帰ってきた仮面ライダー鬼神
諸設定集ver.3


《非所属》

伊万里京二

身長:191cm 体重:78kg
BWH:(男のものを知っても面白くないでしょう)
生年月日:1978年 4月10日 牡羊座
血液型:O型(RH+)
好きなもの:紅茶 甘いもの テレビゲーム 瞬タン
嫌いなもの:苦いもの 煙草の灰の臭い 独善的な人間
特技:48種類ある
所属:城北大学

 本作の主人公。城北大学超考古学研究室に籍を置く考古学教授。超考古学の講師でもある。
 同じ超考古学者の桐生春樹とは趣向の違いにより激しく言い争って以来、お互いに唯一の好敵手といった関係だが、桐生春樹が技術者=エンジニアタイプであるのに対し、彼は遺跡などの発掘調査を現場で直接行う発掘者=ディガータイプであるといえる。尚、二年ほど前は人類の起源を研究するとある研究機関に在籍していたらしい。
 大学教授という一見堅苦しい肩書きとは裏腹に軟派な女好きとして知られ、学生時代から年下年上問わず多くの女性との浮名を流してきた。ただし、根は自称する通り誠実であるらしく、一時期に一人の女性としか交際していない。ただし、それでも頻繁に本気ではないナンパを繰り返すため、大抵女性のほうから別れ話を持ち出されるらしい。極度の説明嫌いで、恋人との間の誤解から大学での講義まで、必要とされる説明は極度に抽象化、或いは簡略されたものであるため、誤解を受けやすいが、本人は余り気にしていない。どうやら本人は「相互理解に言葉を使う」、というものを「ナンセンス」と思っている節があり、往々にして「フィーリング」という言葉を持ち出す。
 また、知り合った女性にニックネームを勝手に付ける癖があり、瞬と知り合ったときも彼女を「瞬タン」と呼ぼうとしたが却下された。基本的に年上や姉御的性格の女性には「〜姐さん」「〜姉」と付けることが多い。(ルミ姐さん(瑠魅)、リリーの姐さん(黒百合)、スミ姉など)
 生真面目な相手をからかうのが好きであり愉快犯的な悪人気質があるが、その本質は目的の為に何かを犠牲にする人間を強く憎む正義感を持ち、そう言った彼が嫌いな相手に対しては徹底的に嫌がらせを行う。
 ロストテクノロジーから転用した技術で幾つも特許を取っており、そのパテントによって実はかなりの資産を蓄えている。パテントの管理を行っているのは主に海外企業だが、国内にもスマート・ブレインの関連会社など管理を行っている企業が在る。その取得技術の大半が新素材の開発技術や量産技術など。
 第二話現在、怒らせたら怖い彼女の存在からか、女たらしの癖は鳴りを潜めているが、精神的にも肉体的にも異変が起こりつつあるのを気づいている。
 第三話現在、その行方を完全に眩ませている。
 レトロゲームファンで、お気に入りはスーパー○ァミコンとバー○ードバ○ラーU。特にマ○オカートがお気に入り。また革のブーツが好きらしく、彼のマンションには大型の靴箱が存在する。

 イメージBGM:異次元大決戦(宇宙刑事シャリバン劇中曲)或いは、伊万里京二アクション(仮面ライダー鬼神)
 愛称 瞬:「京二さん」アベル:「京二さん」「伊万里京二さん」元宗:「伊万里」マリア:「有田だか波佐見だか」


キョウジラウザー 初期AP3500
スート:無し。ただしマークは“竜の頭骨”

 京二が数年前に在籍していたある秘密研究所の技術を盗用して改良を加えたバーコード読み込みによって遊ぶゲーム機。カードの体裁を保っているなら、バーコードがなくても読み込むことが出来る。本来、空中への立体投影機能のみ追加されていたが、鏡面世界内で更なる改良を加えたことで、戦闘用に転用可能になった。鏡面世界の破壊の余波により使用不能に。

キョウジラウザーカードリスト
カテゴリーA チェンジドラゴン クローズダウンの音声で変身できるが、バックルが無いので使用不能。とある戦隊のレッドではない。
カテゴリー2 フェアリーテレフォン 考え事で煮詰まったとき、妖精さんがそっとアドバイスをくれる。
カテゴリー3 トレインワーム 何も考えずに唯、芋虫のように食い進む。駅弁とか。
カテゴリー4 トイフレズベルク 従兄弟の子供に好かれたいときに大盤振る舞い。嫌われていても掌返し。
カテゴリー5 ライセンスオーガ アクセルを踏み込む要領で、鬼の様に容赦なく踏み踏みする。
カテゴリー6 ゴールドグリフォン エレメント系。飛ぶ鳥を落す程の札束が現れる。頬を叩くも撒き散らすも自由自在。信仰心の高い奴には効かない。
カテゴリー7 ポイントゲンブ これまで溜めたポイントがダメージ(財布への)を減らしてくれる。溜まるのは亀の様に遅い。
カテゴリー8 ライブラリーヴァンパイア 敵の弱点を検索する。暇さえあれば貪欲に知識を吸収する。
カテゴリー9 ヘルスユニコーン これさえあれば、傷病時にも安心して治療に専念できる。看護婦さんに甘えすぎると瞬の頭に角が生える。
カテゴリー10レンタルマタンゴ 相手の武器・技を一時的に拝借する。一時的は、根が張るまででも一時的。
カテゴリーJ ユニゾンフランケン ラウザーがチャージされる。カテQ使用後、ラウズすると(ブラック)Jフォームになる。継ぎ接ぎだけに。
カテゴリーQ ジャンクションキメラ ラウザーがチャージされる。J、Kとの融合の仲立ちをする。
カテゴリーK レボリューションヒドラ ラウザーがチャージされる。(クリスタル)Kフォームになる。世紀末覇者なだけに。俺の鼓動熱くなる。
 コンボを決めると京二の眼鏡レンズ部に組み込まれたポジトロニックコンピューター「MEGANEKO」が高速演算を始め、きらりと発光する。

48の技

 伊万里京二が身に付けた四十八種類の必殺技。その都度、「48の○○技」と○の部分に入る名称が変わる。恐らく伊万里京二自身もそれについては全てを把握していないと思われる。最も多く使われるのが「48のセクハラ技」で、気に入った女の子に可愛い反応をさせる際に行使される。セクハラ系の技は、一度発動すると高天アベル(ネクロドラグーン)か二宮瑠魅が使う「ゴリラ殺し」でしか中断させることが出来ないが、技を発動させる前に必ず「48のセクハラ技の一つ」と宣言する為、その隙を狙って発動を封じることが出来る。




久々津恵美(くぐつ えみ)


身長:165cm 体重:45kg
BWH:78 58 79
生年月日:1982年 6月29日 蟹座
血液型:B型
特技:人形造り 人形繰り
所属:無所属(元落天宗)

 元落天宗中堅妖人。「人形使い」の久々津。女郎蜘蛛の妖人。
 落天宗を構成する一族、陽食の民の中でも代々人形神楽を取り仕切ってきた家柄に生まれた為、人形の操作・製作技術に優れる。生家は本来上流階級であったが、没落。その後、木亘理に拾われ彼の側近として働いていたが、捨て駒にされた上に没落の原因が木亘理の謀略によるものと聞かされ一時、本当に死のうとさえ思ったようだ。だが京二と瞬の説得によって生きる気力を取り戻し、以後は京二の奨めも在り落天宗を離れ「アミーゴギャラクシー」に身を寄せる。命を救われた事から二人に深い恩義を感じており、彼等の為ならあらゆる犠牲を払う覚悟をしている。また現在京二の行動を理解している数少ない人物でもある。淡々とした飾り気のない喋り方をするため性格は冷静なものを想像させるが、実際はひどく寂しがり屋であるらしく、部屋には孤独感を紛らわせるための人形やヌイグルミが無数に飾られている。また非常に義理堅く、同時に深く根に持つタイプでもあり、要するにしつこいタイプである。京二に対しては恩義以上の感情を持っている様だが・・・
 【妖人としての能力】実力は“中の上”から“上の下”の間程度。水系の戦呪術を得意とする他、糸で人間や人間の死体を操る「尸繰弦」等の、今は廃れてしまった戦呪術以外の呪術を駆使する。蜘蛛としての性質は、空中に巣を張る一般的な蜘蛛やタランチュラなどの毒蜘蛛・・・というよりは水蜘蛛に近い性質を持っているようだ。彼女が繰る蜘蛛糸は鬼神の目にさえ捉えられぬほど隠密性が高いが、切断などには余り適した性質は持たない。


《高野山》

本韻元宗(ほんいん げんしゅう)

身長:189cm 体重:88kg
生年月日:1980年 11月11日 蠍座
血液型:A型
特技:ベース
所属:高野山 退魔衆連会

 仮面ライダーアスラ。修羅退魔法師。25歳。スキンヘッドにパンクロック系の革ジャン。
 正義感の強い実直な男。曲がったことが嫌いで、思い込みが激しいが意外とノリのいい三枚目の面も併せ持つ。正義のために自分を犠牲に出来る。
 瞬とは、同じ退魔士として旧知の仲であり、落天宗東京侵攻以前は頻繁に共同戦線を張っていたらしい。戦士として自分を殺すことが出来る瞬の冷徹さを尊敬すると同時に、異性としての愛情も感じていた。強面の容貌とは裏腹にかなりの照れ屋で、以前から瞬にアプローチをかけていたものの、照れ隠しに冗談半分のような口調で言っていたため、本気にされなかったようだ。
 第二話現在、ヘタレ街道を驀進中。

 イメージBGM:はるかなる愛にかけて(仮面ライダー(新)主題歌)
 愛称 瞬:「元宗さん」京二:「ハゲ」「ゲン」


仮面ライダーアスラ

 高野山に本拠を置く日本の全退魔士を統べる退魔衆連会の切り札。
 真言密教によって伝えられる秘術によって阿修羅の如き力得て、民を救い悪鬼を打ち砕く仏法の戦士。正確には「修羅退魔法師」。その力の根源は、全身に彫られた「阿修羅転化経」と呼ばれる経文の刺青にある。この阿修羅転化経は、高野山の最高機密として伝えられて来た呪いの秘儀により生成された強い霊力を有する墨、「天冥気青」よって彫られており、この二つの相互作用が生み出す極めて強力な神霊力が体細胞レヴェルから身体構造に干渉する事で身体の強化変身を促すのだ。しかし、天冥気青は本来、人体に対して極めて危険な劇薬であり、同時に経を施す際には凄まじい激痛を伴う為、人知を超えた修練に耐えた人間の中でも更にごく僅かしかその力を得ることは出来ない。
 また、アスラの力を得たものには腹部・チャクラの中枢部に「霊獣・咬」と呼ばれる人工生物が埋め込まれる。これは阿修羅転化経と天冥気青の霊力によって活動する生物で、強力な神霊力の安定を行う他、外部に分体を実体化させることでアスラの使い魔としての役割も果たす。霊獣・咬はメタモルフォーゼによってアスラの武器の変化や、バイクと合体してその機能を強化する。
 変身におけるプロセスは、両掌を胸の前で合わせた後、幾つかの印を結ぶことで、全身の経文がその効力を発揮し、全身の肉体構造を変化させる。多くの仮面ライダーと呼ばれる戦士同様、彼の身体も強力な生態装甲に覆われ、また強化された筋組織は人間では到底及びもつかない強力な力と瞬発力を発揮する。
 最大の特徴として、頭部の左右にもそれぞれ顔があり、ほぼ360度に渡る立体視野を持つ。また、手持ちの武器は無いものの、背中に二対の腕・阿修羅神掌を持ち、前後左右上下全方位からの攻撃に対応出来る他、呪術的エネルギーを弾き返すリフレクション効果も持ち合わせる。全六本の腕から繰り出す攻撃・防御は超高速・正確無比であり、接近戦に持ち込めばほぼ無敵である。反面、固定装備として武器や攻撃術を持たない為、遠距離戦では不利である。

 戦闘スタイル:制空権に入った敵を阿修羅神掌で迎撃する、カウンターを主体とした戦法を採る。スピード・技・パワーのバランスが取れており、投擲攻撃を無力化しながら敵陣に侵攻できるため、あらゆる種類、あらゆる距離の敵に無難に対応できる。しかし、一方で特化した能力を持たない為、カウンターが効かない敵と相対すると決め手に欠き、不利となることが多い。
 バイクとの連携:バイクの戦闘行動にアスラ自身のエネルギーを大量に要する。そのため、アスラのコンディションによって呼び出されない事もしばしば有る。しかし、その連携攻撃は多彩で、アスラに乏しかった遠距離に対する攻撃力も付加する。余り仲が良いとは言えない。


新フォーム

仮面ライダーアスラ魁(かめんらいだーあすらさきがけ)
 アスラが様々な要因で、その姿を二段変身させた所謂、フォームチェンジスタイル。アスラ自身の体に変化は見られないが、阿修羅神掌が大きく変化しており、第二手(上部神掌)は大きな翼に、第三手(下部神掌)は長い尾羽に変形している。阿修羅神掌の力を完全にスピードに特化させており、防御能力やリフレクション効果は低下しているものの、その飛行速度は音速を超えており、ヒットアンドアウェイにより圧倒的な手数で勝負することが出来る高速形態。当然、空力だけで飛翔しているわけではなく、自らの霊力を物理的な作用・・・オーラジェットに変えて尾羽から放射して飛んでいるため、充分な気力さえあれば単独で大気圏を突破し宇宙空間での活動も可能になる。尚、霊衣神官との戦いで見られた圧倒的な戦闘力は、“一つの太陽”の影響によるものと思われる。


仮面ライダーアスラ殿(かめんらいだーあすらしんがり)

 アスラのもう一つのフォームチェンジスタイル。阿修羅神掌がほぼ完全にその原型を失い、無数のパーツに分解して右腕に装着し、巨大なガントレットの形状を取っている。神掌を一つに纏めたことで柔軟な対応力は低下したが、四本の神掌のパワーを相乗させることで、腕力と右腕単体による防御能力を高めた重攻撃形態。その一撃は百鬼戦将に匹敵すると思われる。


 これら新フォームの最大の特徴は、「魁」から「殿」へのまたは逆のフォームチェンジがほぼ瞬時に行われることにある。これによりアスラは「魁」で急速接近したあと、その加速をつけたまま「殿」の強力なパワーで一撃を叩き込み、更に高速で離脱することが可能になっている。ただし、両方のフォーム共にアスラ自身の防御能力自体はノーマル時に比べて低下しているといえる。そして、ノーマルフォーム(中庸)のアスラには更なるパワーアップが・・・?!


