した。

 突然何か、おそらく銃弾による攻撃を受けたのだ。

 「うああぁっ!」

 そのままバグソルジャーからコブラは振り落とされた。

 「健二さん!」

 それを見たリュークが叫ぶ

 「くっ、この攻撃は・・・」

 コブラは姿勢を立てなおそうとした。が、

 「なっ!?」

 コブラは驚いた。

 真上から、バイクのタイヤの様な物が落ちて来たのだ。

 「くっ!」

 真横に転がって攻撃をかわすコブラ。

 「・・・お前は・・・」

 姿勢を立て直したコブラは驚いた。

 「フフフフフ・・・久しぶりだな」

 そこにいたのは、赤いバイクに跨った銀色のロボット、アポカリプスだった。

 「会いたかったぞ、仮面ライダー・・・」

 「へっ、オレは会いたく無かったぜ」

 舌打ちするコブラ。

 「で、わざわざバイクに乗ってまでオレを倒しに来たのか?」

 「フッ、出来れば今すぐにでもそうしたいが、私には別の任務が与えられているのでな。生憎貴様の相手をしている暇は無いのだ」

 「別の任務だと?」

 「そうだ。もう一人の反乱分子を片付ける事だ」

 「・・・もう一人の反乱分子・・・あいつか・・・」

 コブラは顔を歪ませた。

 「貴様の相手はその反乱分子の首を取ってからしてやる。もっとも・・・」

 言い終えるとバグソルジャーは健二にマシンガンの銃口を向けた。

 「それまで繋がっていればの話だがな!!」

 次の瞬間、マシンガンが火を吹いた。

 「くっ!」

 健二は顔を手で覆った。

 「せいぜいそれまで必死に足掻くがいい!!フハハハハ!!」

 アポカリプスとバイクは、健二の頭の上を飛び越えた。

 「くっ、あの野郎・・・」

 コブラは悔しそうな顔をする。

 次々と訪れる強敵、この危機をどう脱出するのか・・・?


次回予告

 巨大な敵を前に、成す術無き健二とリューク。そして祐樹に襲い来るアポカリプスの攻撃。そんな中、ファルコンとゴーレムそして、デカルト博士の設計図によってもたらされた何かが、真の姿を現す。

 次回 仮面ライダーコブラ 第20話 復讐の女神 後編

 魂の叫びが、聞こえるか?


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