必殺技


修羅烈風脚
 六本の腕を超高速旋回させることで、ドリル状に回転しながら繰り出す必殺キック。空気を掘削しながら進むため、周囲にも真空の刃で激しい破壊が発生する。

修羅烈風完殺脚
 阿修羅神掌でストームファングを掴み、ストームファングのジェットブースターを作動させることで、通常の烈風脚より高速で安定した回転を行いキックする。バイクから撃ち出される形になるため、クラッシャーストームとは対となる技である。

修羅旋風金剛拳
 阿修羅神掌で頭上に抱えた敵を高速で回転させて上空に投げ放ち(きりもみシュート)、落下してきたところにアッパーカットを繰り出す。

修羅疾風無間斬
 超高速で敵の周囲を旋回しながら切り裂く攻撃。


形意拳・観世音
 アスラが操る特殊な格闘術。その名の通り観音菩薩の姿をモティーフにしているが、別段観音の力を借りているわけではない。アスラの阿修羅神掌があって始めて使用可能になる。
・千手千眼の型
 高速迎撃を行う型。全方位からの攻撃に対し素早く腕を繰り出して打ち落とす。
・如意輪の型
 腕のスイングを利用して空中で自在に回転を行う型。遠距離攻撃を得意とする相手に対し空中から接近する際、使用する。
・馬頭の型
 高速で突きの連打を繰り出す型。回転運動を利用した高速攻撃は敵に反撃の機会を与えない。
・竜頭の型
 全身をスイングさせアッパー・ストレート・打ち下ろしを同時に行う型。三方向からの打撃が相手の急所を確実に捉える。
・魚覧の型
 魚が水中を泳ぐように密集した敵陣を腕の回転や受け流しを使い擦り抜けていく技。 

法術 (密教系法術)
 密教系退魔士に伝わる超常の能力を操る術。己の精神力を糧に仏法の奇跡を起こし、魔を祓う為の力を生み出す。アスラ独特の術ではなく、密教系退魔士そのものに伝わる術であるが、アスラのものは強力な霊力によって増幅され、通常の数倍の力を発揮する。癒しの神=イエス・キリストの権能を代行するカトリック系法術が主に治癒や保護の力を発揮するのに対し、こちらは主に明王・仁王・四天王・天部など軍神を力の根源としているため、より攻撃的な術が多いようだ。
・堅甲利兵(けんこうりへい)闘気法
 闘気を高め全身に漲らせる事で、自らの身体能力を一時的に高める術。「我が身は昂ぶる神将の威。堅甲利兵」
・跼天蹐地(きょくてんせきち) 改心法
 清浄な霊波動を照射し、心神喪失者や洗脳されている者を正気に戻す術。自らも落ち着いていなければ効果が薄い。「慈悲の手によって正道へ帰れ。跼天蹐地」
・山紫水明(さんしすいめい) 破幻法
 「場」そのものの修復力を高めることで、幻惑や特殊な力場を無効化する。「仏法の威力がまやかしを打ち破る。山紫水明」
・臍下丹田(せいかたんでん) 精力法
 全身の霊的経路(チャクラ)を開き、生命エネルギーを高めることで体力や傷を回復する。「衆生を救う慈悲の御手が我が力となる。臍下丹田」
・暴虎馮河(ぼうこひょうが) 自決法
 精神力と生命エネルギーを融合させ体内で膨大なエネルギーを生み出す。僅かな時間、凄まじい力を発揮出来るようになるが、やがて体内で膨張したエネルギーは大爆発を起こす。禁断の術。「仏法が修羅道を救世の光に変える。暴虎馮河」
・悶絶?地(もんぜつびゃくち)激痛法
 対象に激しい痛みを与えることでその動きを封じる戒めの術。戒めには四段階が有り、第一段階は全身に激しい痛みが走る程度、第二段階は運動に比例した痛み、第三段階では呼吸が困難になる痛み、そして第四段階になると全感覚が痛覚に変わり動くことすら出来なくなる。「痛みは汝を戒める仏罰の鎖也。悶絶?地」
・悪因悪果(あくいんあっか)反転法
 術を使用者に送り返す一種のアンティマジックシェル。正し、多くのアンティマジックとは異なり、戦闘用の攻撃術より儀式系の呪い術を主な効果対象とした呪い返しとしての特性が強い。「運命は輪廻、即ち邪法の牙は折れて帰る。悪因悪果」
・活殺自在(かっさつじざい)封縛法
 精神力を稲妻の鎖に代えて敵に放ち、対象を束縛する術。対象の位置さえわかれば例え間に壁があっても効果を発揮する。鎖の長さと量は術者の技量によって上下する。「悪鬼を縛る不動の索条。活殺自在」
・気炎万丈(きえんばんじょう)軍神法
 戦いの霊波動を放射することで自軍の戦意を鼓舞、闘気を高めさせ身体能力を向上させる術。繰り返し使用する事で能力の上乗せが可能だが、過剰に使用すると狂戦士と化す恐れがある。「救いは勝利の上にあり、集い意気を燃やせ。気炎万丈」
・空即是色(くうそくぜしき)破魔法
 霊力の放射により対象を直接攻撃する術。物理的な手段ではダメージを与え辛い強固な装甲・バリアを持つ相手にもダメージを与える防御無視系の攻撃で非常に威力が高い反面、術者への負担も大きい。「明王が我が魂を剣に変える。空即是色」
・色即是空(しきそくぜくう)制魔法
 物理的な攻撃で実体の無い敵を攻撃可能にする術。一種のエンチャンテットウェポン。やはり術者への負担が大きく、効果時間も短い。「悪意を調伏する我が拳は明王の威。色即是空」


共星霊獣・咬

 アスラの腹部に埋め込まれ、その力を制御する役割を持たされた人工生命体。「霊獣・コウ」とも呼ばれる。その働きは鬼神の御鬼宝輪に良く似ているが、御鬼宝輪とは異なり自らの意思を持ってアスラをサポートする能力を持つ。本体そのものは常にアスラの丹田に潜んで霊力の循環を制御しているが、必要に応じて、白い体毛を持った猫科の生物に似た分身を外部に実体化することが出来る。この分身体は通常子猫サイズだが、状況に応じて最大全長5メートル前後まで巨大化することも可能。その場合、鋭い爪や牙で敵を攻撃する。しかし、大型化に比例して霊力の消耗が激しくなる為、怪人との戦闘をサポートするのに必要なサイズを求める場合、バイクなどの器物に憑依合体し消耗を抑える場合が多い。器物への憑依合体能力を持つため、過去の類例を持ち出せば、「バトルホッパー」よりも「ゴウラム」に近しい存在だといえる。また、刀や錫杖などの武器に変形することも可能。
 尚、アスラ自身が激しく消耗していると分身体を発生させることが出来ない。
 その形状から便宜上「猫科の生物に似た」と表記しているが、実際には物体への憑依や術者の霊力を糧とする性質から判る様に、密教系の法術士が好んで使役する霊獣「飯綱(管ギツネ)」を生み出す技術を応用して造り出されている。猫に近い形状を持つのは、攻撃力や機動力の向上を行う過程で虎や豹等の霊を組み込んでいったからだと思われる。
 本来、アスラのサポートを行う下部的な存在だが、本韻元宗に共生する個体は皮肉っぽく気紛れな性格をしているようだ。

ストームファング
 本韻元宗が個人的に所有するゼファーにコウが憑依合体したアスラ専用の戦闘用バイク。当初、名前は漢字表記で嵐牙(ラ○ガ)とする予定だったらしいのだが青い色をした巨大ロボットの名前と被ってしまった為、急遽英訳したものに変更されたという逸話がある。バイクとしては非常に高い柔軟性を持ち、海上や海中だけでなく、短い距離ならば飛行も可能。戦闘能力も高く、特に格闘戦になると無類の強さを発揮する。体当たりは言うに及ばず、カウルはコウの頭部になっているため口を開いて敵を噛み付くことが可能。また前後のホイールも巨大なチェーンソーの鉤爪に変形する。尾も強力なロッドとしての働きを持ち、周囲の敵を薙ぎ倒す。しかし本体となるバイクが市販品であるため、加速性能や最高速度などバイクそのものとしての性能はそれほど(他のライダーバイクと比べてだが)高くはない。

スペック→地上走行速度:450km/h
     水上航行速度:380km/h
     水中航行速度:210km/h
     空中飛行速度:800km/h
出力→ガソリンエンジン+霊力・・・4500馬力 

【バイクによる必殺技】
 スラッシュホイール(円斬臨):ホイールをチェーンソーに変形させ、敵を轢き潰す攻撃。ブレード部分はホイール部分の構成素材がアスラの霊力とコウの憑依合体能力により変成したもので魔術的な働きを持った物質と非物質の中間素材で構成されており、物理的・魔術的何れに対して高い耐性を持つものにも大きなダメージを与えることが出来る。
 ブレイカーバイト(咬撃覇):体当たりと同時にカウルが敵に噛み付き、引き千切る攻撃。
 ホイップテイル(強舞火):しなやか且つ強い剛性を持つ尾で周囲の敵を薙ぎ払う攻撃。主に、バイクチェイスの際に敵のライダーを打ち倒す為に使用する。
 ハウリングプレッシャー(震霆崩):所謂、咆哮。1000ホーンに達する凄まじい音を収束し発射する。


《陰陽寮》

陰陽寮式符術
 陰陽寮制式採用術。古代シャーマニズム・巫術・鬼道・道術・占星術・宿曜道・呪禁道・法術・修験道・西洋魔術・錬金術・気功など様々なオカルト技術を編纂・研究することで生み出された特殊な呪術形態。戦闘陰陽師による使用を主眼に置いて開発された術でもあり、そのため詠唱・霊力充填時間の短縮や霊力コストの削減など使用者に対する負担を極力減らすような形でくみ上げられている。また、異なる技術体系を補完しあうことで、これまで潜在していた技術的な不合理性を明確化し、それを省く事により洗練・効率化を図っている。これにより修得に必要となる労力・時間は他の術体系に比べて格段に削減することが出来た。しかし、オールマイティかつ扱い易い術であると同時に、没個性で威力も他の術系統に比べて総じて低目になっている。基本的に集団戦法に用いられる。

・術一覧
投射術 飛蝗弾・・・霊符を弾丸のように打ち出す
結界術 老亀甲・・・霊符で結界を張る
疾走術 麒麟脚・・・走力を強化する。
束縛術 応龍鞭・・・霊力の鎖を作り、敵を縛る。
飛翔術 鳳凰翼・・・飛行する。
治癒術 歳星血・・・傷の回復を行う。威力は低い。
闘争術 太白気・・・気力を高め、戦意を高める。
知覚術 ?惑影・・・敵の能力や組成を見極める。瞬はこれが得意。
武装術 辰星風・・・風を剣や弓などの武器に変える。
破幻術 鎮星光・・・敵の幻を破るが、法術ほどの威力はない。
式鬼術 木霊・・・式神を打つ。
遁甲術 流星剣・・・敵の行動を予測する。
転生術 天輪・・・秘奥義。輪廻転生を強制的に行う。膨大なエネルギーが必要。鬼神がヴィーゼルを転生させたのはこの術による。



固有流儀(秘伝)
 渡部家や役家、賀茂家、安倍家など古くから陰陽道に携わる家系が各々独自に開発し研鑽してきた陰陽術の総称。総じて陰陽寮式符術より優れた性能を持っているが、その修得には長い年月の努力を要する。また、一子相伝であるため正当後継者以外は使用できないケースが殆どで、特化した性能や独特の性質を持つものも多いことから、集団戦法には向かないものも少なくない。また、マリアの忍術や京子のアーティファクトなども便宜上、この括りとなる。


トップ5

 陰陽寮の戦闘陰陽師の中でトップの戦闘能力を持つ五人の女戦士。便宜上の呼称であり、正式なものではない。


神野江瞬


身長:176cm 体重:62kg
BWH:91 61 84(筋肉の分も含む)
生年月日:1981年 1月21日 水瓶座
血液型:AB型(RH+)
好きなもの:怪獣映画 特撮番組 ロボットアニメ(最近のもの) 少女コミック 京二さん 
嫌いなもの:セクハラ
特技:解説 スルー
所属:宮内庁内非公開機関陰陽寮(特務派遣執行員)

 本作の主人公。宮内庁陰陽寮特務派遣執行員=鬼神。
 かつては任務至上主義の冷静沈着な女性だったが、伊万里京二と出会ってからは、彼の考え方に強い影響を受け、誰かを守る為ならば命令や任務を無視してでも戦うようになった。周囲の目からは「甘くなった」「優しくなった」等と言われているが、彼女の本質的な部分・・・「自分に与えられた役割を果たす」という部分は変わっていないようだ。最も、これに関しては彼女自身が自覚しているかどうかは定かではない。現在の彼女の至上目的は「京二と共に人間を守ること」。人間とは彼女にとって、改造人間も指し、特に「誰かを愛し、その愛の為に戦うもの」は全て彼女にとって守るべきものである。
 以前に比べセクハラ攻撃に対する防御力は少々上がったようだ。現在、遅咲きの春を満喫してノロケ気味だが漠然とした不安も感じている。
 第二話終了時点で燃え盛る亀裂の中に姿を消した。第三話においては主人公ながら一段落さえ姿を現さなかった。
 趣味は怪獣映画や特撮番組・リアル系のロボットアニメの観賞。

 イメージBGM:Forever(真・仮面ライダー序章主題歌)
 愛称 京二:「瞬」「瞬たn」アベル:「瞬ちゃん」マリア:「神野江先輩」京子:「瞬の字」「瞬」:華凛「神野江先輩」奈津:「神野江さん」「神野江執行員」

※裏設定
 バダン帝国が最後期に進めていた第四世代型改造人間開発計画の一つ、「EXCEED計画(プラン)」によって生み出された試験体の生き残り。このEXCEED計画は、これまで一般人の中から優れた資質を持った人間を探し出し改造用素体としていたバダンにおける第三世代までの改造人間(第一世代:強化兵士・第二世代:UFOサイボーグ・第三世代:パーフェクトサイボーグ)とは異なり、人工子宮で成育された胎児に時空魔方陣のエネルギーを照射する事で、遺伝子的、脳機能的、或いは超精神的な変異を人為的に発生させ、生まれながらに優れた資質と改造処置に対する高い順応性を持つ改造用素体の安定生産を試みるプランであった。しかし、試験体が数体完成した時点で既にバダンは10人ライダーによってほぼ壊滅状態にあり、計画は日の目を見ないまま事実上破棄され、完成した素体は計画に携わった者たち数名の手に分けられ秘匿された。
 彼女もまた他の素体と同様にEXCEED計画の研究員であり、計画主任でもあったフクロウロイド=神野江惣一郎に引き取られたが、他の素体と大きく異なる点が一つあった。それは神野江惣一郎が彼女の遺伝子提供者、即ち実の父に当るというところである(もっとも、卵子のほうは実験用に採取・保管されていた冷凍卵子を使用しており、母親の詳細なデータは不明である点は他の素体と同様である)。実の父である惣一郎は、他の研究員が素体を実験用素材として扱ったのに対し、彼女に娘である事を求め、そのように育てた。だが、それは当然組織としては特例中の特例といえる処置であり、もし彼女に惣一郎の正体を知られた場合、即座に処分を行うか、或いは改造と洗脳を施すことを条件とされた。そしてそれは、数年後に現実のものとなる。
 暗闇大使以下中枢メンバーの大部分を失ったバダン帝国であったが、後にショッカーの系譜に連なるブラックジハードが現れた事からも判る様に大首領(当時はバダン総統と呼称)が造り上げたネットワークは生き残っており世界各地の残存勢力は再起を目論み雌伏のときを過ごしていた。
 彼女に惣一郎が正体を目撃されたのは、そう言った残存勢力の一つと定期的に連絡を取っていた時であったようだ。既に強い愛情を彼女に対して持っていた惣一郎は、彼女が怪人に生まれ変わるくらいならば自身の娘のまま死んだほうが良いと考え殺害を決意。しかし、直後に出現した仮面ライダーV3の攻撃を受けて惣一郎=フクロウロイドは死亡。彼女はV3=風見志郎に保護される。この際、V3が現れたのは偶然ではない。当時、十人ライダーはバダン残党の追跡を行っており、彼の自宅も感知されつつあったようだ。それを知っていた惣一郎は、最後に残った良心から彼女を死なせるくらいならば、と殺害に及ぶ直前、ライダーに向けて信号を発信、自らの下へ向かわせた。歪んではいたが、父としての愛情は確かに在った様である。
 その後、風見志郎に保護された彼女は約半年間、彼と共に放浪生活を送る。初期こそ、塞ぎこみ無口だった彼女もやがて風見をもう一人の父として認識するようになる。風見もまた、怪人であったとはいえ、家族を奪ってしまったという(奇しくも風見自身が体験した悲劇と同様のことである)自責の念から、根気強く彼女に対して接していった。その過程で彼女は風見より、彼の持つ日本一と言われる超一流の技術の数々を特訓により叩き込まれていった(尚、歌に関しては風見が余り得意でなかった為、彼女もその点については上達しなかった様だ)。
 半年後、風見はある事情により日本を離れざるを得なかった為、彼女は風見の旧知の関係を通じて政府の保護養育施設に預けられる。其処での彼女の生活に特筆すべき点はそう多くないが、彼女の霊的資質の高さは既にオカルト系各機関に知られる所であった様だ。中学校以降は政府の運営する特別教育機関に進む。尚、この教育機関は保護養育施設との兼ね合いもあり入学時期に幅が設けてあり、彼女のように小等部卒業と同時に入学するものもいれば、高校半ばの歳で入学するものもいる。また彼女が卒業するまでは男女共学ではなかったため、早い時期に入学したものほど異性との交流が少なくなり、彼女の様に異性への免疫が薄いものが出易くなる危険性が多かった。その為、彼女が卒業した二年後、共学制に移行している。この頃既に、陰陽寮は彼女の中に鬼神としての高い資質を見出しており、候補に選出していたらしい。
 彼女は自らに求められた事に十二分に答えようとする気質を持っており、元来からの才能に加えて努力を怠らない為、あらゆる分野で優れた成績を示し、また頼り甲斐もあるため後輩に好かれていたらしく、マリアとはその頃からの関係である。反面、年長者には余り好かれていなかったようだ。
 部活は格闘技をメインに様々な部を掛け持ちしていたようだ。ざっとあげれば、空手・柔道・合気道・レスリング・剣道・弓道などである。日本一のコーチに一通りの格闘術を仕込まれた彼女はどの部でも相当の活躍をしたようだ。また、文科系だと既に陰陽寮からオファーが来ていたことからオカルト愛好会や神話研究会などの怪しげなものへも何度か参加していたらしい。だが、意外にも最も熱心だったのは模型部であったようだ。模型製作は彼女自身の数少ない趣味であり、製作題材は主に平成以降のガンダムシリーズとゴジラなどの怪獣映画。ジオラマを用意した大掛かりなものを何点か製作しホビージャパンなどの有名な雑誌の企画に投稿し賞を取ったこともあるらしい。この趣味は現在でも続いており、隊員寮の一室はプラモデルの陳列室となっている。彼女個人のお気に入りは「MGウィングガンダムゼロカスタム」と「MGパーフェクトガンダム」。ウィングゼロに至っては改造したものも含め、既に五体は製作しており、未開封のものも三箱ほどあるという。曰く「カトキさんのリファインは綺麗で素敵です」。
 その後、18歳で陰陽寮に入隊し戦闘陰陽師として実戦経験をつんだ後、2001年末に行われた鬼神選抜試験で半世紀以上振りの適合者に選ばれ、その半年後、鬼神となる。


仮面ライダー鬼神(かめんらいだーきしん)

 複数存在した鬼神の中でも神野江瞬が変身した姿を指してこう呼ぶ。命名者は城南大学付属病院に務める女医・二宮瑠美。与えられた任務や義務感からではなく、自らの思いを果たす為に戦うことを決意したとき、神野江瞬は二宮瑠美によって与えられた仮面ライダーの称号を掲げて戦うことを決意した。また、神野江瞬曰く、彼女と伊万里京二がお互いを支えあい受け止めあうことで、初めて彼女は「仮面ライダー鬼神」となるらしい。尚、彼女の戦闘形態が仮面ライダーに酷似していたのは、彼女が幼い頃、命の危機を「赤い仮面のライダー」に助けられたことに起因しており、深層心理に力のイメージが仮面ライダーの姿として定着しているためである。変身のプロセスは、左右に水平に伸ばした両腕を体の中心に向かって時計回りに旋回させつつ「転化変身」と叫ぶことで腹部に御鬼宝輪が出現し、内部に組み込まれた太陰大極盤が高速回転しながら赤く輝く粒子を放ち、その粒子が瞬の体に収束することでその姿を鬼神のものに変化させる。

>新技
 夜猟襲を放った後に起こる急激な消耗を防ぐため、夜猟襲に変わる必殺技として編み出した十二符術を応用した技。黄泉孵り作戦後、京二が何処かから手に入れてきた「仮面ライダー用強化特訓要綱」と言うカリキュラムの中で「スカイプラン‐乙」が用いられた。

天津剣・超螺旋(スーパーサンダーボルト):天津剣のバージョンアップ技。放射される超高温・超高圧のプラズマに螺旋回転を加える事で運動エネルギーと磁気エネルギーによる破壊力を加えたもの。一番最初に覚えた技で、扱いやすい。

天津弓・星雲光(コズモフラッシュ):天津弓のバージョンアップ技。阿吽雷雲の白井・藤堂コンビの使用した連携攻撃を参考にした必殺技。発射した電撃の矢を乱反射させて四方八方からの攻撃を行う。反射に用いるものは戦況に応じて幾つかの選択肢の中から選ばれ、霧を使う場合・周囲に展開しておいた鏡宵明の札を使う場合、電気を帯びた式神を使う場合などがある。余り使う機会がない。

焔飛燕・吼朱雀(ジェットフェニックス):焔飛燕のバージョンアップ技。焔飛燕で生み出した火炎誘導弾を全身に纏い、火炎誘導弾の推進力と火力を利用して強力な体当たりを繰り出す技。要するに科学○法火○鳥。

焔花風・炎条閃(ベクトルパンチ):焔花風のバージョンアップ技。術によって生じる爆発の運動エネルギーと熱エネルギーのベクトルを拳に集中・収束させることで強力なパンチを繰り出す。

大蛇崩・巨龍咆(ハウリングキャノン):大蛇崩のバージョンアップ技。特訓により、これまで拳からしか発動できなかった同術を全身どの位置からでも発動できるようになり、更に効果範囲を操作できるようになったことで修得した必殺技。上空からのキックによって対照を大地に叩きつけた後、効果範囲を極度に絞って大蛇崩を発動させることで強烈な振動エネルギーを敵対内に発生させ崩壊に至らしめる。


各モードの解説
>夜猟襲形態「赤鬼神」
 特殊戦闘技法「夜猟襲」の発動時の形態。霊力の充填・増幅媒介となった髪が血の様な赤に染まり、静電気を帯びた様に広がる。また、両目の発光が平常時より増え、全身に赤い湯気の様なオーラを纏うようになる。この形態は基本的に敵怪人に対する留めの一撃、つまり必殺技を放つ為のもので、必殺技を放つまでの数秒から十数秒間の間、身体能力が一時的に上昇する。また、放射される赤いオーラは攻撃に主に使用される部位に収束し破壊力を高める。尚、この赤いオーラ=超自然的なエネルギーを破壊力の向上に利用するのは仮面ライダーヴァリアントの「レパラシオンキック」と類似しているが、レパラシオンキックが敵対内に魔力を撃ち込み内部破壊を誘引するのに対し、夜猟襲による各必殺技は収束した破壊霊力により外部から高速劣化・破壊を齎すという違いがある(レパラシオンキックが北斗真拳、夜猟襲が南斗聖拳と考えて頂けば判り易いだろうか)。

>秘宝形態「青鬼神」
 伊万里京二が発見した竜王ゆかりの指輪の機能を一時的に取り込んだ状態。御鬼宝輪に青いラインが入った以外は特に大きな外見的変化は無い。ただし、強力な復元能力が発動しており、肉体の損傷を気遣う必要が無い為、身体能力を常に全開近くまで引き出す事が可能になる。だが、夜猟襲を発動すると元の状態に戻ってしまう。また、鬼神の生命の重大な危機を感知したときのみ発動するため、任意にこの状態になることは出来ない。

>陰陽極形態「赤雷鬼神」
 鬼神十二符術の最後の一つ、陰陽極を発動した形態。髪の毛が赤い稲妻に変わり、全身の生態装甲が赤熱した鋼の様に赤く発光する。能力的には夜猟襲形態のバージョンアップ版のようなもので、効果時間・能力上昇値共に夜猟襲を上回るが、消費も段違いであり容易に変身することは出来ない。また、三十秒を超えてこの形態を維持し続けようとすると、強制的に変身解除が行われる。

>完全武装形態「フルアーマー鬼神」
 強化案として考えられていたが、結局使用されることが無かった形態。アークチェイサー用に開発されたアームドモジュールに改良を加え鬼神自身に装備出来る様にした上で、更に陰陽寮秘蔵の対妖魔滅殺兵器「百貫」と「生剥」を持った、正に完全武装の形態。もとより高かった遠距離攻撃能力は「花」の火器兵器群により更に向上。近距離の敵にも二つの滅殺兵器で対応。不安の合った防御力は「雪」のバリアフィールドで補完。更に「月」の推進力が重武装化による機動性の低下を防ぐという恐るべきものだった。来るべき落天宗本拠地への攻撃の際、単独突撃・単独殲滅・単独制圧を行うことを目的に開発が進められていたが、装着の際の変形用プログラムのバグが発見され(後に神野江瞬の要望により伊万里京二と高天アベルが組んだものと判明)富士山での決戦に間に合わず、結果、使用されることはなかった。

>サバイブ形態「鬼神サバイブ」
 鏡面世界における最終決戦において三枚のサバイブカードでパワーアップした形態。髪が翼の様な形状に変化し、金色に輝き、また金色の粒子を放出する。全身の生態装甲は赤を主色としたメタリックな虹色に変化する。この形態に変化すると「モ○ラの歌」や「月○繭」或いは「BLA○K HIST○RY」等と言った歌や曲が何処からとも無く聞こえてくるような気がするが、恐らくそれは幻聴だと思われる。この形態での戦闘データが殆ど無いため各能力値の上昇量は不明だが、過去のサバイブ化の例から考えれば三枚も同時に使用している為、かなり高い・・・恐らくは陰陽極形態をこえているものと思われる。また、通常の鬼神の時には使用できなかった複数の術の同時発動・合成も可能となり、それによる最終必殺技「エターナルフェニックス」は鏡面世界においてあらゆる攻撃を無効化するはずの「コンファインベント」を打ち破り、更に合体技「ヴィーゼルシンドローム」さえ破ってヴィーゼルを撃破、彼を新たなる人間の命に転生させた。輪廻転生さえ操り、正に神に近い能力を発揮するが、サバイブカードが持ち主の下に既に戻っている(伊万里京二が着服したとの噂も有り)為、二度とこの形態になることは無いと思われる。

>全符術同時発動形態「ジャンボ鬼神」
 緊急時のみに使用される形態。約100メートル前後に巨大化し、全身が焔のような赤に染まりディティールが崩れかかったような姿をしている。これは十二ある鬼神の符術全てを同時に発動させ、十二の術により特殊な霊力回路を形成することで、空間上に放出投影した鬼神の莫大な力を制御し操る巨大なエネルギーフィールドである。要するに制御可能なハイパー化と考えていただくとわかりやすい。巨大な鬼神・・・という点では切人舞に近い。

 そして・・・


新氏マリア(あらし まりあ)


 陰陽寮内陰陽連所属の陰陽師。イギリス人の母を持つハーフ。癖の強い短い金髪と青い瞳。そこそこ
 87年ごろに滅ぼされたある忍者一族の生き残り。明るく人懐っこい性格をした少女だが、少々好戦的なところがあり、時々、少女らしからぬ危険な台詞を口にして周囲の肝を冷やす。陰陽術以外に先祖から受け継いだ忍術を操る。瞬を姉の様に慕っており、彼女を独占してしまった京二には余り良い印象を抱いていない。
 五歳まで一族の生き残りの女性に育てられ忍術を教え込まれたが、彼女の死後は政府の保護養育施設に引き取られた。その出生と能力から、忍風館からの強いスカウトを受けたものの、陰陽師としての高い資質を持つことが判り、また彼女自身が強く希望した為、陰陽寮へ配属されることになった。
 第二話現在、裏切った役華凛に重傷を負わされるも奈津の治療によって回復。掃討作戦についている。

 イメージBGM:SI・NO・BI’88(世界忍者戦ジライヤ・エンディングテーマ)
 愛称は瞬:「マリアさん」、京子:「マリ坊」、華凛:「新氏さん」奈津:「マリア」「同志新氏」「新氏隊員」

・変身忍者木枯し(へんしんにんじゃ こがらし)
 マリアが変身したキタキツネの化身たる変身忍者。彼女の出身である忍者の一族は1987年、当時活発化していたある忍者組織によって滅ぼされたが、未だ赤子であった彼女は一族の平和への願いと受け継いできた秘術を守るため、脳内に特殊な針を埋め込まれ幼くして化身忍者へと生まれ変わった。刀を鞘に収める音と脳内の針を共振させ、その作用によって細胞変化を起こし変身する。キタキツネの能力を持つため、素早い動きと寒さに対する高い耐性を持つ。
 しかし、改造が不完全なものだったため、その基本スペックは仮面ライダーに比べるとやや劣る部分がある。主な攻撃手段は二振りの小太刀から繰り出される二刀流剣術と、周囲の植物や空気を利用した陰陽術や忍術。

 イメージBGM:嵐よ叫べ(変身忍者嵐・主題歌)

・武器
 疾風/白銀(ハヤカゼ/シロガネ):マリアが受け継いだ先祖伝来の忍者刀。彼女が化身忍者に変身するのにも使用される。
 万能スリング:革に似た質感を持つ特殊合成繊維で造られた投擲具。非変身時の長距離攻撃用として造られているが、状況に応じて拘束・絞殺にも使える。
 手裏剣:数種類の手裏剣を持っているが、多いのはクナイ型。呪術的加工が施されており、咒符を張るのに使用する。
 木の葉:何の変哲も無い葉っぱ。呪術の媒体に使用する。 

・合成忍術
 幼い頃、彼女が教え込まれた忍術に陰陽術を組み合わせた彼女のオリジナル術。通常の忍術よりも高い効果と、陰陽術を上回る発動速度を有する。破壊能力は高くないが撹乱戦法に適した戦闘補助効果の高い術が多い。
 木遁・葉隠れ:霊力の帯びた木の葉を打ち出し敵の周囲を舞わせる術。この術によって放たれる木の葉は、敵の目を晦ますだけでなく霊的知覚や電子センサーも撹乱可能な多目的チャフである。
木遁・影分身:木の葉に自らの影を投影して自身の位置を特定し辛くする術。分身に攻撃能力は無いが、同時に多数の分身を発生させることが可能。
木遁・木の葉分身:大量の木の葉を自身の形に形成し、自らの姿を投影して戦わせる式神術の一種。大量発生させることは出来ない。
木遁・木の葉手裏剣:霊力を帯びさせた木の葉を手裏剣の様に放つ術。鉄板程度なら容易に切り裂く威力を持つ。
木遁・木の葉乱舞:自身の周囲に木の葉を舞わせ、遁走する所謂木遁の術。
木遁・乱れ影:影分身・木の葉分身を同時に使い、敵の四方八方から一斉連続攻撃を繰り出す木枯しの必殺技。
 火遁・狐火:無数の火の玉を発生させる術。実際の狐火と異なり、熱量を持ち相手を焼くことも可能。
火遁・火の輪:無数の木の葉を敵の周囲で高速回転させ、それに着火して火炎旋風を発生させる術。
 

ジャイロチェイサー(SB−G5−V)
 スマート・ブレイン社が開発したG5用戦闘バイクの競合機。基本設計はRTサービスが採用しているジャイロアタッカー(SB−RT−V)と共通しており生産ラインを共用できるため、コストパフォーマンスに優れた車体となった。また、ジャイロアタッカー同様、高い不整地走破性を持っており優れたサスペンションからG5用戦闘バイクの競合機の中でもアクロバット性は最高のものであった。しかし、都市防衛を主軸とする警察のG5に相応しいコンセプトではなく、その他の能力も平均的なものであったため敗れ去った。だが、山間部などでの活動も多い陰陽寮においてその性能が認められ、現在相当数が発注されている。現在、先行開発された三台は陰陽寮に納入され、その内一台は新氏マリアが、一台は役華凛が使用し、最後の一台は破損したときの部品用に保管されている。(現在、役華凛の離反に伴い一台余っている)
 左アクセル部分を引き抜くと小型の光線銃「アクセレイガン」として使用可能。
スペック→地上走行速度:350km/h
出力→340PS

→チェイサーシリーズ競合機一覧
 HOMDA・・・ソードチェイサー 万能。所謂、マジンガー、というより出来杉タイプ。選ばれて当然といえば当然。出来レースだ。
 SUDUKI・・・アークチェイサー 汎用。つまりガンダム・・・否スト○イクガンダムというべきか。
 KAWAZAKI・・・エクスチェイサー 高速。兎に角、速い。最高速度が時速6百kmをマークしたが、誰も乗りこなせなかった。
 YAMABA・・・ゼータチェイサー 安定性が高い名機だったが・・・一回り小さなソードチェイサーといったところか。
 四菱・・・ブラストチェイサー 硬くて頑丈・・・という謳い文句だったが、トライアル時にタイヤが外れるというアクシデントが。
 トヨダ・・・グランチェイサー マニュピレータを装備し、ライダーの補助機能に優れる。評価は高かったが、如何せんコスト高。時代が速すぎたらしい。
 スマート・ブレイン・・・ジャイロチェイサー 始めからSB社は本気ではなかったことを伺わせる・・・
 ・・・など(嘘)。


相模京子(さがみ けいこ)


 陰陽寮内陰陽連所属の陰陽師。灰色がかった髪と瞳。長身で瞬より少し高い。痩せ過ぎ。
 ぼさぼさの髪と気だるそうな表情をしているが、研究者としても有能な陰陽師。瞬より一期早く隊員となった、トップ5人のなかでは最年長の女性。
古代兵器の扱いに長けた「アーティファクト使い」。放浪癖があり、ふらりとどこかに言ってしまうマリア以上の問題児。古代器物の研究者として京二に憧れを抱いていたらしいが、現実のナンパ好きなセクハラプロフェッサー振りを見て幻滅してしまったらしい。
 その正体は、ギャラクシー計画によって開発された「オーラパワー」を持つアンドロイド。光戦隊マスクマンに配備されたギャラクシーロボと同様のオーラ発生装置を搭載し、その実験機として開発されたが、ギャラクシー計画そのものが頓挫したため、以降は陰陽寮に引き取られていた。
 第二話最終局面で帰還し、危機にあったマリアを救助した。第三話で大破する。

 イメージBGM:朝焼けのララバイ(特捜ロボ ジャンパーソン・エンディング)
 愛称は瞬:「京子先輩」「京子ねえさん」、マリア:「相模先輩」「けーこ先輩」、華凛:「相模先輩」、奈津:「同志相模」「相模先輩」「相模隊員」


・ロボット陰陽師K−C0(ケイ−シーゼロ、或いはケイコ)
 オーラパワーシステムを搭載した量産型アンドロイドの先行試作タイプ。そのメインシステムは警視庁に配備されたロボット刑事Kを参考に造られており、ロールアウトは80年と古いが、後の機動刑事ジバンや特警ウィンスペクターに配備されたバイクル・ウォルターと同等以上の感情や情緒を持っている。当初よりオーラパワー発生装置の搭載が予定されており、システムの兼ね合いと実験機としての位置づけから、システム全体に「自己学習による成長」と「時間経過による成長」の二種のアップデート機能が持たされている。また、その成長に合わせた外見変化も可能なように予め複数サイズのフレームが開発されており、擬似的ではあるが人間と同様に「歳をとる」ことが可能。このユニットシステムは、量産化も主眼に入れた汎用デザインシステムではあったが、ギャラクシーロボやMX−A1の暴走から、自立型ロボットの存在が問題視され、最終的に計画は見送られ、結局彼女一体分のみの生産となった。胸にあるハートマークは彼女があるロボット学校の生徒だったことの名残らしい。K−C0、0点!

 駆動の基本システムは外見の滑らかさとは裏腹に、古賀・光明寺系列の小型高性能モーターと電磁反発を利用したオーソドックスな純機械的システム。全身に、古代技術で作られた超力兵器や呪術兵器を内蔵している。

 主動力源は反重力エンジン。これは、宇宙外来技術によって精製された特種結晶合金ガルタイチウム製の円盤を高速回転させることで発生する反重力場を利用したシステムで、動力以外にも質量制御に応用した駆動速度の加速や浮遊移動にも転用される。補助機関はオーラパワーシステム。これは、人間など魂を持つもの全てが持つ霊的なエナジーを発生させる装置で、彼女の人工知能そのものでもある。構造的には生化学的に人間の脳を模倣した形で合成されたバイオコンピューターと、洋の東西を問わず複雑に組み合わされた呪術的回路からなっており、反重力エンジンからの動力をオーラパワー(霊力)に転換する。

 イメージBGM:ロボット刑事(ロボット刑事主題歌)

・内臓武器
ヴォルティック・エンド:両腕から電磁波を放射しそれを敵の体内で交差させる事でプラズマを発生させ、敵を内部から破壊する必殺武器。
ストレイジ・ブラスター:両目に内蔵されたストレイジクリスタルに霊力をチャージし、圧縮収束してビーム状にして放射する武器。
ダマスカスソード:右太腿に内蔵された剣。木目調の特殊な鋼で出来ており、非常に優れた切れ味を持つ。
破壊銃:霊力を凝縮し高エネルギーの塊に変換して連続射出する火器。胸部に内蔵されており、胸部装甲を開いて使用する。


スカイセイル:K−C0の飛行用補助機器。リフティングボディ状の三角翼にロケットエンジンというシンプルな構造だが、K−C0の主動力源である反重力エンジンの機能を利用することにより、マッハ15の超々音速で飛行する。また、単独で大気圏を突破することも可能で、推進剤が底を尽きても「セイル」の名前どおり太陽風を受けて進行することが可能。宇宙空間に本拠を置く敵組織に奇襲をかけるためのものらしい。翼の内側にマシンガンを内蔵している。

グランセイル:K−C0の火力補助機器。その概要は無数の火器が搭載された巨大なウェポンベイを反重力エンジンの重力低減機能を利用して人間サイズでも運用可能にした・・・というシンプルかつ強引なもの。非常に巨大な為、例え問題なく動くことが出来ても被弾面積が極めて拡大してしまっている。



渡部奈津(わたべ なつ)


 陰陽寮内陰陽連所属陰陽師。詳細はヴァリアントのキャラクター紹介を参照。陰陽寮戦闘陰陽師トップ5の一人。とある事件をきっかけに、「異端の吸血鬼」「ヴァチカンの聖騎士」とその仲間達との親交を深め、現在桐生春樹博士と共に、「エニグマ」を初めとする外来敵性組織との戦闘・情報収集の特別任務に従事中。陰陽寮と聖ゲオルギウス教会との橋渡し役を務めている。

 イメージBGM:輝 〜吉野〜(仮面ライダー響鬼オープニング曲)
 愛称は、瞬:「奈津さん」マリア:「なっちゃん」「なっち」、京子:「Bナツ(ちびの奈津の略らしい)」華凛:「渡部さん」


神崎紅葉(かんざき くれは)

 陰陽寮局長。先代の鬼神。今尚、元気にバットを振り回す達者な姿は五十代前半だが、実際には80を越えた老女。
 現在の日本にも未だ陰陽寮の力は必要であると信じており、組織全体の存続の為には非情の判断も辞さない冷淡さを持つ。また一見、皮肉屋でシニカルな印象を受けるが、実際には部下思いの優しい女性である。だが、「全てを救える訳ではない」「多くを生かす為に必要ならば少ない犠牲を払うことも已むを得ない」という理念(これは鬼神になったもの全て、或いは陰陽寮の陰陽師全体に共通する理念のようだ)の下に判断を下すため、時として残酷な決断を下すこともある。最近は、陰陽寮を取り巻く環境に大きな変化が訪れそのことが彼女を悩ませる頭痛の種となっている。
 先代の鬼神であり、太平洋戦争中に就任していた。当時は天才陰陽師、或いは歴代で最強に最も近い鬼神と呼ばれ(最強の鬼神と言われるのは室町時代に着任した“鬼神王”と呼ばれた男の鬼神)、夜猟襲を始めとした独自の技を幾つも編み出し、七人いた祭司の四人までを葬り、一人を再起不能に、そして地脈守の夏川の右腕を奪うなどして落天宗に恐怖を与えた(尚、05年一月の時点で当時から残っていた祭司は三木咲と夏川の二名。無事だった一人は88年老衰で死去)。しかし、太平洋戦争末期、海軍の秘密兵器開発計画「超人機計画」を巡る作戦において恋人を自らの手にかけた(押し寄せる敵勢力諸共に洞窟を崩落させた)ことが心を深く傷を残し、その後、落天宗もその勢力を大幅に減衰させたこともあり、鬼神の力を封印し、一線を退いた。正し、鬼神の力を封印したと言っても、鬼神への変身能力を封印しただけであり、鬼神の力そのものは失っておらず、限定的な力ならば利用できる。
 瞬が義父譲りのアクロバティックな空中戦法とチョップなどのスピードを活かした一撃必殺型の攻撃スタイルをとるのに対し、彼女は主にパワーを重視した大型の武器による近接格闘をメインにした攻撃スタイルをとることが多い。

 イメージBGM:Long Long ago,20th Century(仮面ライダーBlack)

鬼神王
 室町時代中期〜後期に就任。当時、三名いた鬼神の一人。珍しい男の鬼神。歴代の鬼神の中で比肩するものが居ないと言われるほど高い戦闘能力を持っていたことからこの様に呼ばれるようになった。事実、その戦果は凄まじく無数の呪術結社を潰滅させた。しかし、その余りにも大きい力は致命的な奢りを生む結果となり、最終的に力を暴走させ取り込まれてしまった。結果、陰陽寮・落天宗双方に甚大な被害を与え、潰滅寸前まで追い込んだ。しかし、三名のうち一人が命を賭したことで封印された。

陰陽寮
 宮内庁に属する特務非公開機関。歴史学的には朝廷付の最先端学術研究機関だが、それは飽く迄も表向きの顔であり、その実態は日本におけるオカルト技術の管理と悪用の防止を目的とした防衛機関である。
 局長を頂点に、組織を統括する司令本部、戦闘を統括する作戦部、諜報を行う諜報部、研究や史料編纂を行う技術部がある。
>作戦部 実戦部隊である「陰陽連」、局長直属で作戦部長と同等の権限を持つ「執行員(鬼神)」、大型機動部隊「戦隊」が含まれる。
>諜報部 内定調査を進める「隠密班」、強行偵察を行う「工作班」、暗殺を行う「制裁班」がある。マリアも所属していたことがある。
>技術部 オカルト技術を編纂・研究する「研究班」と、特殊な物品を封印する「管理班」がある。


《魔帝国》


竜魔霊帝
 魔帝国ノア元首。その正体は不明だが、天変地異に匹敵する強大な魔力と数万の軍団を屠る脅威の戦闘力を有するといわれ、戦乱にあった魔の国をその圧倒的な力とカリスマ性で統一・平定した。瞬と同じ顔をしている。

超能力
ネク・ニスネテ:皇帝が空に剣を翳すと、空から稲妻の剣が降り注いだ。
ウユク・ニスネテ:皇帝が敵に剣の切っ先を向けると、閃光をまとう弓兵が現れ雷光で敵を滅ぼした。
オムグ・ンニグ:皇帝の剣は雲を糸に紡ぐ。糸となった雲は雷光のように放たれ敵陣を切り刻んだ。
ウユン・ネスオク:皇帝の剣が輝くと、その光が黄泉の扉を開き、亡者の軍勢が敵に襲い掛かった。
ウファク・ネ:皇帝の剣は炎を放つ。その炎は火山の炸裂のようであり、花であった。
ネイー・ネ:皇帝の剣は不死の証。投げ放つと炎の鳥と化し敵陣を焼き裂いた。
ウブン・ニジュテス:皇帝の剣は支配の権能。剣で切られたものは屍か或いは下僕となる。
アク・ジン:皇帝の姿を捉える事は出来ない。剣が見せる幻に欺かれ斬られる。
ウオイミ・オユオイク:皇帝を傷付けることは何人たりとも適わず。威光に触れたものは滅びる。
ウオハ・ジアド:皇帝が剣を地に突き立てられると、大地は嘆き震えた。
アヌヂ・ネク:皇帝が剣を振るわれると一陣の嵐が起こり、その後には砂漠が残った。
ウコユク・オユニ:皇帝が真の力を振るわれれば、太陽は欠け月は消える。
ウイス・オイラ・イ:ベトニウスの権能が剣に宿り、邪悪な竜の化身を滅ぼす。






★六大魔王

 魔帝国ノアでも最強の六人の改造魔人。個々人の能力は一改造人間軍団に匹敵するといわれ、通常の人間形態でも仮面ライダーを圧倒する。

死天騎士ザナス=G=ケルノヌス(イメージCV 柴田秀勝)
CLASS:デスパラディン・・・暗黒騎士の中でも最高位に位置する騎士。邪神と主君に捧げた剣はあらゆる敵を滅ぼす。
 帝国皇室守護騎士団団長・帝国地上侵攻艦隊「エヴィルアーク」総司令官
 幽霊騎士と死神グリムリーパーの血を引く魔王。
 六大魔王の中でも特に竜魔霊帝への忠誠心が高く、また、騎士道精神に殉じる高潔な騎士でもある。
 極めて不死性の高い肉体を持ち、周囲のエネルギーを剣に収束し操る魔法剣を得意とする。
 称号は大元帥(デルザー軍団:マシーン元帥)に相当


妖麗楽士ホーリィ=A=モリガン

CLASS:デスミンストレル・・・魔性の歌を極めた楽士。その歌声は並みの魔道士を遥かに上回る魔力を秘める。
 竜魔霊帝に傍仕えする宮廷楽士。その正体が皇室直属諜報局の局長であることは公然の秘密。
 海魔セイレーンと妖花アルラウネの血を引く魔王。
 柔らかい口調ながら斜に構え皮肉っぽい性格をしている。しかし死天騎士同様竜魔霊帝への忠誠心は高い。
 三話現在、喫茶店「魔皇子亭」を経営しながら、四人の魔王に指令の伝達を行い、また彼らの活動の監視・監督を行っている。意外と苦労人かもしれない。
 役職は査察官(クライシス帝国:査察官ダズマダー大佐)に近似。


百鬼戦将ダグザ=O=ダイル
(イメージCV 市川治)
CLASS:ゼネラルオーガ・・・一人が百人力に相当する戦鬼の軍団を率いる武人。
 強襲艦隊「紅蓮」提督。食人鬼オーガと青銅巨人タロスの血を引く魔王。
 質実剛健な武人で口数は少なく、根からの軍人。忠誠心が高いものの、竜魔霊帝へというよりは任務に対してのものである。
 必殺技や魔法は一切使用せず、強靭な腕力のみを武器としそのパンチの破壊力は実に200トンに及ぶ。単独で機動歩兵(ロボット兵器)さえ破壊する。また、タロスの血を引くその肉体は非常に頑強で、対艦砲の直撃にも耐える。
 地上では配下の艦隊を率いて軍事施設や艦船などに強襲攻撃を仕掛け破壊活動を行っていた。
 称号は将軍、ジェネラル、或いはゼネラル(ゲルショッカー:ブラック将軍、デルザー軍団:ジェネラルシャドウなど)に相応。


煉獄剣王ゼクス=E=ヌァザ
(イメージCV 子安武人)
CLASS:ブリングマスター・・・魔剣の道を修めた最強の剣士。剣術のみだけでなく、様々な格闘術に秀でる。
 暗黒傭兵団「ゲヘナ・ブレイド」団長。火炎魔神イフリートと剣魔ストームブリンガーの血を引く魔王。
 女装が趣味の上に女言葉で喋るが別段、オカマというわけでない。魔の国最高の剣の使い手といわれ、戦いを何より好む。弱い相手を虐殺することも、強い相手と全力を尽くして戦うことも好きで、ゆくゆくは竜魔霊帝と戦いたいと思っているらしい。
 炎と風を帯びた必殺剣の数々を身につけるが、最も得意とするのはカウンター技。白羽取り・無形の位などの秘儀であらゆる攻撃を弾き返す。
 地上では傭兵団を率い、他の秘密結社の活動に協力し利益を得ていた。
 イメージBGM:ゲームは終わらない(仮面ライダー龍騎・劇中曲)
 称号は剣聖(ゴルゴム:剣聖ビルゲニア)に類似したものと思われる。


霊衣神官ダーナ=ラケル=ブリガンチウム
(イメージCV 桑島法子)
CLASS:ダークカーディナル・・・暗黒の神を奉る神官の中でも最高位のもの。高い信仰心は強力な暗黒魔法を発動させる。
 暗黒神を信仰するカルト宗教団体「ベトニウス教団」教祖。獣魔スキュラと夢魔インキュバスの血を引く魔王。
 少女のような姿をしているが、非常に冷酷な性格をしている。大きな野心を秘めており、ゆくゆくは魔帝国を掌握しようと企んでいる様だ。
 強力な暗黒魔法を操ることが出来、その魔力は核融合すら引き起こす。教団の幹部からは主に「神官長」と呼ばれている。
 地上では宗教団体を率い、信望者を社会に潜入させている。
 称号は大神官(ゴルゴム:大神官ダロムなど)に相当。性質としては大僧正(デストロン:ツバサ大僧正)に近いと思われる。


邪眼導師マナ=N=マックリール

CLASS:エヴィルセイジ・・・邪悪な英知の求道者。様々な魔術を操り、歪んだ知識から異形の怪物を創造する。
 魔導科学研究機関「ティル・ナ・ノグ」総帥。蛇王バジリスクと邪眼バックベアードの血を引く魔王。
 余りに強力な邪視能力を持つため、何時もは目を塞ぎ色の濃いサングラスをかけ、目の形をしたアクセサリで視力を賄っている。マッドサイエンティストで、モンスターを作り出すのが趣味なのだが抜けている所が多々あり頻繁にうっかりミスを犯し、非難を買っている。
 電撃を操るのを得意とするが他の魔王に比べ実戦能力はやや劣る。
 様々な生物兵器を様々な機関に送り込み莫大な利益を上げている。
 称号は過去に該当する近似例は無いが、強いて上げれば博士(ショッカー:死神博士など)が近いかもしれない。



【魔帝国最高評議会】

魔帝国最大の意思決定機関。議長は竜魔霊帝。一応、六大魔王も含まれている。出てくるかは微妙。

聖位大将フランシア(ゼネラル・フランシア) (フランシア=F=タルタロス)
CLASS:アークゼネラル
 魔帝国正規軍である三騎士団と帝室守護騎士団の長。魔の国の名門・業魔フランケンシュタイン一族の現当主。女性魔人としては珍しい肉体派の魔人で一見細身に見えるが、無数の強靭な魔物の肉を縫い込み取り込むことで、その外見からは想像できない様な膂力を発揮する。性格は生真面目で無駄の無い性格をしており、その事から百鬼戦将と意気投合。数年前、職場内結婚を果たし今は彼の妻である。だが、お互いの性格から公の場でそう言った素振りを見せることは殆ど無い。魔王の正体を知る数少ない人物の一人(因みに百鬼戦将は知らない)。


蒼狼真君結月(仙人狼)

CLASS:ハーミット
 魔帝国最高幹部の中でも最も高齢の魔人。名門・獣人ウェアウルフ一族長老。仙道の技を極めた仙人でもある。また、拳法の達人でもあり近接戦闘では煉獄剣王に匹敵する戦闘力を有すると言われている。他の幹部のような秘めたる野心は殆ど持たないらしく、平時は穏やかで自己主張をすることは殆ど無い。その為、血気に流行る一族の若い魔人からは大きな不興を買っている。だが、一度怒りに火が点けば、その苛烈さは想像を絶するものらしい。魔王の正体を知る数少ない人物の一人。


夜魔大公アレス(オルロック大公)(アレス=B=オルロック)

CLASS:ダークロード 
 魔帝国宰相。名門・不死王バンパイア一族のリーダー。バンパイア一族の特徴である巨大な魔力と不死性を備え、様々な姿に変身することが出来る。服装はヨーロッパ型(ドラキュラに見られるような貴族スタイル)だが、血統としてはエジプト型が強のか、ぎょろりとした目つきや髪の一本も生えていない頭部など、より怪人じみた姿をしている。魔帝国統一以前から皇帝に付き従う側近中の側近。帝国の政務を取り仕切っており、六大魔王不在時は彼が皇帝に次ぐ権力者である。やや神経質な帰来が有り、苦労性。魔王の正体を知る数少ない人物の一人。尚、フランシア・結月・アレスの三名を指して三統帥と呼ぶ。


空界酋長ヒュポグリオン(ルフ軍団長)(ヒュポグリオン=R=ガルディア三世)

CLASS:バーシュカー
 魔帝国空魔軍団長。空皇ルフ一族の大酋長。音速を超える飛行速度とダイアモンドも引き裂く鋭い爪を持つ。殺戮を好み、魔帝国幹部の中でも特に危険な人物。人間的な感情はほぼ持っておらず、物事の価値基準はより多くを殺せるか否かでのみ判断する。


大提督デボネア (海竜提督)(デボネアス=S=エンバルナ)

CLASS:アークアドミラル 
 魔帝国海魔船団提督。海竜サーペント一族の当主。体内で精製した猛毒を霧に変えて吐き出すポイズンブレスや、全身から強力な放電現象を起こす。帝国の土地柄、幹部の中でも比較的に閑職の位置にあり、彼個人としては余り気にしていないマイペースな人物を振舞うが、内心には野心に燃えている。


妖樹大僧正デスガルド (デスガルド=A=スネークソーン)

CLASS:エヴィルビショップ
 蝕魔植物軍団総帥。妖花アルラウネ一族の長。植物型魔人の特徴として非常に生命力が高く、また増殖能力が高い。根や空気中に漂う揮発性物質によって個体間同士の情報交換を密に行うことが出来るため、国内では情報技術担当としての働きも目立つ。


武装魔人軍団

炎魔槍ケルベレント
 魔犬ケルベロスに三叉槍の特性を併せ持った武装魔人。

紅蓮刀ピュラリオン
 火蜥蜴ピュラリスに両手刀の特性を持った武装魔人。

爆闘グリッシャー
 鳥王グリフォンに大棍棒の特性を持った武装魔人。

闇剣士アンティラ 
 獣魔マンティコアに暗器の特性を併せ持った武装魔人。


悪霊魔人軍団

破戒僧ナイトメアバグ
 その名の通り、夢魔ナイトメアの力を与えられた半機械人間。

舞踏神官メトロ=ストライフ
 不死者ミイラ(マミー)の力を持つ悪霊魔人。

神官長スペッキオ=スペックス
 悪霊スペクターの力を持つ悪霊魔人。


役華凛(えんの かりん)


 陰陽寮内陰陽連所属の陰陽師。長い黒髪をお嬢様風にロールにしている。明らかに顔色が悪い出るトコは出ている。
役小角の血筋を引く陰陽師の名門・役家の令嬢。病弱で頻繁に入退院を繰り返しているが、陰陽術・・・ことに呪いの技を得手としており、その能力は陰陽寮でもトップクラス。名門令嬢としてのプライドが高く、施設上がりの瞬が鬼神となったことを嫉妬している。また、陰陽師・退魔士としての使命感厚く、妖怪の王・竜王としての一面を持つ京二に少なくない敵意を抱いている。
 入院中と思われた彼女だが、その実、魔帝国ノアによって改造手術を受け内通者だったことが判明した。本来彼女は陰気であるものの、正義感・使命感が高い人間だったが、瞬によって名門令嬢のプライドが傷付けられたこと、自らの身体が病弱である事への苛立ち、危険な存在である京二を野放しにした上に、その 彼と瞬が付き合っていることへの怒りなど、それらによって生じた心の隙を突かれたものと思われる。
 第二話現在、行方不明。K−C0が発動したアイオーンズリングにより何処かへ吹き飛ばされたらしいが・・・

 イメージBGM:祈り(仮面ライダーブレイド・劇中曲)
 愛称は、瞬:「華凛さん」マリア:「リンちゃん」京子:「お嬢」奈津:「同志役」「役さん」「役隊員」



・ファントムクラーケン
 役華凛が変身したイカをモティーフとした半機械人間。半年以上前に魔帝国ノアによって密に改造を受けていたらしい。ファントムの名前が示すように非常に優れたステルス能力を持ち、また体表の色を変化させ透明化することも出来る。その武器は頭部から生えた触手と鞭、口から吐く墨状の溶解液。触手は高い柔軟性と筋力を持ち、また表面から酸性の分泌液を出すことも可能。鞭の先端には毒針が仕込まれており、その毒は並みの改造人間にも致死になる強い毒性を持つ。墨状の溶解液は霧状・ジェット状に吐き分けることが可能。

 イメージBGM:悪魔のショッカー

・月将御鬼法
 役華凛が操る退魔の術。役家が使役する式鬼、十二月将を召喚する術。月将は命を受けると術者の霊力を糧に実体化し、その能力を行使する。十二神将の力を行使する渡部家の征鬼流巫式剣が主にエネルギーの付与・放出を行うのに対し、此方は特性を持ったエネルギーの具現化を主としている。
・一之将 徴明:三又槍を持った屈強な姿をした鬼を呼び寄せる。鬼は水流を操り攻撃する。
・二之将 河魁:狼に似た姿をした鬼を呼び寄せる。主に情報収集などに使用される。
・三之将 従魁:小型の竜を思わせる鬼。非常に高い追尾能力を持つ式神。
・四之将 傳送:軽装でスマートな体形を持った鬼。運動能力に優れ高速戦闘を得意とする。
・五之将 小吉:無数の砂粒のような身体からなる式神。通常は砂の状態で風に舞うように移動するが、攻防時には収束し形を成す。
・六之将 勝先:全身から激しい炎を噴き出す鬼。高い攻撃力を持っているが、扱いを間違えると術者も大きいダメージを負う。
・七之将 太一:真紅の衣を纏った鬼。自ら攻撃することはないが、その赤い衣に触れたものは速やかに焼き尽くされてしまう。
・八之将 天剛:無数の剣を持つ武人のような姿をした鬼。呼び出されれば、敵を倒しつくか破壊されるまで攻撃を止めることはない。
・九之将 大衝:巨大な口を持った鬼。飲み込んだものを意図した場所に転移させる。
・十之将 功曹:術者と合体し術者の能力を高める鬼。軽装の鎧の様な形をしている。
・十一之将 大吉:雄牛に乗った屈強な鬼。大雨や雪崩などの災害を引き起こす強力な鬼。
・十二之将 神后:美しい衣をまとった女性の姿をした式神。召喚中、身体の傷が回復を続ける。


《落天宗》


月野修造
 落天宗最高幹部七祭司(現在三名しかいないが)の一人。現大祭司代行。大祭司菱木辰蔵と祭司筆頭格三木咲誠也の死亡により、落天宗の指揮を行っている。
 しかし、山積みになった問題から現在、極めてシニカルになっている。当面の問題は減少した人員の補充らしい。


夏川

 落天宗最高幹部七祭司の一人。現在、菱木村老人会の催しでハワイ旅行中・・・と、言うが?


霜田

 落天宗最高幹部七祭司の一人。夫に続き義父まで失った悲しみにこれまで以上に復讐の決意を高めているが・・・


木亘理盛雄(きわたり もりお)

 落天宗幹部「守衆」の一人。「惑乱の森」木亘理。猩猩の妖人。現主流派を退け落天宗の実権を握ろうと画策する過激派のトップ。



《地底王国》

ヘカトンケイル
 地底王国現代表。温和な人柄と優れた執務能力により、タイタン死後混乱の中にあった地底王国に一応の平定をもたらした英雄。
恩義から月野修造を無二の親友と慕っており、組織運営の危機に陥った落天宗・陽食一族の地底王国への移住を提言した。
 怪人としての彼の能力は、百腕巨人の名前が示すように遠隔操作可能な無数の腕を操り、またマイナス250度の低温ガスを口から放射する。



《第三勢力・時空海賊》


 突如として出現し、自らをそう名乗った謎の集団。時空海賊と名乗って入る物の実際に海賊行為を行っているかは不明。現在判明しているのは強力な武装と大型の次元戦闘母艦=超時空海賊船を拠点とし、魔帝国と戦っているということのみ。目的が重なるならば仮面ライダーたちと共闘すると告げた彼らだが、裏返せば目的が相反すれば敵対することも辞さないということである。


時空海賊シルエットX

 人間的特徴:仮面ライダーアスラや変身忍者木枯し達のピンチに際し何処からとも無く現れる謎の戦士。その外観は仮面ライダーの符号を多く揃えているが、本人曰く仮面ライダーではなく、また仮面ライダーではないことに何らかの信念を抱いているようである。魔帝国より何かを奪い返す事を目的としており、その為、今は名前と素顔を隠し魔帝国と戦っているらしい。その性格は豪胆で快活。登場時は高笑いをしながら現れ大上段から訓示を吹っ掛けた後、変身を行う。また、登場の際はほぼ必ず高い場所から逆光になるように現れ、どうあっても正体を伺う事は出来ない。

外見的特徴:装甲の色はブレストプレートがメタリックブルーで他はガンメタリック。仮面は上下分割系の典型的仮面ライダー型髑髏マスク。目は複眼ではなくやや尖ったラインを持つ青いグラスプレートが内部の細いアイセンサーを保護している。額にはアラームの代わりに菱形のクリスタルパーツが嵌めこまれ内部メカが点滅して見える(何らかの意味があるのか装飾なのかは不明)。首には群青色のマフラー。ベルトは中央に黒い円盤状の蓋が填め込まれたバックルがある。何処となくある仮面ライダーのものに似ている。

能力的特徴:最大の武器はその防御能力及び耐久能力、環境適応力の高さ。装甲の強固さはARM(ライダーハンター)のAPSD弾(貫通電磁鉄鋼弾)を受けてさえ僅かに傷がつく程度。ただし、その防御能力の高さとは裏腹に運動性能は多くの仮面ライダーと比較すると極めて鈍重なものであり、敵からの攻撃をほぼ回避することは出来ない。故に、攻撃面は運動性能が低い為格闘戦を行うことは殆どなく、「3×3D(サザンクロスディメンジョン)バッグ」と呼ばれるブリーフケース型のバッグ内に収納されている武装を使用したものが基本となる。このバッグ内は「海賊のゴミ袋理論」と「MW方程式」を利用した一種の超空間になっており、バッグの体積以上の内容物を詰め込むことが可能。その為、本来ならば携行出来ない様な大型の武装を多数装備できる。

変身プロセス:「装徹!」の一声と共に腹部に変身ベルト「ヘルメス」が出現。変身システムが【system set-up】サインを出すと同時にジョーリィロジャー(海賊マーク)が浮かび上がる青い光の壁=「アダマンフォース」と呼ばれる変身フィールドを展開、それを通過する事により素粒子レヴェルで分解していたシルエットスーツが再構築・実体化され装着が完了する。

 イメージBGM:特捜ロボ ジャンパーソン(特捜ロボジャンパーソン主題歌) 或いは、地上の星(プロジェクト]〜挑戦者たち〜主題歌)

「装徹!」
 シルエットXは僅か一ミリ秒で装徹を完了する。では、そのプロセスをもう一度見てみよう。
 全宇宙を満たす波動エネルギーが変身ベルト「ヘルメス」に収束する。
 圧縮された波動エネルギーは青い光粒子の壁アダマンフォースに転換され、
 彼がそれを通過することで漆黒のシルエットスーツが完成するのだ!




主要武器
★3×3Dバッグ内蔵武器

聖煉(デスクリムゾン):シルエットXの主要武装。強力な火力を持つ迫撃榴弾を発射可能なグレネードランチャー。しかし、貫通性能は低く装甲強度の高い敵には余り有効なダメージは与えることが出来ないため、専ら構造物破壊や爆風による目晦まし等に持ちられる事が多い。しかし無闇に派手な爆風が起こるため、味方にも被害が発生しそうである。

雷撃(サンダーストライク):シルエットXの主要武装。電磁加速によって亜光速で弾丸を撃ち出すリニアレール方式のスナイパーライフル。しかし、取り回しや強度の面から余り大口径にすることが出来なかった為、貫通能力が必要以上に高まり、その結果、装甲強度の低い敵には余り有効なダメージを与えることは出来ない。銃身に使われている超伝導素材は非常に高い強度を持つため、打撃武器としても使用可能。

黒刃(ダークエッジ):二種の刃を持つ近接格闘用の武器。通常はサーベルタイプの剣だが、シルエットXが刃を撫でる事でシステムが起動し、刀身がエキゾチック物質でコーティングされ、その名の通り漆黒に輝くレーザーブレードとなる。この状態の時は理論上この世界に切れない事物が存在しない(ビーム等のエネルギーさえも切断可能)強力な武器であるが、“剣”としての武器の性質上、格闘戦を不得手とするシルエットXでは充分な破壊力を生み出せない為、余り使われることはない。必殺技は「エックスマーダー」。敵をX字に切り裂く技。
備考・・・レーザーブレードモードを起動すると何処からとも無くオーケストラの勇壮なテーマソングがかかり、テンションを否応なく高めてくれる。

懺風(リグレットオブウィンド):二枚の先端を持つ鞭状の武器。柄の内部にエーテル振動波発生装置が組みこまれており、打ち据える事でも高い威力を発するが、敵に巻き付ける事で振動波を敵体内に浸透させ、内部破壊を起こすことが出来る。また、振動波を発生させながら振り回す際に起こる風切音は周囲に存在する霊体を衰弱させる働きを持つ。

凍咎(アイスクライム):サイクロトロン(粒子加速器)を思わせる大型ビームキャノン型の兵器。エキゾチック物質と呼ばれる負のエネルギー質量を持つ物質を発生・圧縮・加速して対象に放射するマイナスエネルギービームキャノン。エキゾチック物質を照射された物体は、物体を物体としてこの四次元空間に維持するエネルギー、即ち重力、電磁力、大きい力(グルーオン)、小さい力(ウィークボソン)を失い、完全に静止状態・・・まるで凍結したような常態となる。
理論上、この攻撃を受けたものは確実に静止状態に入り、直後のあらゆる攻撃に対し物理的に無防備となるため、確実に破壊することが可能になる。だがエキゾチック物質の生成には非常に長い時間が必要になるため連射は不可能。また、チャージそのものはバッグ内でも可能だが、発射までの最後の三十秒間は周囲の環境や標的の質量などに合わせた最終調整のため取り出す必要がある。しかし非常に大型(全長3.7メートル・全幅1メートル)のため取り回しし辛く、更にシルエットX自身の手で最終的な微調整などの補助オペレーションを行う必要があるため、発射までの三十秒間は誰かにサポートしてもらうことが必須となる。
本来はブラックホールを利用した超空間航法を行う際、その中心にある特異点を安定させる為の装置であったらしい。

輝精(シャイニングフォース):防御用のエネルギーフィールドを発生させる装置。正しこれはシルエットXの防御力を高める類の物ではなく、シルエットXの非常識な防御力の要となっている「鏡体位相転移膜」と呼ばれるシルエットスーツ内に封入されたエネルギー層を放射する事で広域を防御する為の装置である。そのためこの装置の使用時、シルエットXはフィールド展開範囲に比例した防御力低下を起こす。

嶽闘(ガイアウォー):大型のボクシンググローブを思わせる格闘武器。対象の固有振動数をサンプリングして共鳴する波長で振動波を発生させる事により、対象の構造を脆弱化させ破壊し易くする。要するに強力なパンチを撃てる様になると思えば良い。やはりシルエットXが格闘を不得手とするが、使い様によっては破壊対象を極度に絞り込むことが可能なため、その応用範囲は広い。

海剣(アクアノート):巨大な土管のような形状をした大質量の流体を制御する装置。筒内部は特殊な力界になっており、通過した流体物の運動を操作することが出来る。しかし効果範囲の拡大に比例して制御に必要な操作が複雑化・繊細化する。

★その他の武器・技

ハードナックル:一見してパンチ系列の技と思われがちだが、その実態は男性の急所を狙った必殺キック。別名「ホウジョウクラッシャー」とも呼ばれ、この名前はシルエットXの制御プログラムの仕上げを担当したある人物へのリスペクトだといわれている。


★マシン 

時空高速潜行機サイドクルーザー
 陸海空に対応する時空海賊専用の万能サイドカー。製作者は不明。超電磁推進装置、EF(Ether‐field)式浮遊システムを装備し水中・空中を高速で走行可能。シルエットXの指令電波を受けて自立的に走行・戦闘行為が可能だが、そのAIに自意識は持たされていない。サイド部分に3×3Dバッグを装備することでバッグ内の武器を自在に使用することが可能となる。呼び出す際は「サイドックルゥーザァァー!」とやや舌を巻き、ドスを利かせた声を発さなければならない。
スペック→地上走行速度:1100km/h
     水上航行速度:1450km/h
     水中航行速度:550km/h
     空中飛行速度:5200km/h
出力→霊子波動エネルギースレイヴジェネレーター・・・22万馬力 


超時空海賊船フェザータイクーン

 シルエットXの移動拠点ともなる巨大万能戦艦。宇宙・空中・水上・海中と活動領域に制限は無く、魔帝国の魔人達が展開する異空間ブラッディーリゾート内へも単独での進攻が可能。また、ワープ機能も備え通常は衛星軌道上や深海など探査され辛い場所に潜伏しているが非常事態には大気圏内へ直接転位することも可能。“海賊船”であるためその機動性能は特筆に価する。特に浮遊システムにはDRE(※デンジバリアーによる揚力形成システム)方式を採用しているため大気の影響を殆ど受ける事無く飛行することが可能。また、強力な火器群を装備し攻撃力も高い。
 更に、最大の特徴として状況に応じた変形機能も備えており、巨大戦闘ロボット型の超時空海賊巨神バトルタイクーンに変形する。
 サイドクルーザーを始めとした各マシンの格納や変身をサポートする機器のほか、長期にわたって居住可能なように食料プラント施設や娯楽施設が揃えられている。艦本体は主砲塔を始め各種ミサイルランチャーや対空レーザーを多数装備した戦闘区画であるフロントブロック、カタパルトや格納庫からなるセンターブロック、メインエンジンやブリッジ・レーダーシステムなどから構成される中枢部分・ベースブロック、左右一対ずつ存在するサブブースター、ウィングと合計7つのブロックから構成されている。
スペック→全長108メートル
     重量3万トン
     出力:霊子波動エネルギー相転位エンジン・・・5億8000万馬力
     空中飛行速度:マッハ11
     水上航行速度:200ノット
     水中航行速度:350ノット
     宇宙航行速度:光速の12パーセント 
     ワープ航行距離:最小半径・50km、最大半径約13光年
武装
・プラズマショックカノン:超高温のプラズマを圧縮し照射するタイクーンの二連装主砲。基部から分離しガンシップとして単独で使用することが可能。前部甲板に二基装備されている。

・対空レーザーファランクス:船体上部に無数に配置された高出力レーザー砲。

・対空ミサイルランチャー:船体各部に設置されたミサイルランチャー。

・五連巡航ミサイル発射装置・・・二基・あらゆる状況下で推進可能なハイクルーズミサイルを発射する装置。

・アンカーロケット発射装置・・・二基・大型の碇を射出して敵を捕縛する装置。


超時空海賊巨神バトルタイクーン

 フェザータイクーンが変形する超大型ロボット。艦首部分が上方に直角に折れ足に、前部甲板が主砲塔部分から前方にスライドして脚部となり、航行速度は大幅に低下するが、フェザー時に揚力確保に用いていたデンジバリアー(電磁バリアでは無い)を防御に使用できるため耐久性能が上昇している。武装はフェザータイクーンとほぼ同様だが、バトルモードでないと使用できない武器も幾つか存在する。

バトルタイクーン専用武装
・ヴォルケーノパンチ:所謂、ロケットパンチ。ロケット推進でマニュピレーターを高速射出し、質量と硬度で対象を破壊する。打撃後、マニュピレーターはトラクタービームチェーンによって回収される。

・ハロゲンメーザー:額にあるランプから照射される超高出力メーザー砲。膨大な出力と高効率の収束装置を用いるため、照射点の温度は最高10万度に達し、あらゆる物をプラズマ化する。

・トリガウイングブーメラン:パージした左右の翼同士を再結合しブーメランとして使用する。投擲されたブーメランはデンジ誘導による高い追尾性を発揮し、更に命中するとブーメラン周囲に発生するデンジバリアーが破壊力を高めるためあらゆるものを切断する。

・ハイクルーズミサイル:腰部脇に装備されたランチャーから発射される大型巡航ミサイル。内部に無数の特殊徹甲散弾頭が封入されており、着弾・炸裂と同時に敵内部に進行、高周波振動を発生させ内部崩壊を導く。

・ガンシップ・オールレンジ攻撃:ガンシップを遠隔操作し四方八方から連続射撃する攻撃。

・フルファイアアタック:全身のミサイル・レーザーを一斉に発射する攻撃。

・タイクーンクラッシュ:必殺キック。超高速で推進しながら脚部(フェザー時は艦首衝角)を対象に叩き込み、粉砕する。

・ジェノサイドエックス:胸部装甲を解放し、放射する超々高出力エネルギー砲・・・と言うより主機関の安全装置と遮蔽装置を解除して、その膨大なエネルギーを噴き出すままに解き放つという、最早、砲というのもおこがましい代物。霊子波動エネルギー相転移エンジンは半永久的にエネルギーを供給することが可能なため、理論上際限なく打ち続けることが可能だが、タイクーンの物理的限界上、30秒を超える連続照射は不可能。


時空海賊エミ−

 シルエットXをサポートする謎の女海賊たちの総称。個人の名前ではなく、全員がエミ−と呼ばれる。顔の半分を覆うように巻かれたマフラーとバンダナで素顔を隠しているが、全員の体形と声が同じことからアンドロイドか人工生命体のような存在だと思われる。シルエットXのようにコンバットスーツを装着して戦うことは無いが、まるで「ワイヤーアクションのような」戦い方は敵を翻弄し、また敵の動きを人形のように操り同士討ちさせることを得意とする。ややぶっきら棒な喋り方が特徴。赤い隊長格と緑のその他のものがいる。





《地例世界など、その他の設定》

地底世界・・・地殻内部に存在する空洞世界。世界中に大小さまざまなサイズのものが無数に存在し、そこには地上のものとは全く異なる進化を遂げた生物たちが棲息している。古来より地獄や黄泉、冥府、或は魔界などと呼ばれた暗黒世界。空は地盤によって覆われ、マグマの海が薄暗く不気味に照らす、毒の瘴気の漂う世界。


大空洞・・・地底世界における大陸のようなもの。大きさは四国程度からオーストラリア大陸程度まで様々。おおよそ、一つの空洞に一国家が基本だが、大型の大陸には複数の国家が存在していることもあり空洞の覇権を争って絶えず戦乱が続いている。空洞間の移動は、「地中回廊」と呼ばれる空洞間の地盤を貫く通路か、マントル海流を利用した「耐熱船」を利用する。空洞間にも戦乱が起こることは決して少なくない。
 >地中回廊 別個の空洞同士を繋ぐ地盤内通路。大規模鉱脈や水脈、化石燃料などの地下資源層を迂回する形でトンネルを掘削するため「回廊」と呼ばれる。主に、友好関係や主従関係にある国家空洞同士で結ばれている場合が多く、交通手段によって「歩行回廊」「運河回廊」「鉄道回廊」等に分けられる。戦乱により現在、大半の回廊が使用不能になっている。
 >耐熱船 地殻の下層にあるマントル層を利用した移動手段。特殊な耐熱構造を有する潜水艦状の艦船を使用し、マグマの海から潜航する。マントル層を利用した移動法で在るため、空洞内にマグマが沸く場所があれば理論上どの空洞にでも移動可能。しかし、マントル対流に極度に影響されるため、現実には特定の航路しか使用することは出来ない。


地底人・・・地底世界に棲息する知的生命体の総称。古の時代に地下に潜った人類がそのまま地底環境に適応したものが多い。多くは古代技術を基盤とした文明を築いているものの、その知識は断片的なものである。その為、ある技術は地上を遥かに上回るが、他の在るものでは極めて原始的な技術しか持たない場合も多い。特に、水資源や酸素供給の問題から燃料の使用に制限が多いため、地上に比べて重化学工業技術が低く、逆に精霊等の神秘的エネルギーの利用や錬金術など魔術的技術、遺伝子改造や生化学技術が高い傾向にある。排熱の問題からマグマの熱を利用することは余り無いが、中には高度なマグマ利用技術を持つものもいるという。
他にも昆虫や恐竜、植物など別種の生物から進化した地底人も存在するといわれている。


魔人・・・魔の国に棲息する準人型知性生命体の総称。その正体は超古代において地上を襲った大天変地異を逃れ、地底世界に移住した古代人類の末裔だと推測される。高度な科学技術を誇った彼らは、地底の苛酷な環境に対応する為、魔術的な技法により精霊や動物の特性を取り込み、長い年月をかけ自らの肉体を改良し現在の様な異形の種族へと変わっていったようだ。個体として優れた能力を持つ彼らは有史以前より幾度か地上に現れ「悪魔」や「怪物」として目撃され恐れられたが、何れのケースも個体レヴェルでの侵攻でしかなく、数で勝る人間に抗しきれず撃退されたようだ。だが、その際の目撃情報が「ドラキュラ」「狼男」「フランケンシュタインの怪物」、その他幾つかの悪魔や怪物の伝説となって語り継がれている。


魔帝国ノア
大空洞の中でも特に広大な面積を持つ「魔の国」において支配権を確立する、地底世界の超大国。強大な力を持つ支配者、竜魔霊帝の下に他の有力な勢力を駆逐し、戦乱の中に在った魔の国を統一し、一応の平定をもたらした。国家体制は専制君主制。非常に強大な軍事力と科学力を有し、他の大空洞国家も頻繁に侵略戦争を仕掛け着々と領土を広げている。


エヴィルアーク地上侵攻艦隊
魔帝国ノアが地上征服のために派遣した、超巨大飛行要塞エヴィルアークを旗艦とする軍団。四つの戦略空航艦隊と改造魔人大隊、及び10万単位の戦闘要員に加え、地上侵攻計画の一端として煉獄剣王・百鬼戦将・霊衣神官・邪眼導師の四名が地上で組織した私設軍団、竜魔霊帝直属の皇室直属守護騎士団、同じく皇室直属諜報局軍からなる。艦隊総司令は死天騎士ケルノヌス。


超巨大飛行要塞エヴィルアーク
エヴィルアーク級戦略型飛行要塞。全長五kmに及ぶ超弩級空航戦艦。魔帝国ノアの地上侵攻作戦の総司令部として建造されており、内部には都市や兵器工場、更に空航戦艦を最大二十隻まで収容・補修可能な艦船ドッグを持つ。余りに巨大である為、艦体は幾つかのブロックに分けられており、分離しても各々が独立して移動拠点としての機能を果たすようになっている。装甲は積層加工アダマンタイトと超高比熱練成セラミックの十二層構造。次世代型の耐熱艦としての機能も有し、マントル内をマントル対流に左右されず航行が可能。尚、その兵装には地上の技術が多分に盛り込まれている。
富士山上空に浮上しようと試みたが、鬼神の妨害により中破。上層三層までが破壊されたため、その部分を破棄し再びマグマ内に潜航した。


暗黒傭兵団ゲヘナ・ブレイド
煉獄剣王ヌァザが率いる傭兵部隊。傭兵と銘打ってあるが、その実態は実戦に根ざした自己研鑽を図る武芸者集団という色合いが強く、傭兵稼業によって得られる金銭よりも、戦闘そのものを目的としている。伊達や酔狂を好み、戦いに対するポリシーを持つ者が多い。そのため、戦闘をあくまで目的達成の手段としてのみ考える「紅蓮」のメンバーとは非常に折り合いが悪い。構成員はモンスター+武器の特性を合わせた、「武装魔人」。戦闘員は侵攻艦隊四軍団内で最も少ない。旗艦はベリアル級空航戦艦アポリオン。
主な怪人
炎魔槍ケルベレント
紅蓮刀ピュラリオン
爆闘グリッシャー グリフォンの血を引き、両腕がモール(大棍棒)になった魔人。
闇剣士アンティラ マンティコアの血を引き、全身に無数の仕込み刀を始めとした隠し武器を仕込んだ暗殺者。


突撃艦隊「紅蓮」
百鬼戦将ダグザが率いる、万能強襲揚陸艦隊と突撃兵からなる部隊。強襲揚陸艦による敵地中枢への奇襲攻撃を行った後、突撃兵による内部制圧を基本戦術としている。目的達成の為には手段を選ばず、その美学のない戦い方をゲヘナ・ブレイドからは非常に嫌われている。個々の能力に特化した改造魔人は他の部隊に比べて非常に少ないが、基本的に防御能力に優れたものが多い。基本戦力は準改造魔人といえる錬度と防御力の高い「突撃鬼甲部隊」。
旗艦はレビアタン級万能強襲揚陸艦「紅蓮」。


ベトニウス教団
霊衣神官ダーナが率いる暗黒神官部隊。暗黒神ベトニウスへの信仰により強力な暗黒魔術を授かっており、主に長々距離からの攻撃や友軍の支援を主な任務とする。主な構成員は、実体の無い幽霊のような肉体しかもたない「悪霊魔人」からなる。戦闘員は暗黒魔法によって生み出された「リビングデッド兵」。常に漆黒のローブを身に纏い、通常時は暗黒神への祈りを捧げている。
旗艦はアスモデウス級空航空母「魔王の賛美歌(ハイムオブサタン)」



秘密研究機関ティル・ナ・ノグ
邪眼導師マナ=N=マックリール率いるモンスター軍団。狂気の研究によって生み出された魔導生物によって構成された部隊。基本的な戦力は魔導生物のみで、あとは研究スタッフ魔人のみである。殲滅戦や拠点の完全破壊を行うのを主な任務としている。
旗艦はベヘモス改級改造実験船「永遠の青春」


皇室直属諜報局
妖麗楽士モリガンが率いる、魔竜霊帝直属の秘密諜報機関。表向き、諜報機関は侵攻艦隊に組み込まれていない事になっており、通常時は皇室直属守護騎士団の一部として活動している。その名の通り、諜報を主な任務としており、主な構成員は植物系や飛行タイプの改造魔人が多い。戦闘員は巨大なカラスの形を取り人間に憑依してその人体組織を吸収する「鴉魔」。ミスを犯しても謝らないのが難点。
旗艦はベルゼブブ級高速諜報艦「孔雀藍(コンチュエラン)」


皇室直属守護騎士団
死面騎士ケルノヌス率いる、魔竜霊帝直轄の戦闘部隊。守護騎士団と銘打っているが近衛や親衛隊とはやや異なる位置づけにある。帝国軍においてあらゆる命令系統の上位に存在し、魔竜霊帝の勅命によってのみ戦力を行使する。地上侵攻艦隊の中核とも言える戦闘軍団であり、現在地上侵攻艦隊旗艦エヴィルアークとともに魔界側で待機している。基本的に何でもオールマイティにこなせるレヴェルの高い魔人が揃っているが、航空戦力に特化した「飛竜騎士団」と陸戦能力に特化した「強獣騎士団」に分かれている。
旗艦は地上侵攻軍旗艦エヴィルアーク級戦略型飛行要塞エヴィルアーク。


本国には帝国正規軍として「黒曜騎士団」「紅翼騎士団」「白龍騎士団」の三騎士団が存在し、本土防衛に当たっている。
皇帝の側近として七人目の魔王、「妖魔大公アレス」がいる。


六大魔王
六大魔王は何れも三百年前に起こった「大交雑期」に異種族間婚姻で生まれたハーフの生き残り。ハーフは多くの場合、抵抗力や生命力が低く、十年程度の寿命しか持たないが、稀に十年を越えて生き続ける物が居り、彼らは他を遥かに圧倒する力を持つ。


種族・・・細かく分類していけば余りに限りが無いが、魔人には大まかに幾つか分類することが出来る。
幻影状の実態を持つ「幻魔族」ゴースト・・・
鉱物・無機物状の体組織を持つ「魔精族」エレメンタル・・・金属系人種 岩石系人種 
蜥蜴や蛇、爬虫類に似た「龍魔族」ドラゴン・・・
非常に強靭な生体組織を持つ「骸魔族」ゾンビー・・・
相手の生命力を奪い、また様々な魔力を備える「夜魔族」ノスフェラトゥ・・・
翼持つ「空魔族」・・・グリフォン・・・
獣の特性を備える「魔獣族」ライカンスロープなど・・・


 魔の国には七大氏族と呼ばれる有力部族が存在する。彼らは貴族の中でも特に高貴な血統であると言われ、その血筋に生まれたものの多くが高い能力を持っている。彼らの中には地上で伝説や物語の中で語られるものも多い。
フランケンシュタイン一族・・・倒した敵の肉体を取り込み、自身の肉体を強化していった「モンスター・ザ・フランケンシュタイン」を始祖とする一族。強靭な体組織と腕力を誇る。魔の国最北部山脈に位置する大峡谷「墓石の谷」を根城にする。デルザーでは隊長ブランクが属する。現当主は聖位大将フランシア。
ウェアウルフ(狼男)一族・・・魔狼フェンリルの血を引き、月の力で数倍の力を得る一族。魔の国北部に広がる大森林地帯「魔狼の森」を主な勢力圏にする。デルザーでは狼長官がこの一族。当主は蒼狼候結月(そうろうこう ゆいげつ)。
バジリスク一族・・・蛇の王の一族。一族全てに強力な眼力が備わっている。魔の国中心部より南東に位置する砂漠地帯「赤水晶の砂漠」が勢力圏。デルザーの蛇女はこの一族の遠縁。当主は邪眼導師マナ。
バンパイア一族・・・串刺し公と呼ばれ、ワラキアを支配した吸血鬼「ドラキュラ=ヴラド=ツェペシュ」を始祖とする近世型吸血鬼の一族。魔の国中央部を主な勢力圏とし、魔帝国の魔貴族の中で最も大部分を占める。当主は夜魔大公アレス。
ルフ一族・・・空王。巨大な翼で空を支配する鳥の姿をした魔族。東部山岳地帯「天井連峰」を勢力圏としている。魔帝国に対しては余り協力的ではない。デルザーでは荒ワシ師団長、ジェットコンドル(劇中未登場・設定のみ存在)が遠縁。当主は空界公ヒュポグリオン
サーペント一族・・・水に住まう竜の一族。七大氏族ではバンパイア一族に次ぐ有力氏族。南西部に存在する大湖沼「翡翠海」が根拠地。現当主は大提督デボネア。
ウネ一族・・・植物状の肉体を持つ一族。性質的には地空人に近い種族だが瘴気漂い太陽の加護の無い魔の国で進化した彼らは体内に強い毒を持ち、肉を喰う醜い食肉花の姿を持つ。デルザーではドクターケイトが遠縁に位置する。当主は妖樹公デスガルド。





地底王国
 かつてブラックサタンの大幹部であった一ツ目タイタンが王を努めていた地下空洞国家。
総面積は狭いものの、豊富な水資源に恵まれ、地上と自由に行き来できる回廊、及び高度なマグマエネルギーの利用技術を有した数少ない国家。そのため、以前から幾度と無く他の空洞国家から侵略を受けてきた。
 滅びに向かう黄昏の国家で、度重なる他の地下空洞国家から攻撃を受けたこともあり、対ストロンガー戦当時には人口が千人程度に減少していた。その為、タイタンはブラックサタンへの忠誠の代価に地底王国の安寧を求めた。だが、彼の死亡伴いブラックサタン(大首領)による援助は打ち切られ、地底王国は再び存亡の危機に瀕する。だが、それを救ったのが落天宗だった。共に虐げられたもの同士という共感から兼ねてより懇意だったが、一族の危機存亡に当り落天宗は地底王国を全面的にバックアップ行い、落天宗多数の命を賭けた防衛作戦により地底王国は危機を脱することに成功した。現在、地底王国は落天宗が設置した不可侵結界によって他の地底国家の侵略を完全に遮断している。
 現代表はヘカトンケイル。かつてはタイタンを頂点とした絶対君主制だったが、混乱によって王族の有力者の殆どが死亡した為、現在はヘカトンケイルを議長とした円卓会議による立憲君主制をとっている。
 落天宗の危機に対し、彼は援助を表明すると同時に地底世界で起きているある異変を告げる・・・
ショッカー怪人ゴースターは、恐らく地底王国の技術供与により造り出された怪人と思われる。


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